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流行ってるのは日本だけじゃない!?
近年、オカルト・怪談ジャンルをにぎわせるホットワード「都市伝説」。SNSからアニメにゲームにとさまざまな媒体で見ない日はないほどだが、その分なんでもありのツールと化しているような印象もある。予言もフリーメーソンも宇宙人も陰謀論も全部「都市伝説」って呼んでいいんですか?……と疑問を持ったらこの本の出番。
そもそも都市伝説ってなんなんだろう? いつからあって、どんなものをいうの? ……と、そんな疑問に答えてくれる嬉しいハンドブックが『イラストで見る 都市伝説の歴史』なのだ。
本書によれば、都市伝説とは1950年代にアメリカの民俗学者が提唱したもので、はじめは「現代の都市で語られる民話」を指す用語とされていた。それが時代を経るうちに、いつしか「ほんとうにあったこと」として出回っている不思議であやしい話全般を意味するようになってきたのだという。
下水道のワニ、未来人ジョン・タイター、怪人アンサーにベッド下の男などなど、近代以前からメタモダン期までの5つの時代に分類された都市伝説がオールカラーでたっぷりと紹介されているこの一冊。著者のアダム・オールサッチ・ボードマンさんはイギリスを拠点に活動するクリエイターで、本書には豊富な海外の都市伝説情報が詰め込まれている。
いっぽうで「杉沢村」や「赤マント」などおなじみの日本のトピックもとりあげられていて、通読しているうちにグローバルな視野で見たときの日本の都市伝説の位置付け、とでもいった俯瞰的な見え方がしてくるのも面白い感覚だ。
ポップなイラストたっぷりのこの本で、基礎知識をフォローしておこう。
『イラストで見る 都市伝説の歴史』
(アダム・オールサッチ・ボードマン著、ナカイサヤカ訳、税込2,200円、マール社)
https://www.maar.com/shop/art/culture/isbn9784837369035
webムー編集部
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