インドの妖怪チュレルか? 夜道を歩く無気味な 白いヒューマノイドが出現!/山口直樹
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超常現象ツアーのメンバー宅で、謎の聖書が”出現”した! ナチス・ドイツ兵とのかかわりがありそうな聖書の持ち主は? そしてなぜ”出現”したのか? 謎だらけの顛末を追う。
イギリス・スコットランドで、”まったく見覚えのない聖書が突如出現する”という“アポーツ現象”が発生した。ちなみにアポーツ現象とは、物体をテレポートさせる“取り寄せ”とも呼ばれる心霊現象、または超能力を指す。
その謎の聖書は、数々の超常現象体験ツアーを開催している団体「The Scottish Ghost Company (TSGC)」代表のイボンヌ・ハイドさん自宅の屋根裏部屋で発見された。ハイドさんは以前に調査に訪れた廃墟でナチス・ドイツ兵の霊と交信しており、この聖書は”彼”のものだと主張している。
第二次世界大戦を生きたナチス・ドイツ兵の霊は彼らにいったい何を伝えようとしているのだろうか。
それは見るからに古そうな黒い表紙の新約聖書で、中には「1944年1月19日」という日付と「6桁の数字」、そして「ロバート・リテリック」という人物の名前が記されていた。他にも、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツ軍の収容所の1つであった「スタラグ・ルフトⅣ」の押印もあったことから、イボンヌさんはこの聖書の持ち主を、スタルグ・ルフトⅣ収容所に関わっていた元ナチス・ドイツ兵ではないか、と推測している。
発見されたのは2021年11月。発見当初は、今も英国在郷軍人会連盟に携わっているハイドさんの祖母に関係したものと思っていたそうだ。だが、祖母に聖書を確認してもらったところ、見覚えがなく、「ロバート・リテリック」という人物にも思い当たらないということだった。
ハイドさんはこれまでも定期的に屋根裏部屋へ上がっていたことから、「以前からあったのなら当然気がついたはず。この家には24年住んでいますが、家族の誰1人としてこの聖書を見たことがない」と主張、絶対に自分たちのものではないと断言している。
ハイドさんが代表を務める「The Scottish Ghost Company (TSGC)」は80年以上の歴史を持ち、スコットランドを中心に数々の廃墟巡りなどのイベントを開催している団体である。
TSGCの調査員であり地元では有名な霊媒師としても活動しているデビッド・マッケイブ氏は、この聖書は“アポーツ現象”によって出現したものだと主張している。マッケイブ氏によると、「ロバート・リテリック」は数か月前、TSGCの調査活動で廃墟となった養護施設の訪れた際に、スピリットボックスという霊の声を反映させる機械を使って交信した兵士の霊だと推測しており、この霊がアポーツ現象を引き起こしたというのだ。
公開されている聖書の画像をよく見ると、押印されている収容所のスタンプには「geprüft(チェック済み)」という文字も見えることから、おそらく持ち込み検査をパスしたものなのだろう。また日付や6桁の番号の他にも「Elstene(エルストネ) von dur Bühne(死亡)」とも書かれているのが読める。エルストネとロバート・リテリックの関係については不明だが、もしかしたら名前を書き、収容所内から故人の冥福を祈っていたのかもしれない。
アポーツ現象とポルターガイスト現象は関連することが多いと言われている。もしこれがナチス・ドイツ兵の霊が引き起こしたものだとしたら、この霊はいったい何のために聖書を出現させたのだろうか。
その答えをマッケイブ氏はこう推測している。
「彼は自分の子孫にこの聖書を渡したがっているのかもしれない。我々のことを知り、ハイド家の屋根裏部屋に聖書を出現させたのでしょう」
「TSGC」は現在、この聖書を“ロバート・リテリック”の遺族、または彼を知る人物へ返したいと考えており、団体への連絡を求めている。
“ハイドさん達が引っ越してくる前の住民の物”という可能性も考えられなくはないが……無事、遺族に引き渡されることを願いたい。
(2021年12月20日記事を再編集)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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