エネルギー革命をもたらす!夢の「常温核融合」研究最前線/MUTube&特集紹介 2023年6月号
産業界に一大革新が生まれ、地球のエネルギー問題は一気に解決する「常温核融合」研究を三上編集長がMUTubeで解説。
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ウサギの体にシカの角。卯年に知っておきたいUMA、幻獣の基礎知識です。
アメリカ・ワイオミング州に、角が生えたウサギが生息するという。目撃証言や写真はいくつかあるものの、生体での捕獲例はない。いわゆる未確認動物UMAの一種だ。
ジャッカロープ(Jackalope)という呼称は、ジャックラビット(Jackrabbit/野兎)とアンテロープ(antelope/レイヨウ)を合体させたもの。ただしその角は、レイヨウのようなまっすぐではなく、シカのような枝分かれした角である。
角が生えた動物にはウシやシカ、サイ、キリン、水棲動物ではイッカクなどがあげられる。ウサギ科で角を生やす例はなく、ジャッカロープの見た目に近いのは、新生代の新第三期に絶滅したとされる齧歯類(リスの仲間)ケラトガウルスだろう。生息地も北米大陸だったから、よもや絶滅せずに生き残った個体がジャッカロープとなったのではないか、というイメージもはかどる。
(参考:https://paleontology.sakura.ne.jp/epigaurusu.html)
現在に伝えられるジャッカロープの姿は、1930年代にダグラス・ヘリックスが作った合成(作り物)が起源で、もともとそんな生物はいないとか、長い耳の野兎が素早く動くと角があるように見えるだけだとか、または病気でイボがついたウサギの見間違いだ、という見方が定番になってしまっている。
ともあれ、ウイスキーの匂いにつられる、人間の声マネをするなど親しみやすい特徴もあってか、ワイオミング州ダグラスでは愛すべきご当地モンスターとして定着。ジャッカロープの狩猟免許証が発行されており、毎年6月にはジャッカロープ・デイというイベントも開催されているらしい。
「角が生えたウサギ」の存在は、ネイティブアメリカンの間にこそ伝わっていないものの、15世紀以降のヨーロッパ各地で伝説があり、レプス・コルヌトゥス、ヴォルパーティンガー、イスラム圏だとアルミラージなどが知られている。
ジャッカロープが今なお実在するのか、絶滅したのか、それはもちろんわからないが、時代や地域の違いはあれど、「角が生えたウサギ」の存在は根強く語られてきた。
シカの角は一年サイクルで生え変わり、再生を含んだ生命力、豊穣の象徴でもある。多産なウサギもまた同じく、豊かさのシンボル。シカの角とウサギの足をともに魔除けのお守りとする例もある。
両者の特徴を備えたジャッカロープは、その神秘性とめでたさもあって、愛されているのだろう。
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