ウクライナの戦場に現れた「正体不明の黒い影」! 兵士も驚愕したUFO飛来は何かの兆候か!?
劣勢が伝えられるウクライナだが、最前線で飛ばしたドローンが奇怪なUFOの姿を捉えていたという。これは何かの兆候なのか――!?
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ウクライナの古城で300年間封印されていた部屋の扉が開かれた――。皮肉にもこの部屋の存在は、今も戦火の収まらないウクライナの“戦争の歴史”を物語っている。
戦禍のウクライナ、西部に位置する都市ガリツィアで重要な考古学的発見がもたらされた。
同地に建つ歴史的古城、ガリツィア城は12世紀にまで遡る豊かな歴史を誇り、当初は侵略者から地域を守るための木造要塞として建設された。14世紀にはポーランド国王のカジミェシュ3世の統治下で大規模な改修が行われ、その後の1600年代初頭にイタリアの影響を受けた建築家フランシスコ・コラッツィーニによる再設計を経て現在に至る堂々たる石造りの要塞となった。
1672年に勃発し1676年まで続いたポーランド・オスマン戦争でこの一帯は戦場となり、イブラーヒーム・シャー・オブ・ジャハル率いるオスマン帝国軍は、大砲を用いて城壁を破壊しポーランド軍を降伏させたのである。
2023年、ウクライナ国立科学アカデミーの考古学者たちは、城の遺跡の下にある珍しい遺構と通気孔の調査に着手した。貴重な遺物を破壊したり、構造の完全性を損なう恐れがあるため、重機などは使用せず、発掘作業はゆっくりと慎重に進められた。
崩壊した塔の瓦礫に埋もれたこの部屋は、戦争による被害を受けて何年もの間、立ち入ることができなかったため、保存状態は良好に保たれていた。とはいえ遺跡の歴史的価値を守るため、発掘作業は慎重かつ骨の折れる作業であった。
「150立方メートル以上の瓦礫をすべて手作業で除去しました」と、古代ガリチ国立保護区のウラジミール・オレイニク所長は説明する。発掘を指揮した所長は、歴史的証拠の数々を損傷しないよう、手作業が重要であったと話す。
この手堅く周到な作業によって、17世紀に遡ると思われる壁の破片で封印されていた部屋が約300年ぶりに日の目を見ることとなったのだ。
初期調査では、この部屋はおそらく砲郭(ほうかく)として機能していたことが示唆されている。砲郭とは、武器の保管や砲撃に用いられる要塞の頑丈な空間である。
部屋の壁に残された煤の染みもこの説を裏付けており、砲撃の熱や煙に耐えられるよう設計されていた。換気口を含む構造的特徴は、この部屋が城の防御システムの一部であり、戦闘中に砲撃の煙を排出できたことを示している。
他の部屋とは一線を画すこの部屋の構造と要塞内での戦略的位置は、かつて同地で幾多の血が流された戦乱の歴史を垣間見せてくれる。この発見の重要性は、部屋そのものにとどまらず、過去を浮き彫りにする貴重な物証であり、建築の創意工夫と、城が紛争の最前線にあった時代の混乱を物語っている。
この発見で最も興味深いのは、おそらく部屋の壁の一つに小さな隙間があることだ。この隙間はまだ完全には調査されていないが、城の地下に張り巡らされたトンネル網につながっている可能性があるという。実はこのトンネルは、古くから地元の民間伝承の題材となってきた。
ガリツィアには、要塞の地下にある秘密の通路に関する伝説が今も語り継がれているのだが、中でも特にロマンチックなストーリーは、同地の長老の娘が恋人と共に城から脱出したというロマンスだ。侍女が衛兵に賄賂を渡して脱走を手助けし、伝説によると2人はトンネルを通ってヴィーンヌィツャの町へと無事に辿り着いたという。
これらの物語は代々語り継がれてきたが、今回、実際に壁の隙間が発見されたことで、伝説の信憑性は飛躍的に高まったと言える。さらなる調査によってこれらのトンネルの存在が確認されれば、ガリツィア城の歴史的物語に新たな一章が加わることは間違いない。
ポーランド・オスマン戦争で城のかなりの部分が破壊されたことで、皮肉にもこの部屋は何世紀にもわたって無傷のまま保存されてきた。保存状態の良い空間の発見は、戦争においてこの堅牢な要塞がどのように運用されていたのかを紐解く鍵になる。
今後、ガリツィア城の地下にある部屋の調査が進展することで、ウクライナの軍事史についてさらなる新事実が判明することが期待されている。ガリツィア城は地元の伝説、建築、そして中世の戦争の実態を垣間見せてくれる貴重な“生還兵”なのである。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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