ユタ、ルーマニア、カリフォルニア……”モノリス”出現と消失、そして増殖の謎/宇佐和通
出現、消失、増殖……SNSでも話題の「モノリス」について、2020年12月4日段階の情報をお届けする。(2020年12月4日)
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スコットランド上空で撮影されたUFO写真が“世界最高”と話題になっている。通称「カルヴァインUFO」と呼ばれるこの写真。実は約30年もの間、行方がわからなくなっていた幻の写真であった。 しかし、ある人物の粘り強い調査によって発見、公開されると、その驚くべきUFO画像とともに当時噂されていた極秘プロジェクトの可能性が浮上してきたのだ。
カルヴァインUFO写真とは、1990年8月4日PM9:00、スコットランド・ピトロッホリーのホテルのシェフをしていた男性が撮影したものだ。
サマータイム中のスコットランドは日が長く、夏季は日没が10時を過ぎることもある。その日、男性は友人と暑いキッチンでの仕事を終え、ケアンゴーム山脈沿いのドライブへと向かった。A9号線を北へ20キロほど進み、カルヴァイン近くの丘で車を降ると、そこで彼らは、異様な形の飛行体を目撃したのだ。
それは巨大なひし形をしており、大きさは約30メートル。低いハム音をたてながら上空をホバリングしていたという。だが、戦闘機がやってきて周囲を旋回すると、UFOは垂直に上昇し、あっという間に空の彼方へと消えてしまったそうだ。その間10分ほどの出来事であったが、男性は写真を6枚撮影することに成功。当時イギリス軍とNATO海軍本部となっていたRAFピトレビー城へ写真を送付し、ネガをスコットランド大手の新聞社「デイリー・レコード」へと持ち込んだそうだ。
デイリー・レコード社によると、彼らは記事を掲載するにあたり国防総省(MOD)へコメントを求めたが、MODからの回答はなく、逆に確認のためネガを含む全資料を提出するよう依頼があったという。そこで、デイリー・レコード社はオリジナルをMODへと送付。その後、MODはデイリー・レコード社へ写真を返却したとコメントしているが、両者の意見は食い違っており、デイリー・レコード社はネガが返却されていないと主張している。
そしてその後32年もの間、カルヴァインUFOの写真は行方がわからなくなってしまったのだ。

英・国立公文書館の元キュレーターであり、大学講師の傍らジャーナリストとしても活動しているデビッド・クラークは、もはや都市伝説と化していたカルヴァインUFOの話から、約13年もの月日をかけ写真の所在を突き止めた人物だ。クラークは、元英空軍の将校であり、報道担当としてMODとメディアの調整をしていたクレイグ・リンゼイにたどり着き、ついに幻の写真と対面することに成功したのだ。
写真は公開されるやいなや、瞬く間に世界中で注目を集めることとなったのはご存じの方も多いだろう。だが、ネットでは背後に写っている戦闘機にも注目が集まっているようだ。
「トルネード」「ハリアー」「F-4ファンタム」の他「F111」など、さまざまな戦闘機が推測されているが、筆者も各国で使用されているハリアーだと推測している。
というのも、カルヴァインUFOが当時行われていた各国極秘プロジェクトとの関係性を示唆しているという見解も多い。1990年といえば湾岸戦争が始まり、アメリカのAATIPを始め、各国、新型戦闘機の開発に力を入れていた時期でもある。

当時、イギリスではストライクアタック運用評価ユニット(SAOEU)という、戦闘機の攻撃戦術開発プロジェクトが行われていた。スコットランドの基地では、第4飛行隊による飛行訓練が行われていたことから、彼らにスクランブルがかかった可能性も少なくはないだろう。
またアメリカでも、地球製UFOと呼ばれる「オーロラ」を開発しているという噂があったが、クラークは、このUFOの正体がオーロラであり、戦闘機は周囲を警護していた可能性も否定できないとしている。

もちろんイギリス政府はカルヴァインUFOについて一切コメントは出していない。だが、ところどころでカルヴァインUFOを示す記録は残されていた。カルヴァインUFOが目撃された翌月、1990年9月には軍部担当国務次官補への報告書に「ひし形の飛行体について明確な結論は出ていない」「その場所にハリアー(戦闘機)が出動した記録はない」と記されている。このことから、彼らが早い段階でカルヴァインUFOの情報をつかんでいたことは間違いないだろう。
また英前国防省UFO専門家として20年以上UFOを専門に従事してきたニック・ホープも政府はカルヴァインUFOについて把握しているはずだと断言している。カルヴァインに現れたUFOが、地球外生命体のものなのか、他国の極秘プロジェクトに由来するものなのかは不明である。しかしホープによると、国防省の中で公開を妨害する闇の力が働いていたことはまず間違いないということだ。
だとすると、やはり写真には露呈してはまずいものが写っているのではないだろうか。また、撮影者の男性によれば写真を6枚撮ったというが、公開されているのは1枚だけだ。残る5枚にはいったい何が写っていたのだろうか。
謎は深まるばかりだが、ぜひとも今後の情報に期待したいと思う。

遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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