コロナ騒動で思い出す70年代”終末ブーム”の渦/初見健一・昭和こどもオカルト回顧録
昭和の時代、少年少女がどっぷり浸かった怪しげなあれこれを、“懐かしがり屋”ライターの初見健一が回想。世界を覆ったコロナ禍の中で振り返った「あのころの終末」を振り返る。
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ゲーム雑誌「ファミ通」とのコラボで、ムー的ゲームをお届けする“ムー通”。今回のオススメは、パルプ・マガジンオマージュのこんな作品。
アメリカで出版された、低質な印刷の安価な小説雑誌パルプ・フィクション。かのラヴクラフトの作品群が掲載されていたように、パルプ・マガジンではUMAや都市伝説、怪物譚が題材となる小説が人気を博していた。
今回ご紹介する『MOTHMAN1966』は、そんな往時のパルプ・フィクションジャンル作品を、これまた往年の80年代PCゲームの作法で表現してみせた、テキスト・アドベンチャー作品。
小説家のNico氏と、アートを手掛けるRuppel氏の手による、ユニークかつ異様な気配をたたえるピクセルアートと、美しい語り口による静かすぎる不気味な夜の物語は、癖が強いものの、きっとムー民の皆様なら一目で気に入ってしまうようなミステリアスなムードを纏ったもの。

舞台は1966年のアメリカ。しし座流星群が飛来する夜、ガソリンスタンドのオーナーと、デートで車を走らせるカップル、そして超常現象研究家たち、それぞれの驚異の体験を読み解いていくことに……。
一部システムには荒い部分難点もあるものの、本作はピクセル・パルプというシリーズの第1弾で、3部作を予定しているとのことなので、今後に期待したいところだが……なにしろ、タイトルに冠された闇夜に赤く目を光らせるモスマンとの遭遇や、黒服の男たちの陰謀などが絡みあった、まさにパルプ・フィクションの精髄を存分に味わえる主題は、ムー民必プレイの一作であることは間違いない。

〈本作のムー民度 ★★★☆☆〉
https://store.steampowered.com/app/1755030/Mothmen_1966/
Steam/990円/配信中
(C)2021 Chorus Worldwide Ltd. All rights reserved. (C)2021 LCB Game Studios
藤川Q
ファミ通の怪人編集者。妖怪・オカルト担当という謎のポジションで、ムーにも協力。
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