世界初、葉緑体を移植した動物細胞での光合成実験に成功! 「不食人間」量産に向け歴史的一歩か
動物は光合成できるのか――? 驚くべきことに葉緑体を移植した動物細胞での光合成が初めて達成されたのだ。
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「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2025年3月号、第491回目の内容です。
今年の干支は巳年、つまり〝へびどし〟。それにちなんだ話題をお届けしよう。
このほどヒゴール・フルーザ氏は、オーストラリア野生鳥獣保護局から、動物虐待のかどで2322豪ドル(約22万5000円)の罰金刑を課された。
理由はフルーザ氏本人が、人気観光地のゴールドコーストのレインボー湾で、自分の飼っているニシキヘビの〝シヴァちゃん〟を、当人(当蛇?)の意に反して、むりやりサーフボードに載せて遊んだのは、まぎれもなく動物虐待行為になるからだという。
そのビデオ映像は撮影者当人の狙いどおり、インターネット上で大好評を博し、大バズりしたのだ。
「僕はいつも彼女(シヴァちゃんは雌)を連れてビーチに行くのが習慣なんだ。彼女も海水に入って泳ぐのが好きなんだよ。そこで僕はある日、彼女にもサーフィンをさせてやろうと思い立ったんだ」
だが、この話題を報じた2023年9月18日付「BBCニュース」によれば、罰金を課した野生鳥獣保護官たちは強く首を振る。
「海洋に似つかわしい蛇は、海蛇だけです。陸棲の蛇を海中に入れるのは、明らかに動物虐待罪に該当します。ちなみに海蛇と呼ばれる動物には、鱗のある爬虫類の蛇亜目と鱗のない鰻目の2種類に分類され、後者はもちろん爬虫類ではなく魚類の仲間です」
巳年に因んだ話題を、もうひとつお届けする。
インドのチャッティスガル州ライプール市に住む8歳の少年ディーパク・クマール君(仮名)は、自宅の外で遊んでいて、突然、凶暴な毒蛇のコブラに襲われた。
コブラはクマール君の右腕に絡みつくと、胸のあたりにガブリと毒牙をめり込ませた。
だが、クマール君も激しい痛みに怯むことなく、コブラを両手でひっ掴んで振り解こうとした。
でも、どうしても振り解けないので、やむなく自分も、コブラの首にガブリと噛みつき返し、さらにもう一度噛みつき直して、ついには首を食いちぎってしまった!
「ボク、あいつを2度うんと噛んでやった。あっというまだった」
両親はクマール君を急いで病院に連れて行ったが、医師団の診察の結果、傷口に毒は発見されず、ごく稀にあるいわゆる〝空噛み〟の事例だったと判明した。
米ミシガン州モントモレンシー郡在住の男性ロバート・ジョーンズ(仮名)は、スポーツ射撃の標的などに使われる軽爆薬タナーライトを使って、所有地内を流れる小川を堰き止めていた〝ビーバーダム〟を吹っ飛ばした。
爆発音に驚いた近隣住民の通報で駆けつけた警察は、わが家と周辺の家々の土地を水浸しにしてしまったジョーンズを、環境保護のシンボル的存在のビーバーが作ったダムを事前の許可申請もなく破壊したとして現行犯逮捕した。
ちなみに自らに適した棲息環境をこれほど大規模に作り変える動物は、人間以外ではこの齧歯目のビーバーが唯一とされている。
シンガポールの人工肉スタートアップ企業ヴォックス社は、このほど「実験室産の培養マンモス肉の開発に成功!」と発表した。
シベリアの凍土帯から発見された冷凍マンモスの遺伝情報を、アフリカ象のDNAに落とし込み、それを羊肉の細胞に移植・培養してミートボールに作ったのだ。
だが、残念ながら目下の段階では、実験者のだれひとりとして、その培養マンモス肉製のミートボールを試食するだけの勇気を持ち合わせている者はいない。
余計なお世話
金属探知機で貴重品捜しをするのが趣味のスティーヴ・アンドルーズさんは、英国の王室属領ジャージー島のセントオービン湾で、1個の結婚指輪を発見した。
アンドルーズさんはそれを本来の持ち主の元に戻してあげたいと思い、フェースブックに投稿して持ち主を捜した。
200人ほどシェアしたところで、ようやく持ち主にたどり着いたが、驚いたことに、意外にも相手の女性の返事はこうだった。
「お願いですから、その指輪は元の海に投げ捨てて!」
彼女は33年前、最悪の離婚をした直後、セントオービン湾にその結婚指輪を投げ捨てたのだった。
「そいつを見たとたん、私は真っ先に〝植物人間グルート〟を連想してしまったよ!」
米コネティカット州オクスフォード市在住の目撃者K氏(匿名希望)は、2022年8月3日の白昼、午前10時45分前後に自分が目撃した怪人について回想する。
グルートとはアメリカのマーベルコミックスに1960年に登場した人気キャラで、地球外知的植物生命体とされている。
「広い私有地の森林内の私道を車でゆっくり走行していると、だしぬけに小柄な2足歩行の怪人が左手の木陰から走り出てきて、10メートルほど前方を急速に横断すると、またあっという間に右手の森の中へと消え去ってしまった!」
怪人の身の丈は約1.2メートル、太さは人間の脛ほどで、両肩もお尻もなく、ただ丸太のように真っ直ぐな痩せこけた体に、短い両腕と両足がついていた。
体色は茶褐色で、髪の毛も体毛もなかった。あっという間のことでしかも横向きだったので、顔面はほとんど識別できなかった。
走り方はまさに電光石火で、それも普通の動物や人間のような駆け足ではなく、ほとんど地に足がついていない羽根のように軽々とした、まるで自転車のペダルを漕いでいるような、飛ぶような走り方に見え、それでいて音らしい音は全然出していなかったという。
K氏は首を振りながら、最後にこうつけ加えた。
「あんな不思議な生き物を見たのは、後にも先にもあの時だけだ。エイリアンだったとしても、UFOは見なかった。ひょっとしたら〝木の精〟のようなものだったのかもしれないが、いずれにしろ二度と再び出会いたくはないね」
南山宏
作家、翻訳家。怪奇現象研究家。「ムー」にて連載「ちょっと不思議な話」「南山宏の綺想科学論」を連載。
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