新たな恒星間天体、前弧地震帯の恐怖、ほか今週のムー的ミステリーニュース7選!

文=羽仁礼

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    7月11~17日にかけて世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    フクイから探る恐竜の進化

     7月11日より11月3日まで、開館25周年を迎える福井県立恐竜博物館で、獣脚類をテーマにした特別展「獣脚類2025」が開催されている。福井県の新種恐竜6種の中から、「フクイ」の名のついた3種の恐竜やスピノサウルスに焦点を当て、スピノサウルスの全身骨格も展示されている。7月12日付『東京新聞』夕刊「体長14メートル肉食恐竜の全身骨格」に関連記事。

    https://www.tokyo-np.co.jp/article/420137

    琥珀にハチの化石

     福井県立大学や琥珀博物館のチームは10日、福井県久慈市の9000万年前の地層で発見された琥珀から、寄生バチの一種「シリボソクロバチ」の仲間の化石が見つかったと発表した。見つかった琥珀は6匹が入ったものと1匹が入ったものの2個で、この時代の地層からこのハチの仲間の化石が見つかったのは国内で初めてとみられる。7月11日付『東京新聞』朝刊「琥珀にハチ化石9000万年前の地層で発見」他に関連記事あり。

    https://www.tokyo-np.co.jp/article/419737

    微化石の分類技術

    拾い出された単種の微化石 画像は「産総研」より引用

     7月14日付『東京新聞』夕刊「微化石、AIで自動分析」は、AIを活用して肉眼では識別が難しいほど小さな「微化石」を分類する技術について紹介。大きさが数マイクロメートルから数ミリの微化石は、環境に応じて種類が変わるため、その地層が堆積した年代や水深の特定に役立つが、これまで微化石の分類や選別は採取した砂などの粒子を顕微鏡で覗き、極細の筆先に付着させて拾い上げてひとつずつ種類を見極めていた。産業技術総合研究所のチームは、顕微鏡やAIに微粒子を吸い上げるロボットアームを組合せ、自動的に微化石を分類・選別できる装置を開発した。

    https://www.gsj.jp/information/overview/ai-micropaleontology.html

    地震の巣「前弧地震帯」

     東北大学と東京大学の研究チームは、AIを用いたビッグデータ解析により、北海道から関東にかけて太平洋プレートが沈み込む一帯に地震の巣がカーテンのように垂直に分布することを発見した。東日本大震災後に太平洋側に設置された地震津波観測網のデータ解析から見つかったもので、プレートから染み出した水がこの垂直面を上昇し、巨大地震を引き起こす岩盤破壊の拡大や抑制に関わっている可能性が高いと見られている。チームはこのエリアを「前弧地震帯」と名づけた。7月11日付『毎日新聞』朝刊「カーテン状の地震『巣』発見」に関連記事。

    https://mainichi.jp/articles/20250711/ddm/041/040/137000c

    恒星間天体、3例目

     アメリカ航空宇宙局(NASA)は、太陽系の外から来た恒星間天体が太陽に向かって接近していると発表した。この天体は1日、ハワイ大学がチリで運営する「小惑星地球衝突最終警報システム」の望遠鏡で始めて観測され、「3I/ATLAS」と名づけられた。射手座方向から秒速約60キロの速さで太陽に向かっており、10月30日頃太陽に最接近する。恒星間天体の接近としては3番目。7月11日付『東京新聞』夕刊「恒星間天体太陽に接近中」に関連記事。

    https://www.tokyo-np.co.jp/article/417343

    衛星コンステレーション

     23日に開催予定の、EUのフォンデアライエン欧州委員長 及びコスタ大統領と石破首相との会談で、小型の通信衛星などを多数打ち上げて網の目のように一体運用する「衛星コンステレーション」構築のための協力が合意される見通し。「衛星コンステレーション」の構築により、大型衛星1基では難しい高頻度・高精度の観測が可能となり、通信衛星の場合はリアルタイムでやり取りができる。宇宙ごみ対策についても話し合われる予定。7月13日付『日経新聞』朝刊「日・EU、衛星網で協力」に関連記事。

    https://www.nikkei.com/article/DGKKZO90001260T10C25A7MM8000

    太陽系最古の岩石

     北海道大学などの研究チームは、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った試料の中に、太陽系最古の岩石を発見したとの論文を科学誌に掲載。北大の川崎教行准教授らが放射年代測定法で試料を調べると、岩石は45億6730万年前のものと判明。これまでの試料より500万年ほど古い。7月17日付朝刊各紙に関連記事あり。

    https://mainichi.jp/articles/20250717/ddm/012/040/048000c

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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