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複数の人がまったく同じ内容の夢を見る現象に関して、近年大きく研究が進展している。いったいその背景にどのような秘密があるのか?
誰かとまったく同じ内容の夢を見た――そんな経験はないだろうか。夢から深層心理を解き明かしたり、スピリチュアルなメッセージを受け取ったりする方法は、かなり昔からさまざまに培われてきたが、最近では複数の人が同じ夢を見る「ミューチュアル・ドリーム」に特化した研究が行われている。
ティックトックを媒体としてユニークな検証を展開するティム・クワントは、ミューチュアル・ドリーム現象を「複数の人間がひとつの認識を共有している状態」と定義している。彼のおかげで、この現象が若い世代にも浸透し、それぞれの体験について語る動画も増えている。さらには、このジャンルに特化したトゥリー・カーという“ドリームガイド”も存在感を増しつつあり、ミューチュアル・ドリームに関する考察動画も話題になっている。
また、ミューチュアル・ドリーム現象に特化したサイトも存在し、多くの実体験が書き込まれている。同じ夢をシェアした体験がある人たちの関係性はさまざまで、家族はもちろん、友人同士や恋人、そして夫婦間というパターンもある。夢の内容は共通の故人にまつわるもの、劇的な体験、あるいは過去における共通の体験などだ。
さらに、ミューチュアル・ドリームを実践する具体的な方法まで紹介されている。誰かと夢を調和させるには、同じ夢を見たいと願う人が不可欠だ。昼間一緒に過ごしている時間は、極力同じことをするよう心がける。夜は1日を振り返り、ふたりでしたことについて詳しく語る。眠る前に大切なのは、ふたりがその日に行ったことを夢で見たいと強く思うことだ。詳しいメカニズムは明らかにされていないが、この時点で記憶をうまくシンクロさせることができれば、同じ夢を見る可能性はぐっと高くなるという。このプロセスは“ドリーム・インキュベーション”と呼ばれている。
実は、多くの人々が同じ内容の夢を見ても不思議ではないと、人類は100年前から気づいていた。
精神分析の始祖・フロイトは1922年に書いた『夢とテレパシー』という論文の中で、ミューチュアル・ドリームに触れている。ただ、当時は検証対象となるデータがなかったので「話に聞いたことがある」程度のものとしてとらえていたようだ。
しかしその後、ユングが集合的無意識の概念について語り、人間の精神が時空連続体を貫く形でつながる可能性についてより深い形の考察を行った。
以来研究は少しずつ進んできたが、そもそもミューチュアル・ドリームという概念そのものが主流派科学の枠組みに受け容れられにくかったのも事実。近年になってようやく研究が本格化した直接のきっかけは、レオナルド・ディカプリオ主演の2010年のハリウッド映画『インセプション』だった。
同作では、夢をデザインして特定の人の深層心理に特定の情報を植え付けることを専門とするチームの物語が展開されるが、明晰夢の特徴がうまくプロットに盛り込まれていた。明晰夢とは、「これは夢だ」と自覚しながら見ている夢のこと。夢だと分かっているので、見ている本人の意識の力を作用させることができる。「見たい夢の内容に自ら変化させること」は決して絵空事ではないのだ。
ミューチュアル・ドリーム現象では通常、夢の内容がほんの少し似ているものから完全に同じものまでグラデーション状に分布するのだが、前述のようにティム・クワントやトゥリー・カーが動画で解説しているテクニックを駆使することで、あなたも誰かとそっくり同じ夢を見ることができるようになるかもしれない。
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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