異星人の科学技術は人類と同レベル!? 「フェルミのパラドックス」に切り込む衝撃の新説

文=webムー編集部

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    まだ見ぬ異星人の文明は、人類より少し進んだ程度!? とある科学者が提唱した地球外文明に関する新説は、「フェルミのパラドックス」への解答となるか――!?

    異星人が地球人と交流しない理由に関する新たな考察

     銀河系には何千億もの惑星が存在し、地球外生命体の存在も示唆されている。一方、我々人類はいまだ高度な地球外文明に接触した確固たる証拠を(公式には)手に入れていない。両者の間に横たわる矛盾、いわゆる「フェルミのパラドックス」は、長年科学者たちの頭を悩ませてきた。

     この矛盾に対して米メリーランド大学のロビン・コーベット博士が切り込んだ論文が今、大きな注目を集めている。異星人が存在したと仮定し、「彼らの技術レベルは我々人類とさほど変わらないのではないか」というのが、コーベット博士の提唱する新たな説だ。

    イメージ画像:「Adobe Stock」

     これまでの地球外知的生命体探査は、「テクノシグネチャー」の検出に重点を置いてきた。地球外の高度な文明が、自らの存在をアピールするため宇宙に残す、巨大な構造物やレーザービーコン。それらを検知することで地球外文明の存在を証明するのが、科学者たちにとっての常識だったのだ。

     一方のコーベット博士は、この常識を真っ向から否定する「ラディカル・マンダニティ(根本的平凡性)」の原則を掲げた。「彼らは人間同様に光速を超える技術をもっておらず、ダークエネルギーやダークマター、ブラックホールを活用する機械も手に入れてなければ、新たな物理法則を活用しているわけでもない」と、コーベット博士は主張する。

     併せてコーベット博士は、「より先進的だが、そこまで進歩しているわけではない、という考え方。せいぜいiPhone 17ではなくiPhone 42を使っている程度だ」と喩えた。地球よりほんの少し進んだだけの文明がひと足先に宇宙へと進出し、膨大な資源を投入して「他の文明」や「移住先」を探索しても、投入した資源に見合った成果は得られず、最終的には宇宙探索に“飽きて”しまうはず――。それが、コーベット博士による「ラディカル・マンダニティ」の原則に基づく「フェルミのパラドックス」への回答なのだ。

    関係各所の反応はさまざま

     英ジョドレルバンク天体物理学センター所長のマイケル・ギャレット教授は、コーベット博士の“新鮮な視点“を歓迎しつつも、懸念を表明している。「この説には、宇宙に対する人間的な無関心が投影されている。すべての知的生命体が、皆一様にこれほど退屈だとは信じがたい」と評価するギャレット教授。さらに教授は、異星人の技術が人類のレベルを遥かに超越している可能性をまだ捨てるべきではないとも付け加えた。

    イメージ画像:「Adobe Stock」

     また、「フェルミのパラドックス」を説明するに足る証拠がすでに人類の元に届いていると主張するのは、英ダラム大学の地球外知的生命体探査政策と法律の専門家であるマイケル・ボランダー教授だ。同氏は、ズバリこれまでに人類が観測してきた未確認異常現象(UAP)が異星人たちからのメッセージに他ならないと考えている。

     異星人が地球を訪問しないのは、地球人同様に技術力が足りず宇宙進出が難しいからなのか、それとも彼らがすでに外界への興味を失ってしまったが故なのか。もしくは、すでにコンタクトされていることに気づけていないだけなのか――。われわれがその答えを得られる日が訪れることを期待したい。

    【参考】
    https://www.theguardian.com/science/2025/oct/15/bored-aliens-has-intelligent-life-stopped-bothering-trying-to-contact-earth

    webムー編集部

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