「あの世に行った人たちから学ぶ、この世の生き方」/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

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    あの世に行った人たちから学ぶ、この世の生き方

    タイラー・ヘンリー 著

    早熟の天才霊能者による、霊的啓蒙の書

     著者タイラー・ヘンリー氏は、ハリウッドに拠点を置く霊ミディアム能者。10歳のときに突然、祖母の死を予知したことをきっかけに、霊視能力に覚醒。その後、セレブを1対1でリーディングするリアリティ番組「ハリウッド・ミディアム」で一躍有名となり、「世界人気No.1の霊能者」と称されるまでになる。現在では2本の冠番組を持ち、鑑定待ちのクライアントが何と30万人(!)というから尋常ではない。生まれは1996年、本書の刊行時点ではまだ26歳であったことからして、まさに「早熟の天才」と呼ぶしかないだろう。
     本書はそんな著者が、前著『ふたつの世界の間で』(ナチュラルスピリット)に次いで世に問う、霊的啓蒙の書である。自伝的な要素の多かった前著に比べ、本書は「人間の生き方」に主眼を置き、直観の活かし方や「真の自己」の発見法、喪失感との向き合い方、「サイン」の認識の方法など、霊的観点から見た、「人生を有意義なものに変える」ためのヒントがちりばめられている。
     セレブをクライアントに持つだけあって、著者のリーディングでは、ホイットニー・ヒューストンやマイケル・ジャクソンといったスーパースター(の霊)も降りてくるのが面白い。特にマイケルは、そのド派手な登場の仕方に度肝を抜かれる。
     最終章にはわかりやすいQ&Aも収録され、一般人が抱きやすい個別の疑問にも、懇切丁寧に回答がなされて、いろいろと腑に落ちる。

    ナチュラルスピリット 2310円(税込)

    (月刊ムー 2025年2月号掲載)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

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