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イギリス、スコットランドには、同国最大の淡水湖であるネス湖がある。長さ約35キロ、幅約2キロの細長い湖の岸辺には、13世紀に建てられたアーカート城の廃墟があり、観光名所のひとつとなっている。だが、湖を訪れる観光客のほとんどは、最大水深約230メートルの湖に潜む水棲獣「ネッシー」により多くの関心を抱いているにちがいない。

ネス湖の怪物の報告は中世の文献にも見られ、ネッシーは長期間にわたり、目撃されていたようだ。

その伝説が現実となったのは、1930年代。湖岸を走る国道が開通し、目撃が急増した。同年3月、マッケイ夫人によって最初の目撃写真がもたらされると、7月には、湖畔をドライブ中のスパイザー夫妻が怪獣と遭遇。長い首と濡れた象皮のような肌の、体長約8メートルの怪獣が茂みを抜けて湖に下りたと報告した。そして11月、ヒュー・グレイが湖面に水しぶきをあげて身をくねらせる怪物の姿を撮り、世界中の注目を集めた。

この世界一有名な水棲獣の正体を探るべく、専門家や研究家たちが調査を重ね、数多の仮説が唱えられてきた。ネス湖畔でその化石も発見されている首長竜プレシオサウルスの生き残りとする説がもっとも有力視されているが、動物学者ベルナール・ユーベルマンらは、未発見のアザラシに属する新種の「水棲哺乳類」だと主張。



一方で、シカゴ大学の生物学者ロイ・マッカルは、古生代に絶滅したエンボロ目の大型有尾類が生きのびていたと指摘するように、いまだ定説はない。
近年、湖畔や湖底に24時間の監視カメラが設置され、ネッシー研究が飛躍的に進展されると期待されている。
だが、怪物が映りこんだ映像を検証したところ、ヘビのような鎌首をもつ細長い生物であると判明。これがネッシーの真実の姿なのか? それとも、別の未知生物なのか? その謎は深まるばかりだ。
いずれにしても、こうした“新兵器”が、研究を進化させるのはまちがいない。その正体や生態が明らかになる日は、そう遠くないかもしれない。



並木伸一郎
「ムー」創刊当初から寄稿するベテランライター。UFO研究団体ICER日本代表、日本宇宙現象研究会(JSPS)会長などを兼任。ロズウェルやエリア51をはじめ現地調査を重ねて考察し、独自の仮説を「ムー」や自身のYouTubeなどで発表している。
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