“謎の兄弟”の背中に乗って瞬間移動!? 政府や軍も動いた中国最大の未解決事件と4つの仮説
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不思議で奇抜なモノだらけ!中国の古典に記された「妖怪」をまとめたボリュームタップリの本が発売中。
夏といえば妖怪の季節。日本では『平家物語』や『太平記』といった歴史物語にも天狗など多くの妖怪たちが登場しますが、それはお隣の中国でも同じ。むしろ中国のほうがより古くから「妖しいモノ」たちを記録し続けてきた国といえるかもしれません。
人間とヘビをミックスしたような天地開闢(てんちかいびゃく)の神々にはじまり、頭だらけの謎生物や、羽の生えた魚、光り輝く草や、人を酒好きにさせる虫……などなど、人間の想像力を全開放したようなキャラクターたちはいくら見ても見飽きることがありません。『中国妖怪大全』は、そんな中国の「妖怪」を305種類も掲載した超労作です。
305種の内訳は、妖魔の類(たぐい)が136、怪鳥・異獣が125、さらには神仙・巨人が27、そして17の仙草・奇虫。これでも中国の「妖怪」のごく一部だというのだからその奥深さに圧倒されます。本書ではこれら「妖怪」たちについてそれぞれ概説と姿かたちの特徴がまとめられています。図版も豊富なので視覚的にも楽しめ、出典が明記されているのもありがたいところ。最近ではアニメやライトノベルでも架空の古代中国をモデルにした中華風ファンタジーが人気ですが、そんな世界観の理解を深めるおともにもなりそう。もちろん本格的志怪小説の入門書、参考書としても楽しめるありがたい一冊です。
百聞は一見にしかず、本書でとりあげられる中国の「妖怪」たちがいかに奇妙で奇抜なのか、いくつかみさせてもらいましょう。
鳥の体に人間の首がくっついたようなこちらの怪物は「フケイ」。鹿台山という場所にすむ神鳥で、毎日退屈でしかたがないのでしばしば人間界にやってくるそう。そこまではいいのですが、このフケイが出現した場所では必ず戦争が起こるといわれ、しかもフケイは戦争を見かけると長くその場に留まりがちなのだとか。どこかユーモラスな見た目に対して、存在そのものが恐ろしすぎる……。
つづいてこちら、今度はヘビの体に人間の頭がついたこの「妖怪」の名前は「アツユ」。
山神の息子で、別の神に殺されてしまったところを天帝に生き返らせてもらうのですが、復活後なぜか残忍で人間を常食する怪物になってしまいました。これもまた見た目に反して(?)人間にとってはかなり恐ろしい存在です。
魚の胴体に鳥の羽、牛の足をミックスしたようなこのクリーチャーは「ロク」。
見た目だけでは何ものとも判別できませんが、本書には「怪魚」と紹介されています。ロクは冬は冬眠していて夏に目を覚まし、人間がこの肉を食べると腫れの痛みがひくのだとか。
ロク肉はいったいどんな味がするのか。怪魚というからには魚っぽいのか、いやほんのり鳥風味?……わずかな情報からいろいろ想像してしまいます。
こんな謎めいたキャラクターがたっぷりの『中国妖怪大全』。なんといっても手に持てばズシっと重い664ページのボリュームが内容の充実ぶりを物語ります。
中国妖怪大全
孫見坤・編/志怪社・編著/沢井メグ・翻訳、税込5,280円、翔泳社
webムー編集部
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