なぜUFO目撃事例は軍事施設や作戦空域に集中するのか? ランド研究所のUAP報告書の中身/宇佐和通

文=宇佐和通

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    「ランド研究所」の報告によって、UAPの出現場所に関する“明らかな傾向”が判明! しかし、なぜそうなるのか、新たな謎が…!

    UFOは軍事施設の上空や作戦空域に現れやすい

     米シンクタンク・ランド研究所の報告書によると、UAPの出現場所と軍事作戦には関連性があるという。「軍事施設の上空や作戦空域にはUAPが出現する確率が高い」という傾向が明らかになったのだ。

     2023年5月、ランド研究所は軍部発注の報告書(UFO地図)を作成。それは国防総省の最終確認を経て7月25日に公表された。国防総省の関係者だったデビッド・グラシが下院公聴会でUAPに関する宣誓証言を行ったのは、まさにこの翌日だ。タイミングもあり、ランド研究所の報告書は大いに注目を集めた。しかもその(UAP出現と軍事作戦には関連性があるという)内容は、結果的にグラシの証言を補強するものでもあった。

    ランド研究所のUAP報告書(表紙)

     最近のUAP事例の特徴として、飛行中の旅客機から乗客が撮影した画像・映像が激増している点が挙げられる。今年の春先は、ロサンゼルス国際空港近辺の上空で複数回にわたってフライング・ヒューマノイドが目撃された。ただ、絶対数の分布を見ると、今回の報告書にまとめられているとおり、やはり軍事施設や作戦空域での事例が多いのだ。

    USOも徹底調査を!

     さて、UAP目撃事例は軍事施設に限らず、軍関係の何らかの活動が行われているエリアに集中することまで確認できた。しかし、その理由がわからない。

     核関連施設で目撃されるUAP事例に関しては、UFOが核エネルギーを何らかの形で吸収しているのではないかという見立てがあるが、詳しいメカニズムはまだ判明していない。スピリチュアリティ界隈では、戦争の道具でしかない核ミサイルや、地球環境にとって安全とは言えない原子力発電所に対して警告するためにUAPが現れるという意見も昔から根強い。(この辺りのリサーチについては、ロバート・ヘイスティングスの著作が詳しい)

    ロバート・ヘイスティングス『UFOと核兵器 ― 核兵器施設における驚異的遭遇事件』(環健出版社)

     また、UAP(未確認異常現象)という言葉が生まれるきっかけのひとつとなったUSO(=未確認潜水物体)という概念も忘れてはいけないと思う。海軍データに特化して調査を行えば、水中でのUAP遭遇事例は想像以上に多いのではないだろうか。今回の報告書の方法論を海のUAP事例にも当てはめてみてほしい。ひょっとしたら、原子力潜水艦が航行している海域や、その上空にUFOが現れやすいといった傾向も明らかになるかもしれない。

    【参考】
    https://www.popsci.com/technology/rand-report-uap-military-operations-areas/

    宇佐和通

    翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。

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