原点はタコにあらず--溟海の巨怪「クラーケン」/幻獣事典
人智の及ばぬほど巨大な海棲生物「クラーケン」の基礎知識です。
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「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2022年9月号、第461回目の内容です。
フランスはドルドーニュ県のパルクルシュノーで、82歳のアンリ・バラティエさん(仮名)は、キッチン内をうるさく飛び回る1匹の蝿にイライラし、電気式蝿叩きを振りかざして追い回した。
とうとうピシャリと叩き潰したまではよかったが、次の瞬間、キッチンがドカンと大爆発。屋根が吹っ飛んで、バラティエは自宅に住めなくなった。
蝿にばかり気を取られて当人はまったく気づかなかったが、当日は朝からキッチンで、ガス漏れ事故が発生していたのだ。
当の蝿の運命がどうなったかまでは、だれも知る由もない。
「お口で溶ろけて手で溶けない」のキャッチフレーズで有名な米マース社の人気チョコレート菓子、M&Mの丸くて平べったい形のスイーツを、いったい何個まで崩さずに積み重ねられるか? 見た目にはそんなに難かしそうでもない挑戦だが――???
日本ならさしずめ明治製菓の7色のマーブルチョコでよく知られるこの丸くて平たい粒菓子を、2021年6月に2日以上も悪戦苦闘した末、なんとか5個積み上げて、それまでの記録だった4個を破ることに成功したのは、イギリス・ロンドンの土木技師ウイル・カットビルさん(23歳)だ。
英「サン」紙2021年7月3日付によれば、カットビルさんはこれで念願のギネスブック(2021年度)入りを達成した。
カットビル氏は自信たっぷりに「もうこれ以上の記録更新はないだろう!」と嘯いたものだ。
ところが、上には上があるもので、明けて本年早々の2月20日には、遠く南太平洋はオーストラリア・クイーンズランド州在住のブレンダン・ケルビーさん(22歳)が、なんと6個のM&M積み上げに成功し、カットビル氏からタイトルを奪い返して、本年度のギネス入りを果たした。
奪い返したというのは、ケルビー氏はかつて2020年、M&Mを4個積み上げて、イタリアのシルヴィオ・サッバ氏とタイトルを分け合ったことがあるからだ。
この記録は前述のように、翌2021年、カットビル氏が破り、翌月には同じイタリアのロッコ・メルクリオさんも、5個積みを達成して共同記録保持者となった。
だが、上には上のまた上とでもいうべきか、オーストラリアのケルビー氏は、クイーンズランドの自宅で、本年2月20日、ついに6個のM&Mをまっすぐ縦に積み重ね、そのまま少なくとも10秒間保持しつづけることに成功した――と、現地でその瞬間を撮影したギネス公式記録員が証言した。
はたして次に7個のM&M積み上げに成功するのはだれか? 案外手先の器用なわれわれ日本人の中から、次の成功者が出るかも。
ステラ・ピックフォードさんの車とキャシー・ヒックマンさんの車がニューヨークの街頭で衝突したが、どちらもノロノロ運転だったので、事故にならずにすんだ。
だが、身の上話をするうちにさらに驚いた。ステラとキャシーは誕生直後に生き別れて、お互いに長い間捜し回っていた実の姉妹だったことが判明したのだ。
ひと月後、似たようなことがテキサスで起きた。パメラ・ウッズさんが「家売ります」の看板を見てドアをノックすると、27年前にイギリスのウェールズで生き別れたきりになった兄のデイヴィッドが応対に出てきたのだ。
郵便配達員の天敵は、放し飼いの犬と相場が決まっている。
だが、米ケンタッキー州ウィリアムズバーグの配達員ティム・スミス氏が、2020年12月のクリスマス過ぎに出会った飼い犬は、なぜか斧の長い柄をがっしと横咥えしたまま待っていた。
「配達遅れが起きるのは、こういう時だ。普通のワンちゃんなら対処のしようもあるが、斧を咥えてるとなると、ちょっと面倒だね」
実際には温厚な犬で、いつもはステッキを咥えているのに、この日に限ってなぜか斧だったとか。
2021年5月5日付UPI電によれば、スペイン・バスク州の菓子職人協会のメンバーたちが協力し合って、チョコレートケーキ版『ゲルニカ』を作成した。
チョコレートをふんだんに約500キロも使った、甘ったるいケーキ製のそっくり絵画で、大きさは横7・7メートル、縦3・5メートルの実物大。バスク菓子職人協会のメンバーたちが、同地方の町レソで製作した。
オリジナル版『ゲルニカ』は、20世紀最高の天才芸術家と謳われるあのパブロ・ピカソが、スペイン市民戦争(内戦)中の1937年に描いた有名な大作名画で、当時のナチスドイツ空軍がスペインの隙に乗じて、都市ゲルニカを無差別爆撃した悲劇を描いたもの。
この空爆事件は、世界の戦争史上で航空機の編隊飛行による初の本格的な都市無差別攻撃、とも位置づけられている。
なお、このチョコレートケーキ版『食べられるゲルニカ』は、本家『ゲルニカ』が展示されている首都マドリードの美術館、国立レイナソフィア王妃芸術センターの温度調節の効いた展覧会場で、現在だれでも観覧できる。
余談ながらオリジナル版もチョコレート版も、中央最上部の左側に、下部から炎を噴き出す円盤型の物体が描かれている。
通常は地上で悶え苦しんでいる人間や牛馬たちを見下ろす〝神の目〟と解釈されるが、見様によってはUFOそっくり――というのはうがち過ぎか?
インターネットで検索すれば、だれでもすぐ確認できます!
カナダはポーキュパインプレーンの、とある農場の境界線を示すフェンスの柱が、なぜか立てつづけに消えてなくなった。
窃盗犯がいると見て捜索に当たった警察は、消えた木の柱がビーバーの作った川のダムに使われているのを発見した。
捜査官は記者たちに嘆いた。
「実にカナダらしい犯罪だね」
(月刊ムー2022年9月号掲載)
南山宏
作家、翻訳家。怪奇現象研究家。「ムー」にて連載「ちょっと不思議な話」「南山宏の綺想科学論」を連載。
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