テキサーカナに魚の雨が降った話など/南山宏のちょっと不思議な話
「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2024年7月号、第483回目の内容です。
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「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2025年5月号、第493回目の内容です。
米テネシー州ナッシュビルにあるシドニー・ムーアさん(22歳)母子のトレーラーハウスが竜巻に襲われたとき、シドニーは1歳の長男はどうにか救出できたものの、隣室に寝かせていた生後4か月の次男のほうは、友人男性が助けようとしたが間に合わなかった。
「まず屋根が吹っ飛ばされ、次に赤ちゃんが寝ていた篭型ベッドが持ってかれたわ!」
シドニーたちは半狂乱になって竜巻を追いかけたが、追いつくのはとうてい無理だった。
だが、必死に捜し回る家族たちを、奇跡が10分後に待っていた。篭型ベッドはすやすや眠る赤ちゃんが入ったまま、近くの木の枝にちょこんと載っていたのだ!
2023年12月12日付「WSMVドットコム」によれば、シドニーは敬虔なクリスチャンとして神に心からの感謝を捧げた。
「信じられない奇跡だわ。てっきり死んだものと内心諦めてたの。これこそまさに神様のご恩寵ね」
マレーシアのランカウイ島内を走行中の乗用車やトラックの運転者たちは、真夜中の路上をよたよたフラつきながら走っている1台のトヨタを目撃して、ただちに警察に通報した。
だが、パトカーが駆けつける直前に、その車は電柱にぶつかって止まってしまった。
乗っていたのは6歳と3歳の兄弟で、お兄ちゃんのほうが警官にこう説明した。
「ママはバスルームにいるよ。パパは眠ってる。これからお店に行って、お菓子を買うんだ」
2023年5月10日付「CNN編集版ドットコム」によれば、この兄弟は車を電柱にぶつけるまでに2.5キロほど運転していたが、かすり傷だけですんだのは、何より幸いだった。
英ケント州カンタベリーのオークションハウスに〝お化け木馬〟と評判の葦毛色の揺り木馬が出品されて、ニュースメディアではひとしきり話題になった。
所有者のケリー某(女性)の話では、著名な霊媒師だった彼女の曽祖父ディック・ゴッデンが、生前自宅でよく開催した降霊会で、あの世から霊を呼び出すときに使用した補助道具という。
ゴッデンが降霊会でいつも呼び出した霊は、アンジェラという名の少女の霊で、ゴッデンはこの交霊相手のアンジェラこそ、この揺り木馬でいつも遊んでいた少女だと主張し、彼女の霊も降霊会の席上でそれをはっきり認めた。
この揺り木馬は購入以来、代々上階に登る階段の途中にある踊り場に置かれていたが、ケリーの話では、なぜかときどき理由もなくいつのまにか置き場所が変わっていることがあるそうだ。
「例えば家族全員が外出したある日、曾祖母のアイリーンがひと足先に帰宅すると、だれも動かしたはずないのに、なぜか居間のド真ん中に移動してたんですって!」
ほかにも現在の所有者であるケリーの家では、だれもいないはずの2階の床をだれかが歩き回る音がしたり、2階のどこかでドシンと大きな物音がしたので、窓枠が風で外れでもしたかと確かめに行ったが、何も不審なことはなかったというのも、一再ならずある。
こうした怪現象もみな、元を正せば真の原因は、問題の〝お化け木馬〟にあるというのだ!
それもあってか、ケリーの10歳になる娘はこの揺り木馬が大嫌いで、決してそばには寄りつかず、跨って遊ぶこともしなかった。
とどのつまりケリーは、この揺り木馬を手離すことに決め、オークションハウスに持ち込んだが、その際にはこの揺り木馬にまつわる奇怪な話も、買い手の中には嫌がる人もいる可能性を考えて、正直に包み隠さず打ち明けた。
オークションハウスではこの揺り木馬に200ないし300英ポンド(約3万8000~5万7000円)の値がつけられたが、「ただし、この物品にまつわる超自然的要素は考慮に入っておりません」との但し書きつきだった。
2023年7月23日付「フォックスニュース・ドットコム」によれば、結局、ニュースメディアに取り上げられたことが強い追い風となって、1750英ポンド(約33万3000円)と6倍近くも跳ね上がった高値で、米ネヴァダ州ラスヴェガスの「オカルト博物館」に引き取られたそうだ。
★そのⅠ オーストラリア原産フクロネズミ目カンガルー科のワラビーは、見た目は可愛いが、まれに凶暴な野獣化することもある。
常夏のリゾート地ケアンズで、6歳のコービー・ペンダー君が8歳以下のサッカークラブで練習開始を待っていると、突然現われた2匹のワラビーが襲いかかった。
「ワラビーはコービーを地面に押さえつけると、頭に大きな噛み傷を残してすぐさま逃げ去った」
偶然目撃したクラブ役員のデイメン・トーマス氏は証言した。
幸い、コービー君の頭の傷は手当てが早かったので治りも早かったが、それにしてもいつもはおとなしいワラビーが、この時だけなぜ突然凶暴化したのか、理由はいまだに不明のままだ。
★そのⅡ 英国ゲーツヘッドオンタインサイドのチョップウエル地区で、数日間追っ手の目を逃れて街なかをウロウロさ迷っていたワラビーが、ようやくボランティアたちの手で捕獲された。
すぐさま獣医師から鎮静剤を投与されて、カークリーホールのノーサンバランドカレッジ動物園に輸送され、無事に収容された。
それにしてもこのワラビーがそもそもどこにいたのか、どうしてそこから逃げだしたのか、イギリス国内では自然に棲息していない動物だけに謎だらけだ。
「うちのワラビーが逃げだした」
と名乗り出る動物園も個人的な飼い主もなく、これまた一切は不明のままになっている。
米テキサス州ダラスのアレックス・ゴメスさん(30歳)が、カメラドアフォンに応えて玄関に出たとたん、大きな蜂が飛び去るのが見えた。他にはだれもいなかった。
「驚いたよ。めったにない客が、人じゃなくて蜂だったなんて!?」
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