拡大する大災害予言の影響、暗殺呼びかけ疑惑、ほか今週のムー的ミステリーニュース7選

文=羽仁礼

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    5月15〜22日にかけて世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    予言の波紋

     5月20日付『毎日新聞』朝刊「『2025年7月大災害』の怪」は、今年7月に日本で大災害が起きるという予言が香港でも広まり、現地の航空会社が5月から10月まで日本への運航を減便する動きを紹介。この予言は2021年に出版されたたつき諒の漫画『私が見た未来 完全版』(飛鳥新社)で紹介されたもので、同書は現在100万部を超えるベストセラーとなっているが、当の作者自身は冷静な対応を呼びかけている。

    https://mainichi.jp/articles/20250520/ddm/041/040/087000c

    佐野史郎の怪談朗読

     5月19日付『毎日新聞』夕刊「八雲作品朗読『やめられない』」は、『怪談』の作者・小泉八雲ゆかりの地である島根県松江市出身の俳優・佐野史郎が、大阪市阿倍野区近鉄アート館で31日に開催する朗読会について紹介。2003年に八雲百回忌の法要に参加し4作品を朗読したことがきっかけで、2007年からは定期的に朗読を続けている。2017年「耳なし芳一」の舞台にもなっている山口県赤間神社では、朗読途中で火の玉が舞い、講演後に体調を崩したため、以後授与して貰ったお札が手放せないという。

    https://mainichi.jp/articles/20250519/dde/018/200/016000c

    元FBI長官が暗殺を呼びかけ?

     トランプ前政権で更迭されたジェームズ・コミー元FBI長官が、貝殻で海岸に描いた「8647」という数字をSNSに投稿したところ、トランプ大統領の暗殺を呼びかけたのではないかとしてアメリカ国土安全保障省が聴取に乗り出した。「86」という数字にはアメリカの俗語で「処分する」などの意味があり、「47」は第47代大統領トランプを意味すると疑われたという。コミー本人は、レストランでウェイトレスをしていた妻の提案で、材料がなくなったときメニューから外すという意味で「86」を入れたと釈明し、投稿を削除した。

    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250517/k10014808441000.html

    岩手の遮光器土偶

     遮光器土偶というと、青森県亀ヶ岡遺跡から出土したものが有名だが、実際には岩手県からも1200点が見つかっており、青森県の580点、秋田県の240点を大きく上回っている。5月17日付『日経新聞』夕刊「遮光器土偶の出土 実は岩手が最多」によれば、岩手県立博物館で2017年に企画展「遮光器土偶の世界」が開催されたほか、今後も関連展示が企画されており、盛岡市の都南建設は2018年から地域の小学校に遮光器土偶が描かれたTシャツ数十枚を寄贈するなど、遮光器土偶を通じた試みも行われている。

    https://www.nikkei.com/article/DGKKZO88743680X10C25A5CE0000/

    日本人の月面着陸に暗雲?

     5月20日付『朝日新聞』朝刊「NASA予算削減案 日米宇宙計画に暗雲」は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の予算削減への懸念を述べる。アメリカ予算の要望をまとめた「予算教書」では、月への中継基地となる宇宙ステーション「ゲートウェイ」の廃止が提案され、アメリカ人宇宙飛行士が月面着陸を目指す「アルテミス3」を最後に、宇宙船や最新ロケットの運用を終了することも提案されている。この削減が実現されると、2028年にも予定されていた日本人宇宙飛行士の月面着陸も危うくなるという。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16217288.html

    ゴールデン・ドーム計画

     トランプ米大統領は20日、ホワイトハウスで次世代ミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」について発表し、責任者に宇宙軍作戦副部長のグートライン大将を指名した。既存のミサイル防衛体制を強化するため宇宙空間からなんらかの手段で迎撃するシステムも開発する。総費用は1750億ドル(約25兆2000億円)で、約3年で完成させ、2029年1月末までに運用を始めるという。5月21日付『読売新聞』夕刊「米、宇宙に迎撃システム」他に関連記事。

    トランプ氏、「ゴールデン・ドーム」の詳細発表 費用1750億ドル(ロイター) – Yahoo!ニュース

    モンスター銀河の発見

     名古屋大学と国立天文台などのチームが、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やチリのアルマ望遠鏡を用いて、初期の宇宙で大量の星を生み出していた巨大なモンスター銀河を発見した。この銀河はくじら座の方向111億光年の「JO107a」で、形は天の川銀河に似ているが、星の質量はその10倍以上。中心部に向かって半径2万光年の範囲では、1年間で太陽が600個できるほど大量のガスが数百キロ/秒で流れ込んでいる。5月22日付『毎日新聞』朝刊「天の川に似たモンスター銀河」に関連記事。

    巨大な「モンスター銀河」を発見 猛烈なガスの嵐で星を大量生産(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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