地球外知的生命体は数十億年前の地球や火星にもやって来た? 「古代宇宙飛行士説」を更新する学術論文登場
現在の人類よりも先進的な文明人がはるか昔に地球を訪れていたと考えてみれば夢が広がるが、はたしてそれはどのくらい昔の話になるのか。最新の研究では、それはなんと数十億年前であることが示唆されている――。
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愛媛県西条市と高知県いの町の境界を走る道「UFOライン」は、知られざるミステリースポットだった!? 30年前に撮影された「W形UFO」をはじめ、当地に飛来する天空の存在の謎に迫る。
よさこい峠に向かう石鎚スカイラインを車で30分ほど。その日は霧が濃く、フォグランプで乳白色の視界を切り裂きながら、石鎚山登山口にある「土小屋」にたどり着く。
そこは標高1492メートル。“いよくに(伊予国)”の語呂合わせにちなんだ標高が案内されているが、目的地はさらに300メートル以上の先にある。
愛媛県西条市・久万高原町と高知県いの町・大川村にまたがって観光振興を担う法人、ソラヤマいしづちからの情報提供で訪れたここは、古くからの修験の聖地であり、天狗伝説にも彩られた石鎚山系に位置する。土小屋登山口には石鎚山の頂上社を臨む拝殿もあり、ここで休憩がてら、取材の成功を祈願した。
拝殿付近へ近づくにつれ濃くなった霧が土佐典具帖紙のようなヴェールとなり、足元から上空までを覆っている。足を止めれば、雲の中に身体が投げ出されたようなふわふわとした感覚に包まれる。上下左右の感覚、身体感覚を心地よく奪われ、瞑想のような状態に至る……。なるほどここが修験の場として選ばれてきただけはある。
しかし、今回の取材テーマは修験道でも天狗でも、パワースポットでもない。
UFOである。
町道瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線は「UFOライン」と名付けられているのだ。
呼ばれている、のではなく、名付けられている。「ムー」関係者やオカルトマニアによる勝手な命名ではない。正式な名称、愛称として設定され、案内図にも記されている。現地に行けば、路面にでかでかと「UFOライン」と記されているのだ。
そう、聖地・石鎚山系は、知られざるUFOのホットスポットなのである。
取材で訪れたのは2020年の10月半ば。気温は平地より5~6℃低く、日中で13-15℃程度だった。例年、凍結などの危険性から11月末から4月中旬まで通行制限がかかるので、その前に現地を視察しようという日程だった。
もちろん、ここUFOラインは常に肌寒く、霧が濃い天候ばかりというわけではない。晴れていれば遮るものない空を飛ぶようにドライブできる観光ルートでもある。
その名勝ぶりは、2018年にトヨタ「カローラ スポーツ」のCMでロケ地になった場所としても記憶に新しい。THE BOOM「風になりたい」を熱唱する菅田将暉さんと中条あやみさんの映像を覚えている方も多いだろう。
もともとは舗装もされていない林業用の道路だったのだが、1993年に全面舗装工事が開始され、現在は地元の重要な交通網として活用されている。一帯は石鎚国定公園になっているため、舗装工事は慎重に検討された末の事業となったが、もともとの林道からして人の手が入っていた場所である。観光を含めた現在の地場産業との関係を考えれば、舗装は適切な共生の準備だったといえるだろう。
しかし、雄大な名峰を望むここが、なぜ「UFOライン」なのだろうか?
町道瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線がなぜ「UFOライン」となったのか。そのきっかけは一枚のUFO写真にある。
この写真は1990年4月29日、地元の青木恵さんが撮影したもの。
UFOライン(当時はこの呼称はなかったが)から寒風山の山頂に向けて撮った写真に、「Wのような形の何か」が写っていたのだ。当時、高知新聞ほかで掲載され、「W形UFO」として話題になった。
当日、青木さんは寒風山の登山の帰り、ふいに空間全体が揺れたような衝撃を感じたという。それからなんの気なく上空に向けてシャッターを切ろうとしが、最初はシャッターが下りなかったそうだ。だが、登山口に下りたあたりでなぜか不意にシャッターが下りるようになった。そこで山頂に向けて無意識に撮影した一枚に、このW、またはωのような物体が写っていた……というわけだ。
この「W形UFO」については地元の高知県UFO研究会の藤田耕司氏が分析し、飛行機や鳥、昆虫、またはレンズやフィルムのゴミなどではなく、未確認、謎の物体であるとされた。(このUFO研究家・藤田氏の活動も興味深いのだが、膨大な情報になるため、紹介は別の機会に譲ることにする)
この写真は1990年の撮影であり、デジカメではなくフィルム撮影である。青木さんが体験した直前のソニックブームや「シャッターが下りなかった」というエラーは、UFO出現の兆候としてはよくある現象だ。強力な電磁波によるEM効果でカメラの電子部分に異状が生じていたのかもしれない。
W形UFOについては高知新聞での報道の後、子供向けのUFO事典などいくつかの書籍にも掲載されたので、ご存じの方もいるだろう。
このW形UFOが当地で話題になったことと、町道瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線の舗装によって観光ルートとしての注目が集まった時期があいまって、「UFOライン」という“公式の愛称”が設定されたのだ。
名称「UFOライン」の考案者である高知県いの町の岡林弘氏はこう語る。
「UFOが出た場所だったら、それにちなんでUFOラインという名前だと面白いだろうと提案しました。それに石鎚山系の雄大な峰の“雄峰” 、ゆうほうとも音が近いです。UFOありきで、雄峰の意味も持たせたネーミングなんですよ」
一枚のUFO写真が公道のネーミングに影響を与えてしまった……というのも驚きのエピソードだが、実はそれほど強引な話でもない。「UFOライン」命名者の岡林氏は、命名の由来に続けて、地元での興味深い伝承を語ってくれた。
「UFOラインから南の地域、石鎚公園線(県道40号)の寺川という地域では、古くからこんな伝承があるんです。『山のほう、石鎚山のほうには、光る球がよく出る』……と。それがなにかはわかりませんよ。山の上のことだし、調べにいくようなものでもないと思われていたくらいです。ただ、寺川の人にとっては、石鎚山はそういう光る球がよく飛んでいる場所だった、ということです」
長野県の皆神山をはじめ、“光る山”は日本にもいくつかある。聖地として当地の精神的、宗教的な中心地となったり、あるいは未確認飛行物体という概念が本邦に根付いてからはUFOスポットとして知られるようになった例をムーでも紹介してきたが、石鎚山系もそれだったわけだ。
おそらく、奈良時代から修行の場所として石鎚山へ籠ってきた修験者たちも、不思議な光の球を見ていたに違いない。天から舞い降りるそれらを目指し、迎え入れる。そんな土着の宗教体験が育まれていたのだろうか。あるいはそれが当地における天狗の正体、原点だとも考えられるだろう。
「石鎚山、UFOラインの地域は、江戸時代の初めにも『土佐でもなければ伊予でもない』として、どちらの藩に属するのか、帰属があいまいな場所だったんです。坂本龍馬が脱藩するときに山を越えたように、平地に住むものたちからすると、山のほうは自分たちの管轄とはちょっと違ったようですね」
岡林氏の言葉から、今でこそ「UFOライン」なるドライブルートとして整備されている地域が、もともと秘境であり、マージナルな存在のための場所だったことを確信した。
さらに、観光地域づくり法人ソラヤマいしづちの調査によると、石鎚神社の職員によるUFO目撃事例や、寒風山 の料亭「一の谷やかた」にてW形をほうふつとさせる飛行物体の目撃証言もあるという。いずれも写真こそないが、数年の間にUFOライン沿いで連続発生したケースだ。
一枚の写真から「UFOライン」と名付けられた町道瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線だが、愛称そのままに未確認飛行物体目撃事例が集中している場所である。
はたして、この地に飛来しているUFO――光る球の正体は、なんであろうか。残念ながら今回の現地取材では“それ”との遭遇はかなわなかったが、今後も「UFOライン」をドライブする人たちによって、多くの目撃・遭遇情報が集まることだろう。
なお、ソラヤマいしづちは、UFOラインの某所で 「UFOを呼ぶ」イベントを企画している。
UFOラインから伊吹山の登山道を5分ほど、天を衝くブナ林を抜けて登っていくと、不意に開けた場所に出る。標高の関係で植生が変わるためでもあるが、天空の道から少し登った場所に出現する平地は、濃い霧に包まれた視界もあいまって天空よりさらに高く、宙に浮かんだ島のようにも感じられた。
「ここにUFOが来る――。呼んだら来ると思うんですよ。そういう場所ですから」
ソラヤマいしづちの寺田真理子氏は、こう断言する。
古来の修験の地であり、中世から近代は林業と産業の道であり、現在は観光という商業面で、この山と人は向き合ってきた。聖俗商の3つが習合する、日本らしいスピリチュアル・ワンダースポットへ進化しようとしている。
「UFOライン」をロケ地としたカローラスポーツのCMは、THE BOOMは「風になりたい」をテーマソングとしたことは先述した。歌をご存じの方は歌詞を思い返していただきたい。
この場所が天国なのか楽園なのか。人間の基準でそれを語るべきなのか、それはわからない。しかし、「UFOラインでUFOを呼ぶ」とき、いかなるものが出現するにしても、われわれは「会えた幸せ」を感じ、風になることができるだろう。
その約束の日は、近い。
「ムー民感謝祭」での紹介動画
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webムー編集部
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