「神仕組み 日月神示 完全ガイド&アップデート」など7選/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

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    「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。

    神仕組み 日月神示 完全ガイド&アップデート

    中矢伸一 著

    『日月神示』を知らない人を対象にした「これ一冊でまるごとわかる」決定版

     新型コロナのパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻、頻発する大規模災害……と、ここ数年、世界の動きがにわかにおかしくなっている。まるで、何かのタガが外れつつあるかのようだ。世間では、いよいよ『日月神示』に示された通りの世の中になってきた、という指摘も多いと聞く。
     その『日月神示』とは、昭和19年、神道家で画家の岡本天明が、千葉県の天之日津久神社で受信し、自動筆記に残した謎のメッセージである。
     曰く、「二二八八れ十二ほん八れ」。このように、漢数字や記号、仮名を交えて記された神示は、当の天明自身にもさっぱり読めない代物であったが、受信はその後も16年にわたって続き、最終的には全37+1巻という膨大なものとなった。
     現在ではかなり解読も進んでいる『日月神示』であるが、そもそもが「8通りに読める」とされる難解深遠なものであり、素人がいきなり原文に当たるというのは、あまりに無謀。そこで本書である。
     本書は、2005年に出された同じ著者によるロングセラー『日月神示 完全ガイド&ナビゲーション』を、2023年の岡本天明没後60周年を迎えるにあたり、最新の世界情勢などを入れて改稿した「アップデート」版。
    『日月神示』を知らない人を対象に、「これ一冊でまるごとわかる」決定版となっている。
     江戸末期から神示出現に至る日本の霊的変動に始まり、神示と大本との関係、世界支配を目論む悪魔的実体「イシヤ」の陰謀、かと思えば神示に基づく人生改善法や正しい食事法、そして近未来に予想される「大立て替え」と呼ばれる地球規模の大激変、さらには最終的に発動される(かもしれない)「神一厘の秘策」、その後に待ち受ける「ミロクの世」まで、実に盛りだくさんの内容。よくある宗教やスピリチュアリズムにはおさまらない"身魂磨き"を解く内容で、まさしく看板に偽りなし。
     神示の原文も大量に収録されているから、原文に直接触れて何らかの霊的波動を感じ取りたいという人にもおすすめできる。
     著者・中矢伸一氏は、1991年から一貫して『日月神示』に取り組んできたその道の第一人者。過去30年の間に、『日月神示』関連の書物を、80冊も世に出されたというから頭が下がる。

    岡本天明が『日月神示』を受信した天之日津久神社は、千葉県成田市にある麻賀多神社の境内社。近隣にある麻賀多十八社の本宮である。
    徳間書店/1980円(税込)

    宇宙の終わりに何が起こるのか

    ケイティ・マック 著/吉田三知世 訳

    宇宙は、どのようにその終焉を迎えるのか?

     これはまた、何とも気宇壮大な主題である。現在認識されているように、宇宙が定常的ではないとすれば、それはいつか、必ず終焉を迎える。では、どのように?
     たとえば、「ビッグクランチ」。ビッグバンの逆で、宇宙の膨張がやがて逆転し、最終的には一点に凝縮してしまうというもの。
     あるいは、「熱的死」。宇宙の膨張は留まるところを知らず、エントロピーは増大の一途を辿り、やがて宇宙は空っぽになる。
     そして、「ビッグリップ」。ダークエネルギーの作用により、宇宙の構造自体が急膨張したあとにズタズタに引き裂かれ、破壊されてゆく。
     また、「真空崩壊」。自発的に発生した「死の量子の泡」もしくは「真の真空の泡」が、宇宙全体を呑み込んでしまい、宇宙は完全消滅する。
     最後に、「ビッグバウンス」。ふたつの「ブレーンワールド」同士が衝突して、超高温のビッグバンが生じ、これが永遠に繰り返される、という。
     本書を一読して感じるのは、著者が「宇宙の研究」を心から楽しんでおり、その話をするのに終始、楽しそうだということだ。何しろ宇宙の研究は、文字通り「すべてのこと」の研究である。著者のような人にとってそれがいかに楽しいものか、想像に難くはない。
     読者たるわれわれも、著者のいう「知の贅沢」に存分に浸る愉悦を、味わいつくそうではないか。

    講談社/1540円(税込)

    日本にやって来たユダヤ人の古代史

    田中英道 著

    「同化ユダヤ人」は日本の発展に力を尽してきた

     かつて、紀元前10世紀から紀元5世紀にかけて、遙か中東からユダヤ人の集団が、5波に分かれて日本に渡来した、と本書は説く。
     このようにいうと、またお馴染みの日ユ同祖論か、と思われるかもしれないが、さにあらず。日ユ同祖論は、日本人とユダヤ人が先祖を同じくするとの主張だが、著者によれば両者はあくまで先祖は別。
     ただ、ユダヤ人の一部に、日本列島にやってきて同化した「同化ユダヤ人」と呼ばれる集団があったというのだ(とはいえ評者自身、かつて本欄で著者の別の著書をご紹介した際、つい安易に「日ユ同祖論」という言葉を用いてしまったこともある。猛省致しております)。
     さて著者によれば、彼ら「同化ユダヤ人」は、日本人に受け入れられたことを恩義に感じ、密かに日本と日本文化の発展に力を尽してきたという。
     稗田阿礼や太安万呂、スサノオやヤマトタケル、それに松尾芭蕉まで、多くの著名な文化人や神が実はユダヤ系だった、という話が次々に飛び出して、息継ぐ暇がない。
     以前にご紹介した、同じ著者による『日本神話と同化ユダヤ人』のような学術論文とはうって変わって、非常に読みやすく、わかりやすい文体。しかも、有力な資料が惜しげもなく注ぎ込まれ、説得力も抜群だ。
     著者の田中英道氏は、「知の巨人」として知られる美術史家。安心して読める一冊である。

    文芸社/1760円(税込)

    ルーン文字研究序説

    谷口幸男 著/小澤実 編

    ルーン文字研究の学術論文に、3本の論考を追加

    「ルーン文字」とは、ラテン文字に先立って「2世紀頃からゲルマン人が利用していた、24もしくは16文字から構成される線刻文字」である。
     現在では、もっぱら占いや魔法と関連する神秘的な文字と見なされ、ここ日本でも、すっかり人口に膾炙かいしゃしている感がある。だが、今から半世紀以上も前の1971年に、ルーン文字を主題とする「網羅的な紹介にして研究」が、広島大学文学部紀要という渋い媒体に掲載されていたと聞けば、多くの人は驚愕するのではなかろうか。
     本書はこの、日本人の手になる先駆的なルーン文字研究の学術論文に、同じ著者による3本の論考を追加、解説も付して、現代の読者に贈る決定版。編者の言葉によれば、本書の目的は、半世紀前の「古典」を現代の読書界に甦らせることにある。読者諸兄姉はまず、当時の凄まじいまでの学問水準と強度を、とくと体感していただきたい。
     著者の谷口幸男氏は『エッダ』や『アイスランド サガ』などの翻訳で知られる「本邦最高の北欧中世学者」。残念ながら2021年に他界されたが、生前にはアイスランド政府から鷹勲章を授与され、歿後には従四位に叙せられるほどの偉人である。
     すべての占いファン、ファンタジーマニアに、諸手を挙げておすすめできるとはとてもいえないが、ルーン文字について真面目に何かを語ろうという人なら、必ず押えておかねばならない基本文献だろう。

    八坂書房/4950円(税込)

    日本の凄い神木

    本田不二雄 著

    全国津々浦々の「神木」の魅力を伝えるガイドブック

     いったい最近の「地球の歩き方」はどうしてしまったのか。
     ついひと昔前までは、ごく普通の海外旅行案内書のシリーズだった気がするのだが、いつしかその方針が大転換。先般上梓された『地球の歩き方 ムー 異世界の歩き方』には、心底驚愕させられた。おかげさまで売り上げも好調のようで、ご同慶の至りである。まあこの方針転換には、新型コロナウイルスの流行による旅行需要の激減や、版元の変更などの諸事情が絡んでいるのは、想像に難くないところではある。
     さて、そんなわけで『日本の凄い神木』である。北は北海道から南は沖縄まで、全国津々浦々の「神木」を訪ね、その魅力を伝える、これまでになかった旅のガイドブックだ。
    「神木」とは、本書によれば「神聖視される樹木」のことで、日本人は古来、「凄い」巨樹を前にしたとき、これをご神木として祀らずにはいられないという習性を持っていた。
     本書では、「魂を抜かれるほどの巨樹」「神様、仏様になったご神木」など、7つのキーワードをフックとして、さまざまな神木が紹介される。 
     著者は、かつてご紹介した『神木探偵 神宿る木の秘密』(駒草出版)で本欄でもすでにお馴染み、日本で唯一の神木探偵・本田不二雄氏。前著では、紹介されていた神木は全部で69柱であったが、本書では何と250柱近くに及んでいるから、実に大変な労作である。

    GAKKEN/2200円(税込)

    死は存在しない

    田坂広志 著

    肉体の死後に何が起るのかを科学的・合理的に説明

    「死後、我々の意識は、どうなっていくのかについて、最先端の宇宙論や時間論、生命論や進化論、脳科学や意識科学、コンピュータ科学や人工知能論、さらには、古代宗教や古典哲学、東洋医学や代替医療、深層心理学や瞑想技法、文化人類学や地球環境論などの思想を交え」明解に解き明かした、必読書である。
     量子力学の最先端理論である「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」は、「この宇宙に普遍的に存在する〈量子真空〉の中に〈ゼロ・ポイント・フィールド〉と呼ばれる場があり、この場に、この宇宙のすべての出来事のすべての情報が〈記録〉されている」という仮説。
     この仮説に立つならば、人間の肉体の死後に何が起るのかを科学的・合理的に説明してしまうことができるのである。標題にある「死は存在しない」とは、そういう意味だ。本書を一読すれば、読者の死生観は確実に一変する。それも、科学的に納得できる形で。
     著者の田坂広志氏は、原子力工学を修めた工学者で、多摩大学大学院名誉教授。「ダボス会議」のメンバーでもあり、内閣官房参与にも就任している。当然、当初はゴリゴリの唯物論者であったわけだが、いくつかの神秘体験を経て、あくまでも科学者らしく「科学的・合理的な思考」によって、それらの体験の謎を解き明かしたいと志すようになったという。本書において、その志は見事に結実している。

    光文社/1012円(税込)

    発禁版「シン・都市伝説」大全

    噂の真相を究明する会 著

    興味深いトピック満載の、気軽に読める都市伝説本

     何かと流行っている「シン」シリーズだが、今回ご紹介するのは都市伝説。
     どのあたりが「シン」なのかは推測するしかないが、「これまで取り上げてきたディープ・ステート以上の〈闇〉」「新たな黒幕たちによる新たな陰謀」などを表現したものと思われる。 
     いきなり「ウクライナはディープ・ステートの意志に従って世界征服のために悪事を働く勢力の一部であり、ウクライナ戦争はすでにロシア勝利で終結している」という、ベンジャミン・フルフォード氏の衝撃的なレポートに始まり、安倍元首相暗殺にまつわる陰謀、パパ活やマッチングアプリの真実などの日本編、プーチンやイーロン・マスク、そしてディープ・ステートが俎上に上がる海外編、さらには東京五輪やサッカーW杯などの闇を暴くエンタメ編と、文字通り都市伝説のごった煮状態。表紙にある、ノストラダムスの2023年予言も無論ある。
     著者としてクレジットされているのは「噂の真相を究明する会」だが、先のフルフォード氏のほか、コヤッキースタジオや、世界ミステリーchなどの人気YouTuberも続々登場するので、ファンの人は買いであろう。
     書籍というよりいわゆる「コンビニ本」のような体裁・構成で、気軽に手にできる。どのページをとっても興味深いトピックが取り上げられているので、スキマ時間に拾い読みしたりするのにもピッタリ。

    宝島社/880円(税込)

    (月刊ムー2023年2月号より)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

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