ヒバゴン出現55周年! 貴重な鮮明写真や目撃情報を一覧できる「ヒバゴン展」開催中

文=おかゆう

    ヒバゴン出現55周年! 現地の西城町で情報満載の「ヒバゴン展」開催中だ。

    ヒバゴン郷・広島県庄原市西城町にて9月14日まで開催

     まだ実在が確認されていない生物に、人はどうしても興味を抱いてしまう。
     とくに海外でも人気なのが、獣人型の未確認生物(UMA)である。アメリカで多く目撃されている「ビッグフット」は、全身を毛に覆われた猿人のような姿で、体長は約2メートル。巨大な足跡を残すことでも知られている。また、ヒマラヤ山脈に住むとされる「イエティ」も、全身を毛に覆われ、二足歩行を行う存在として世界中で報告がある。

     そのような人気の獣人型UMAの日本代表が「ヒバゴン」であろう。
     ヒバゴンは1970年から1974年の間に広島県庄原市西城町周辺で集中して目撃された。顔は逆三角形で、全身は茶褐色または黒色の毛に覆われ、体長は約1.6メートルとされる獣人型の未確認生物である。

     今年、新たな目撃談が入り「令和のヒバゴン」ではないかと話題になっている。
     そんなヒバゴンで盛り上がってるさなか、ヒバゴンの初目撃から55年、さらに庄原市制施行20年を記念して、ムーとのコラボ企画「ヒバゴン展」が8月13日から9月14日まで庄原市西城町のウィル西城で開催されている。

    「ヒバゴン展」は入場無料! https://www.shobara-info.com/event/5186

    ヒバゴンを知る、感じる仕掛け

     ウィル西城に臨時開設となった「ヒバゴン展」には、数々の展示が用意され、長年UMAを追いかけてきた筆者としても情報のまとまりに驚いた。

     まず、当然の見どころは「足型」である。1970年12月16日に庄原市比和町・吾妻山の池の原で採取された石膏製の足形も展示されている。これは長年、警察署長室でトロフィーと共に保管されていたが、当時の署長の計らいにより観光資源として西城町観光協会に寄贈されたものだ。ヒバゴンの存在を示すハードエビデンスである。

    ヒバゴンの足型を採取した石膏型の現物も展示されている。

     関連して注目したいのが、足跡のコーナーだ。ヒバゴンなどの未確認生物のほか、「ヒバゴンお姉さん」(西城観光協会・岡崎優子さん)の実物大の足跡が床に並んでおり、来場者は自分の足と比較しながらその大きさを体験できる。

    カラーの人間の足の写真は、ヒバゴンおねえさんのもの。こう見るとヒバゴンの足は小さいことがわかる。

     ほかには、これまで「月刊ムー」「webムー」に掲載されたヒバゴンの記事がパネル展示されており、基礎知識や出現情報、謎の絵巻との関連など、ムーの記事としての視点を一気に振り返ることができる。
     また、最近の出没を受けて「令和のヒバゴン」の情報もまとめられている。これはASIOS所属の横山雅司氏が、目撃者の証言と自身の知識を基に描いたものだ。

    「ムー」の歴代ヒバゴン記事や、最新の「令和のヒバゴン」情報がパネルに!

     ひときわ目立つのが展示スペースの奥。ここにはこれまで観光に使用された歴代のヒバゴン着ぐるみが並ぶ。過去のものはなかなかいかつい顔立ちなのだが、ひとつ、見慣れない着ぐるみが混じっていた。なんとこれは映画『ヒナゴン』で使われた着ぐるみだという。所在不明だったところ、ヒバゴン展の準備中に発見されたというのだ。

    左から2番目が映画「ヒナゴン」に使われたもの。

    ヒバゴンの鮮明写真が発見される

     充実のヒバゴン情報が集められているのだが、筆者として特に驚いたのが、1974年10月11日に撮影されたヒバゴンの写真である。

    唯一の写真について、鮮明なプリントが発見された!

     この写真パネルは過去にイベントで展示されたことがあったが、その後忘れられていたという。しかし今回、イベント当日の朝に再発見され急遽持ち込まれたそうだ。
     写真としては、これまで書籍や雑誌、新聞に掲載されたものと同じなのだが、原版に近いため白黒ながらも輪郭がはっきりしており、森の中のヒバゴンの姿を捉えられるものとなっている。「片手を上げたヒバゴン」とされたこともあったが、写真をよく見ることで両手を下げ、横向きに写っていることが確認された。その姿は熊など他の動物との違いが明らかで、改めて貴重な資料だと実感した。

    スペシャルトークライブ

     初日の8月13日には特別に「スペシャルトークショー」が実施された。登壇者はUMA研究家・中沢健氏と、webムー編集長・望月哲史。
     ヒバゴン55周年を迎え、目撃現場に看板が設置されるなど盛り上がりを見せていることを「おめでたいこと」と語りあり、そこから「オカルトを観光に活かし地域振興につなげるクリプトツーリズム」にも話が及んだ。
     クリプトツーリズムとは、怪物・都市伝説・伝承などを活用して地域を観光地化する取り組みのこと。例えばイギリス・スコットランドのネス湖では、未確認生物ネッシーを観光資源とし、世界中から観光客を呼び込み経済効果を上げている。庄原市でも「ヒバゴン」を観光資源として活用し、地域活性化に取り組んでほしいと期待を寄せた。

    テープカットには庄原市の八谷市長(左)、西城町観光協会の山口会長が登場。

    かわいいヒバゴングッズたち

    「ヒバゴン展」では、Tシャツ、缶バッジ、ステッカー、絵本など、多彩なヒバゴングッズも販売されている。中でも注目は、55周年を記念した「ヒバゴンベビー」のグッズだ。こちらはムーとのコラボで誕生した新デザイン。ヒバゴンの歴史を後世に伝えるイメージとしてベビーをモチーフとしている。

    ヒバゴンおねえさんが着用しているのが、ムーコラボの「ヒバゴンヘビー」Tシャツ!
    カラーには黒もあり。
    ステッカーには、ムーとたわむれるヒバゴンベビーが……かわいい。

    「ヒバゴン展」は2025年9月14日まで。間違いなく過去最大の情報量が詰まっている現場に、ぜひ足を運んでほしい。

    「ヒバゴン展」
    開催日時 2025年08月13日 (水)~ 2025年09月14日 (日)/10:00~17:00
    料金 観覧無料(物販あり)
    場所 ウィル西城1階 フリースペース内(〒729-5722 広島県庄原市西城町大佐741-1)
    お問い合わせ 西城町観光協会 TEL 0824-82-2727

    おかゆう

    オカルトライター。現地取材が好き。一般社団法人 超常現象情報研究センター、つちのこ学会所属。

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