月面居住施設「ルナグラス」構想がアツい! 今週のムー的ミステリーニュース7選

文=羽仁礼

    9月6日~12日に世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    ツチノコへの愛

     週替わりで特定の人物に焦点を当てる『読売新聞』夕刊の連載記事「しあわせ小箱」。9月9日からは映画『おらが村のツチノコ騒動記』の監督今井友樹を特集。多くのツチノコ目撃例が残る岐阜県東白川村に生まれ、1989年の第1回ツチノコ捜索隊にも参加したが、その後、映画製作会社に入社し故郷でドキュメンタリー映画の取材中、再びツチノコに関心を持った経緯を紹介。

    https://www.yomiuri.co.jp/national/20240909-OYT1T50133

    ヒバゴン騒動の真実

    画像は「西城町観光協会公式HP」より引用

     9月7日付『朝日新聞』夕刊「小泉信一の昭和怪事件」は、ヒバゴンを取り上げる。1970年7月20日に広島県比婆郡西城町で最初に目撃されて以来、29件の目撃情報があったが、1975年6月に西城町は「ヒバゴン騒動終息宣言」を出した。執筆した小泉信一編集委員も三度現地を訪れたという。また、全身真っ白い大きなサルのような動物を見たという話にも触れる。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16029162.html

    私家版の妖怪事典

     9月10日付『読売新聞』夕刊「ラウンジ+」は、『ほうかご百物語』シリーズなどで知られる小説家、峰守ひろかずが作成した私家版の妖怪事典について紹介。同人誌への寄稿をきっかけに、まずは地元滋賀の妖怪を紹介しようと思い立ち、郷土資料を2年かけて調べ、2021年には滋賀県の妖怪800種類以上を掲載する『私家版滋賀県妖怪事典』を出版。昨年は第2段として『私家版金沢妖怪事典』を出版した。

    https://minemori-h.hatenadiary.jp/entry/2023/07/29/180635

    新たな世界文化遺産候補

     文化審議会は9月9日、2026年の登録を目指すユネスコ世界文化遺産の推薦候補として、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」を選んだ。これは、天武天皇などの宮殿があったとされる明日香村の飛鳥宮跡や、極彩色の壁画が見つかった高松塚古墳、橿原市の藤原宮跡など22の文化財から構成され、日本政府は9月末までに暫定版の推薦書をユネスコに提出し、ユネスコの諮問機関による事前審査を経て、早ければ2年後の世界遺産委員会で登録が決まる。9月10日付朝刊各紙に関連記事あり。

    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014577061000.html

    インドの宇宙産業

     9月6日付『日経新聞』朝刊「インド宇宙産業 新興勢力がけん引」は、インドの宇宙産業の発展について解説。インドでは宇宙関連のスタートアップによる資金調達は2023年に1億2600万ドルに達し、2年前の3倍に急増した。5月30日には、アグニクル・コスモス社が3Dプリンターでエンジンを製作することで、従来技術の20分の1のコストでロケットを打ち上げるなど、新技術も導入されているという。

    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM050BO0V00C24A9000000/

    リュウグウのにがり

     9月5日、海洋研究開発機構などのチームが、リュウグウの水ににがりのような成分が含まれていたと発表した。研究チームは試料の鉱物に含まれる水の痕跡などを化学的に分析、イオンの状態で含まれる金属のうち約半分がナトリウムで、約4分の1がマグネシウム、残りがカリウムとカルシウムと推定。これらは、豆腐を作る際に使用するにがりの主要成分で、結合した物質を安定的に保存する性質を持つという。宇宙空間で作られた有機物の材料は宇宙線にさらされるなどして分解することが多いが、にがりと結合することで安定的に保存されたと考えられる。9月6日付朝刊各紙に関連記事あり。

    https://www.asahi.com/articles/ASS951THMS95ULBH00CM.html

    月面生活構想

     『サンデー毎日』9月15日号「『月に住む』がリアルになる日」は、月面で人類が生活する可能性を指摘しつつ、鹿島建設イノベーション推進室の大野琢也氏が構想する月面居住施設「ルナグラス」について解説。ルナグラスは幅約557メートル、高さ536メートルの紡錘形の施設で、1万人を収容できる。重力が地球の6分の1しかない月で生まれ育つと、地球に帰還したとき立つこともできなくなるため、ルナグラスは毎分3回転して人工重力を発生させる。ルナグラス建設には、最初に月の地下空洞に簡易的な施設を建設し、その後、地上にルナグラスを建設する。

    https://mainichibooks.com/sundaymainichi/backnumber/2024/09/15

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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