アメリカの南極基地は「UFO管制塔」か!? ディスクロージャー・プロジェクトが南極の秘密も暴露へ
UFO情報開示の大きな流れが今、これまで隠蔽されてきた南極の秘密にも波及しているという。南極とUFOのつながりに関する新事実とは?
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南極に近い海の底に、謎の巨大アンテナが建っている。いったい誰が、何のために、そしていつから設置したのだろうか――。
インバウンドも復活し、浅草などの観光地にも賑わいが戻っているが、東京のシンボルである東京スカイツリーは観光施設であると共にその正体は電波塔である。
世界各地にそびえる電波塔はそれぞれ明確な目的を持って建てられているが、南極にほど近い海の底に建つ謎の巨大電波塔「エルタニン・アンテナ」の存在が専門家たちの頭を悩ませ続けている。
エルタニン・アンテナは、発見したアメリカ海軍の海洋調査船「USNSエルタニン」にちなんで名づけられた。1964年、USNSエルタニンは南極沿岸の海底の地質と生物を研究するために南極へと向かった。
USNSエルタニンは南極圏付近の海底の調査に焦点を当てた活動を行っており、ソナー装置や遠隔操作のカメラなど当時の最先端の機器を使用して海底を探索していた。そしてこの時、深海を撮影した数々の写真の中から、調査員は水深3904メートルの海底に巨大なアンテナ状の構造物を確認したのである。
エルタニン・アンテナの発見はアメリカ海軍内はもちろん科学界全体の間でも大きな反響を引き起こし、地質学者と海洋学者によってさらに詳細に研究された。
このアンテナの発見に加えてUSNSエルタニンは海洋学と科学探査の歴史において重要な役割を果たし、海流、深海の生態学、水中火山活動の研究など、多くの重要な研究プロジェクトに関与している。艦船は1975年に退役したがその科学調査の遺産が科学界に与えた貢献は計り知れない。
しかし、このエルタニン・アンテナは今もその正体がまったく掴めず、科学者たちはもちろん一般の人々の想像力も掻き立て、魅了し続けているミステリアスな物体なのだ。
地球最南端の大陸である南極大陸そのものも、依然として謎に包まれている。地球上で5番目に大きな大陸ではあるものの、その極寒の気象条件から地球上で最も辺境で住みにくい場所であり、過酷な気候とインフラの欠如により、探索もまた非常に困難な場所でもある。それでも南極への冒険に成功した人々の中には、答えよりもむしろ疑問が増えたと話す者もいる。
南極の最大の謎の一つはその歴史である。少なくない科学者たちは、南極大陸はかつては現在よりもはるかに暖かく居住に適していたと考えている。しかし、その具体的な過去は謎のままだ。超古代文明がかつて南極大陸を本拠地にしており、現在の氷床の下に遺跡が存在すると信じている人もいる。また数千年前に地球外生命体がこの大陸を訪れ、かつてはこの大陸が他の世界への“ポータル”だったのではないかとの推測もある。
そして、南極の海底で発見された謎の構造体、エルタニン・アンテナもまた、かつての超古代文明が有していた高度なテクノロジーについて考えるきっかけとなるだろう。
1964年11月29日に発見されたエルタニン・アンテナについて、USNSエルタニンの乗組員はソナー、音響測深機、カメラなどのさまざまな手段を駆使して調査し、アンテナの高さは約220メートルで、直径は約2.5メートルであることを割り出した。
エルタニン・アンテナは先端にいくほど尖っているきわめて鋭角的な円錐形をしており、メタリックな素材であるように見え、底部は海底の堆積物にしっかりと埋め込まれていた。また、枝のような棒も各所から伸びていた。
前述の通り、エルタニン・アンテナは発見以来多くの憶測と論争の対象となり、作家のブラッド・ステイガー氏をはじめとする一部の研究者は、超古代文明あるいは地球外先進文明によって長距離通信の手段として設置された通信装置だと主張している。彼らは、その物体が今も使用されており、高度な技術によって検出できる信号やメッセージを発している可能性まで考えているのだ。
“アンテナ説”のほかにも、これは墜落したUFOの残骸、別の次元への“ポータル”、地球の磁場エネルギーを利用するための装置、そして失われた古代文明の高度な技術の一部だとする指摘もある。つまり、時代を逸脱したアイテムである“オーパーツ”と見なすこともできそうだ。
さらにYouTubeチャンネル「Mystery History」に投稿されている「”Alien Antenna” Found On Sea Floor In Antarctica?」という動画では、エルタニン・アンテナがあの「ブラックナイト衛星」と通信している可能性まで指摘している。一説によれば、このブラックナイト衛星は約1万3000年前から存在し、極軌道近くで地球を周回している人工衛星で、地球外文明に由来するとも考えられている。ブラックナイト衛星が収集した情報がエルタニン・アンテナに送られていたり、あるいはアンテナによって人工衛星が制御されていたりするのだろうか。
しかし、これらの説を裏付ける具体的な証拠はなく、他の少なくない科学者はエルタニン・アンテナの地球外由来の可能性ついて依然として懐疑的だ。地質学的に海底火山の噴火口などが関係した自然の造形物である可能性や、深海に潜む肉食性海綿の仲間であるクラドリザ・コンクレッセンス(Cladorhiza concrescens)であるとの説も有力である。
その正体が何であるのか、どこから来たものであるのか、依然として決定的なまだ答えはないようだが、エルタニン・アンテナは今も人々の想像力を掻き立て、魅了し続けている。ブラックナイト衛星と連携して地球を監視するための地球外文明由来の装置であるとすれば、あの“オウムアムア”に共通するストーリーへと発展しないとも限らないだろう。
【参考】
https://www.infinityexplorers.com/eltanin-antenna-antarctica-alien-1964/
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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