地球温暖化と二酸化炭素問題解決の切り札!「人工光合成」が世界を救う/MUTube&特集紹介
水と太陽の光から燃料やプラスチックの合成ができるという、ちょっと信じられないような技術がある。世界のエネルギー事情を根底から覆すかもしれない人工光合成はどんな技術なのか?
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1972年に話題になった千葉県松戸市の未確認動物「マツドドン」は果たして今もいるのか!? UMA研究家・中沢健の現地調査で衝撃の事実判明!
目次
『UMA研究家』という肩書で活動をしていると、「実際にUMAを見たことはあるんですか?」とよく聞かれる。
残念ながら、UMAが目撃された場所には何度も足を運んでいるが、UMAらしき存在を目撃できたことは非常に少ない。写真撮影に成功できたケースとなると現時点ではたったの1件しかないというのが実情である。
逆に言えば、1件は写真に収めたことがあるのだ。
その、唯一撮影に成功したUMA……それこそが、千葉県松戸市で目撃されているUMA「マツドドン」である。
このUMAが最初に出現したのは1972年に遡る。
江戸川で、丸顔で顔色はうっすらと赤く、ヒゲが数本生えた身長2メートルの怪獣(まだUMAという言葉もなかった頃の話である)が目撃されたのだ。その目撃者は、すぐに松戸市役所に連絡をした。普通なら「怪獣を見た!」などという連絡は相手にされないだろうが、松戸市役所の対応は温かかった。
怪獣の目撃報告を受けると、職員を江戸川に派遣して、怪獣捜索に乗り出したのだ。
未知の怪獣に「マツドドン」という名前を付けたのも、市役所の職員である。UMAを愛する人間にとっては、松戸市への好感度が大きく高まる何とも素晴らしい対応であった。
当時、テレビや雑誌の取材も行われて、この怪獣騒動は大変な盛り上がりとなった。その結果、マツドドンの目撃報告が次々と市役所に寄せられるようになる。
そして判明したマツドドンの特徴は主に次のようなものだった。
・ 全身の色は茶褐色
・ 鋭い牙と爪が生えていた
・ 手足は長い
・ 鳴き声はネコに似ている
ただ、残念ながら目撃報告は多くあっても、写真撮影に成功する者は現れなかった。やがてマツドドンの目撃数は減少し、いつしか人々が怪獣の話題で盛り上がることも無くなっていった。
一時は大変な騒動になりながらも、マツドドンフィーバーがあまり長続きしなかったのはなぜか?
それはおそらく、多くの人が(UMAや超常現象を信じている人も含めて)「マツドドンの正体って、アザラシなんじゃないの?」と思ってしまったことが大きいだろう。
2002年には、多摩川にアザラシが出現し、「タマちゃん」の愛称で話題になったが、70年代の江戸川にも海から迷い込んだアザラシが怪獣騒ぎになってしまった……という説だ。
実際、マツドドンの特徴はアザラシと一致する部分がかなり多い。マツドドンは写真に撮影されなかったため、UMAを扱った書籍ではイラストが描かれることが多いのだが、その姿はアザラシと言っても、そのまま通用しそうなものが大半である。
「どうせアザラシなんだろう」
だが、本当にそれで良いのか? マツドドンの正体をアザラシと決めつけてしまうのは間違っていないか?
筆者は実際に調べたうえで、結論を出したいと思い、現地に足を運んだ!
筆者が最初にマツドドンについての現地調査を行ったのは2007年のことだった。そこで分かったのは、マツドドンの知名度は現在でもそこまで低くは無いということだった。
と言っても、駅前で声を掛けた人や、市役所の職員さんに訊ねてみても、「マツドドン? 何それ?」という反応ではあった。さすがにだれもかれもが知っているわけではない。正直いって、駅前で「マツドドンを知っていますか?」と声をかけられた人は驚いたと思う。申し訳ない。
70年代には世間を大きく騒がせたマツドドンが、今ではほとんど忘れ去られてしまったのか? そのことに気落ちしつつも、マツドドンが目撃された江戸川へと移動。
江戸川には多くの釣り人たちが集まっていた。
もはやマツドドンはほとんど認識されていないと感じていた筆者は、釣り人にお話を伺う際、マツドドンの名前は出さずに「この辺りで変わった動物を見たことってないですか?」と聞いてみた。
すると、釣り人の男性はこう答えたのだ。
「それって、マツドドンのことかい?」と!!
最初に声をかけた釣り人が、たまたまUMAマニアだったという話ではない。その後も、釣り人に声をかけていくと、マツドドンの名を知っている方に次々とお会いすることができた。
釣り人たちの間では、マツドドンの存在は今でも認識されていたのである!!
しかも、ありがたいことに私が釣り人たちから得た情報は、マツドドンの認知度の高さだけではない。「俺もマツドドンを見たことがある」という目撃情報まであったのだ。しかも、話を聞いてみれば、それは70年代の話ではなく、ごくごく最近のことだと言う。
さっそく詳細を聞いてみたのだが、その特徴とは次のようなもの。
・ 大きさは30センチくらい
・ 毛むくじゃらで細長い尻尾を持っている
・ 顔はネズミに似ていた
あれ? 私が知っているマツドドンとはだいぶ違う!? 特徴を聞く限りだと、少なくともアザラシではなさそうだが、それは本当にマツドドンなのだろうか?
新たな目撃情報が聞けると興奮していた私の脳に、疑問が膨れ上がっていく。
その後、聞き込み調査を続けていくうちに謎は解けた。
この辺りでは、釣りの最中に変わった動物を見たら「マツドドン」と呼ぶ人たちが一定数いるのだ。
そして、2代目マツドドンとも呼ぶべき生物の正体は「ヌートリア」か「マスクラット」ではないかとも教えてくれた。どちらも既存の動物で、水中でも活動する哺乳類である。
釣り人たちは、それがUMAではないということも分かったうえで、川で目撃する珍しい動物を「マツドドン」と呼んでは楽しんでいたのだ。初代マツドドンの正体候補であるアザラシにせよ、2代目マツドドンの正体らしいヌートリアやマスクラットにせよ、結局は既存の動物であった。
やはり、マツドドンはUMAではないのか……。いささか残念な気持ちになりながらも、筆者はその後も何度か江戸川に足を運んだ。
この目で、マツドドンを目にするために。
そして、そのときは来た。
2010年の10月。最初にマツドドンが目撃された江戸川の古ケ崎水門付近で、私は異変に気付いた。
私の立っている所から、10数メートルほど離れた場所に、川を進む茶色い塊がいた。
それが生き物だとしたら、露出していた体の一部(背中か、頭部だろうか?)は30センチ以上はあったように思う。
慌てて写真を1枚撮ったところで、その茶色い塊は物凄い速さで遠くに消えていった。
実際に、その「何か」を目視できたのは20秒も満たなかった。正体についても謎のままだ。それが川を泳いでいた生き物だったのか、何かの物体(ゴミなど?)が川に流されていた可能性だって考えられる。
だが、その正体が特定されるまでは、江戸川で目撃されているUMA「マツドドン」を捉えた写真であると言って良いはずだ。
自身が目撃、そして写真撮影にも成功した唯一のUMAということもあり、個人的にマツドドンには大変な愛着を抱いている。
そこで「どうせ、アザラシだろ?」と冷静にコメントされる方々に向けて、筆者なりにマツドドンがUMAである可能性について考察してみたい。
マツドドンの特徴をよく見ていくと、いくつかアザラシとは違った部分もある。
例えば、「手足は長かった」ということ。
アザラシには手足が長いイメージは、ほとんど無い。アザラシに似た姿で手足ももう少し長い動物と言えば「アシカ」が思い浮かぶ。ただし、アシカだとしたら、今度は「長い爪」という部分がネックになってくる。
アシカ・トド・オットセイなどの、アザラシより長い手足をもつ鰭脚類は、どの種も爪が比較的短く、遠くから観察した場合に認められるほどの大きさではない。
むしろ、アザラシの方が前足に比較的大型の爪を持つ。この長い爪という特徴は、どちらかというとアザラシ的である。
どうやら、マツドドンは、アシカとアザラシ両方の性質を持っているようだ。
それでは、この2種が交雑して生まれた個体という考え方はどうだろうか?
自然界においても、人工的にも、異なる2種の近縁な動物が子どもを産むことは報告されている。そして生まれた子どもの多くが、繁殖能力を持たない。つまり、子孫を残せないのだ。鰭脚類的な特徴を明確に示しているマツドドンの目撃は、1972年の一件に限られている。
交雑個体であれば子孫が残せないため、一定の期間しか目撃されていないことにも説明がつく。
ただし、アザラシとアシカの間に子どもが生まれるかどうかは、現段階では実例が無いようなので、あくまでもこれは一つの仮説として考えてほしい。
初代マツドドンは一代限りの交雑種、二代目マツドドンは江戸川で繁殖するヌートリアたちではないか?
いや、遠目に見ると既知の動物とよく似た外見であるため、気が付かれていないだけで、実は新種の生物が無数に存在しているのかもしれない。
正体を特定するための情報が目撃談しか残されていないマツドドンについて、結論を出すのはあまりにも早すぎる。
松戸市に、未確認生物が潜んでいる可能性は充分にあり得るのだ。
中沢健
作家、UMA研究家。UMAのお土産を集めるのが最大の趣味で、町興しや観光に利用されているUMAが特に好き。
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