深夜に神父が執り行った「イエティの血の誓い」に戦慄! 15人の神学生に懸念される“謎の儀式”の影響

文=webムー編集部

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    米コロラド州のスキー宿泊施設で、深夜に神父が執り行った「イエティの血の誓い」。コロラド州の神学校生15人が参加させられた儀式の衝撃的内容とは――!?

    動画に収められた衝撃の儀式

     2024年1月、米コロラド州・デンバーの聖ヨハネ・ヴィアンネ神学校に在籍する神学生たち15人が、当時の副校長ジョン・ネピル神父と共にスキー旅行に参加した。そこで、なんと「イエティの血の誓い」なる無気味な儀式が行われていたとして波紋を呼んでいる。

     スキー旅行中、学生たちは真夜中にネピル神父に起こされ、リビングルームで静かに待つよう指示されたという。そして、呼ばれた学生は一人ずつ外に停まっているトレーラーに呼び出された。トレーラーの中にはネピル神父のほかにイエティの着ぐるみがおり、短剣と1ドル札が置かれたテーブルの前に座るよう促されると、こう告げられたという。

    神父が撮影していた動画の1コマ 画像は「THE PILLAR」より引用

    「これから君は聖なる伝承に参加しようとしている。準備はできているか?」

     ナイフを渡され、「ファミリーの一員になる唯一の方法は、血の誓いを立てること」と説明を受けた神学生ら。そして覚悟を決めた神学生がナイフで自らの皮膚を傷つけようとした次の瞬間――! ネピル神父から「ストップ! 別の選択肢があるんだ」との声が。神学生は「すでに勇気を示した」として儀式はグリズリーの血で代替された。熊の血を手に注がれ、その際には神父から「もはや後戻りはできない」とも告げられている。

     さらに誓いを示すため、神学生たちはできる限りの野太い叫び声を上げるよう命じられ、その後は口をテープで塞がれた状態で解放された。口を塞いだのは、リビングで待つ他の学生たちに「儀式」について一切の情報を与えないためだった。

     ネピル神父は一連の儀式の様子を動画で撮影。それが神学校内で噂になると、深刻な事態として問題が表面化したという。

    神父が撮影していた動画の1コマ 画像は「THE PILLAR」より引用

    大司教区ではエクソシストを呼ぶほどの騒動に

     それにしても、なぜネピル神父はこのような儀式を行ったのか? 神父自身は「ただの悪ふざけ」だったと説明している。デンバー大司教区による調査結果でも、「儀式には明確なオカルト的要素はなく、動画を見る限り極めて馬鹿げたものだ」と判断された。

     ただし、たとえ冗談だったとしても「血の誓い」が行われたことに意味を見出す者がいる可能性を考慮し、儀式に参加したすべての神学生と大司教の面会の場が設けられ、スキー旅行で立てた血の誓いを正式に放棄する祈りを捧げることになったという。また、調査の際には“誓い“から生じる霊的危害を懸念し、予防的措置としてエクソシストとの積極的な面談もなされていたようだ。

     ネピル神父はその後、今回の悪ふざけについて深く謝罪。「イベントを撮影することは、いたずら以上のものとして誤解される可能性があり、明らかに不適切なものでした」「決してすべきではなかった」と反省の意を表している。

    神父が撮影していた動画の2コマ 画像は「THE PILLAR」より引用

     ちなみに、イタズラのアイデアはイエティに扮していた男性による発案とのこと。彼は町でよく知られたカトリック教徒の一人であり、家族や友人とスキー場に宿泊する際にはよくこのイタズラをおこなって周囲を驚かせていたようだ。

     神学生たちを巻き込んだ悪ふざけは、大司教区の調査やその後の対応、ネピル神父の謝罪で収束したかに見える。しかしその後も動画は拡散され、懸念を抱いた一部の教区と修道会が聖ヨハネ・ヴィアンネ神学校との提携を見直し、留学生の引き上げを検討しているなど、波紋は今も広がり続けている。

     それにしても気になるのは、本件について悪戯であるにもかかわらず大司教区がその霊的危害を懸念している点だ。もしも「イエティの血の誓い」が作用した場合、誓いを立てた者の身にいったい何が起こるというのだろう?

    【参考】
    https://www.pillarcatholic.com/p/yeti-blood-oath-divides-denver-seminary

    webムー編集部

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