「聴くUFO」体験! 未確認飛行物体に関連する超常ミュージック10選
「UFO手帖」編集長の秋月朗芳氏が、視聴覚で体験できるUFOーー「UFO音楽」の世界を案内する。
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一般の人はまったく気にすることのないUFOに関する些細なアレコレを、さも大事のように語り続ける同人誌『UFO手帖』によるUFO映画のオールタイムベスト。「良いUFO映画とはUFOと関わりが深い映画である」として、10本のUFO映画を、その作品にまつわるエピソードとあわせて紹介していく。前編は「21世紀版」と題して、ここ20年余りの間に世に放たれた良質なUFO映画5本をピックアップ!
目次
2022年に公開された『NOPE/ノープ』。ジョーダン・ピールは社会派の映画監督でもあるが、我々としては純然たるUFO映画として楽しみたい。
突然空から異物が降り注ぐファフロツキーズ現象で始まるこの映画では、やがて空に生息するUFOが姿を現して大混乱に発展する。そう、これは「UFO=空中生物説」を扱った映画なのだ。
1950年代の終わりに、トレバー・ジェームズ・コンスタブルという航空史研究家がUFOの正体について考えをめぐらせ、ある結論に至っている。それは、UFOは空中に生息する生物だという奇想天外な説だった。念を押しておくが、UFO搭乗者ではなくUFO自体が生物だということだ。
彼はこのUFO生物を「クリッター」と名付けて写真にまで収めた。また、このクリッターはアメーバのような肉食の生物で、家畜を食い散らかしたり、人間を食べることもあると主張していた。まさに『NOPE』に登場するUFO生物の原型と言えるだろう。
また、ムー読者なら最近世間を賑わしているUAPをご存知だろう。その象徴ともいえるのが、2004年に母艦ニミッツから離陸した戦闘機が遭遇した、謎の飛行物体(UAP)いわゆる「TicTak」である。
TicTakは、戦闘機の周りをグルグル回ってみせたり、戦闘機の動きを真似してみせたりなど、予測不能な飛行でパイロットを困らせている。この挙動は、高度な知性を持つ者の乗り物というより、仲間とじゃれているイルカのような生物を連想させる。
UFOが機械である証拠は何もない。もしUFOが生物であったならば、本作で描かれたように、その行動や生態をよく学ぶ必要があるかもしれない。
あまり期待しないで観たら予想を遥かに超えて面白かった『UFO オヘアの未確認飛行物体』は、2018年に米国で劇場公開されたが、日本では配信やレンタルのみで公開された作品である。
空港で搭乗を待つ大勢の人々の前にUFOが突如現れるシーンで始まる同作では、UFOが残した暗号を数学好きの青年が解き明かし、UFOとコンタクトを果たすまでが描かれる。このタイトルでありながらUFOの登場は少なく、戦闘シーンもないが、派手なだけのUFO映画を見飽きたUFOファンなら、そこにこそ心を掴まれるはずだ。また『X-ファイル』スカリー捜査官役のジリアン・アンダーソンが重要な役で出演しているのも見逃せない点だろう。
そしてこの映画には、もうひとつの楽しみがある。この映画が「オヘア国際空港UFO事件」という実際に起きたUFO事件をベースにしていることだ。
2006年11月7日、鈍い灰色の雲が垂れ込める中、米シカゴにあるオヘア国際空港に突如UFOが飛来し、数多くの旅行客や空港職員によって目撃された。それはフリスビーを膨らませたような形で、反時計周りに回転していたという。
また、その物体は確かに物理的な存在だったことを示す痕跡を残している。空港上空にしばらく留まった後、突然雲を突き抜けて飛び去り、雲にハッキリした輪郭の穴を残したのだ。
さらに、そのUFOについて話すパイロットと管制塔との通信記録も明らかになり、その正体がなんであれ、UFOが存在したことは確定的となる。
多数の目撃者や珍しい痕跡を残したにも関わらず、写真などが残されていないのは心許ないが、一言では否定しきれない強度のある未解決UFO事件なのである。本作をきっかけに、この事件を調べてみるのも一興かもしれない。
2009年、実話の映画化との触れ込みで公開された『THE 4TH KIND フォース・カインド』だったが、実話というのはまったくの嘘で、後に裁判まで起こされるモキュメンタリー映画だった。
当初は実話という触れ込みだったからだろう、タイトルの『THE 4TH KIND』は後述する映画『未知との遭遇』の原題でもある「Close Encounters of the Third Kind(第三種接近遭遇)」の次の段階、「第四種接近遭遇」を表しており、冒頭ではUFO史が長々と語られたりする。また、実際のエイリアン・アブダクション事件におけるディテールが、かなり忠実に盛り込まれている。
たとえば、映画の中で患者の夢に不可解なフクロウが登場するが、これはアメリカにかなりの数存在するとされる実際のアブダクティ(エイリアンに誘拐されたとされる人々)の証言にも散見される要素だ。
このフクロウはつまり、誘拐した人間の記憶に残ったエイリアンの姿を、他のものに置き換える記憶操作が行われたことを示しているとされ、研究の現場では「スクリーン・メモリー」と呼ばれている。
このような知見が満載な作品なので、本作を起点としてエイリアン・アブダクション事件をたどってみるのもよいかもしれない。
2002年に公開された『プロフェシー』は、妻の死をきっかけに、不可解な現象が多発するポイント・プレザントという田舎町でモスマンの謎を追う主人公が、やがて自身も得体の知れない出来事に巻き込まれていく様を描いたホラーサスペンスである。
よく考えてみるとUFOは登場しないが、UFOもUMA(モスマン)も同じようなものなので問題ないだろう……。ちょっと乱暴な言い方に聞こえるかもしれないが、そう説いたのが他ならぬこの映画の原作者なので問題ない。
原作者であるジョン・A・キールは、一部のUFOファンから異常に愛されているUFO研究家である。同名の原作は小説などではなくノンフィクション、つまり、この映画で描かれた奇怪な出来事の多くは、キールの周りで実際に起きたことである。
キールのUFOや超常現象に関する考え方は一貫している。それはまず、UFOやUMA、さらには他の超常現象などを含めてすべて同じ一つの現象であると捉えていること。言うなれば超常現象統一理論だ。
また、この世界には我々が知覚することができない知的な存在がいて、彼らはたまに我々に干渉してくること。そして、その理由は我々にはまったく計り知れないということ。
派手な映画ではないが、そんなキールの独特な捉え方と、原作の雰囲気が上手く映画に生かされていることから、UFOファンの間ではすこぶる評価が高い。入手困難であるが、映画を気に入った方はぜひとも原作を読んでみてほしい。
2002年に公開された『サイン』は、プロットこそ人類 VS 宇宙人という壮大なものだが、物語は終始個人的な問題として描かれる地味な映画で、宇宙人スペクタクル映画を期待した多くの観客を混乱させた。
しかし、UFOファンの間での評価は高い。それは何故なのだろうか?
この映画には屋根の上に2体の宇宙人が立っている印象的なシーンがある。どこかで見たシチュエーションだと心に留めていたが、ある日2体の宇宙人が屋根に立つUFO事件のイラストを見つけ、この事件が監督M・ナイト・シャマランにインスピレーションを与えていることを確信した。
それは、こんな事件だ。1977年、カナダのケベック州モントリオールにある自宅の窓辺で外を見ていたフロリダ ・マルブフ夫人は、向かいの3階建てアパートの屋上に、底面にライトがついた銀色の円盤が着陸する光景を目撃する。そして、その円盤の中から、頭まで全身ピッタリの服に覆われた宇宙人が出てきた。彼らは、屋根の上に立ち、通りを眺めた後、しばらく空を見上げると、また円盤に乗って東の空へと消えていったという。
この映画全体から漂う、このUFO事件のような「どこかで見たUFO事件」の香り――。それこそが多くのUFOファンを魅了しているポイントなのかもしれない。
秋月朗芳
2005年に発足したUFOサークル「Spファイル友の会」(「Sp」はJ.アレン・ハイネックの「S-Pチャート」から)代表。同会で年一回発行している同人誌『UFO手帖』の編集長を務める。
オオタケン
イーグルリバー事件のパンケーキを自作したこともあるユーフォロジスト。2005年に発足したUFOサークル「Spファイル友の会」が年一回発行している同人誌『UFO手帖』の寄稿者。
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