エリア51付近で謎の洞窟を発見後に消息を絶った ―― 人気YouTuberは最後に何を見たのか? 未解決ミステリー
今から9年前、エリア51付近で謎の洞窟を発見したというYouTuberが突然消息を絶った事件に再び注目が集まっている。彼は何を見てしまったのか? そして今、どこにいるのか?
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「UFO現象は国家安全保障上の脅威である」ーーアメリカ政府を動かした“衝撃のUFO証言録”邦訳版をプレビュー公開!
一〇年前にカリフォルニア州の公共ラジオ局で調査ジャーナリストとして働いていた私は、ある日突然、それまで考えたこともなかった現実に直面した。パリの同僚から、未確認飛行物体(UFO)による国家安全保障への潜在的な影響を調査した、フランス政府の元高官による驚くべき研究成果が送られてきたのだ。COMETA(詳細調査委員会)報告書として知られているこの前例のない白書は、UFOと呼ばれる未確認の空中物体が、国際的に注目に価する現実の現象であると明言していた。
COMETAの著名な委員(フランス政府から独立して執筆した一三人の退役将校や科学者、宇宙専門家)たちは、軍人およびパイロットによるUFOとの遭遇を分析するのに三年を費やしていた。彼らが示した事例の中で、自然現象や人工物であると判定できたものは、委員と専門家チームによってすべて慎重に排除されたが、それでもなお、パイロットによって至近距離で観察されたり、レーダーにより捕捉されたり、あるいは公式に写真が撮られたりした物体が除外されずに残った。それらの物体は驚異的な速度と加速度、瞬時の直角旋回、空中停止や静止など、物理学の法則に反しているように見えた。これをどう解釈すればよいのだろうか。COMETAの一部の委員たちは、政府資金による戦略的機関である国立国防高等研究所(IHEDN)に勤務していたため、UFOが国家安全保障に影響を与える現象であるのか見極めることをかなり重視していた。客観的かつ論理的に書かれた九〇ページのこの報告書で、委員たちは、目撃報告の約五パーセントについて、既知の物体あるいは自然現象、極秘の軍事演習などとして解釈することができなかった。この五パーセントは、「何らかの知性に基づいて操られている、並外れた性能を備えた、まったく未知の飛行物体」のようだという。その驚くべき結論のなかで、COMETAの委員たちは「信頼できる目撃者によって観察された多数の現象は、地球外起源の物体による可能性がある」と述べている。実際、彼らは、これらの目撃の最も合理的な説明は「地球外仮説」であるとしている。
これは、彼らがこの結論を事実として受け入れ、何らかの形でそれについて特定の信念をもっていることを意味するものではない。彼らは、その物体の本質と起源が不明のままであることを極めて明確にしたのだ。「仮説」とは、委員らによれば、証明されていない単なる理論であって、もっともらしく思えても検証を必要とする説明を意味し、それが実証されるまでは、あくまでも仮説にすぎないという。しかし、地球外仮説以外の非常に多くの説明が除外されており、委員たちがこの仮説を、パズルの「最も可能性の高い」解決策であると確信して提示したことは、実に挑発的な出来事であった。この委員たちは、世界中のUFOに関する公式データにアクセスし、偏見を排除して合理的に対応することを決意しており、実際、彼らは躊躇なくそうした。
この仮説を表明した委員の中には、退役した四つ星の将軍、三つ星の提督、少将、そしてアメリカの国家航空宇宙局(NASA)に相当するフランス政府機関の元長官が含まれていた。その報告書を真摯に検討する価値のあるものにしたのは、彼らの経歴である。それ以外にも、将校や技術者、科学者、警察の責任者、およびこの現象を研究している政府機関の責任者によって、この報告書の執筆者グループは構成されていた。この調査は政府が公認したものではなく独自に行ったもので、フランスの政府高官レベルにも報告された。
報告書は、「UFO現象から不合理なものを取り除くという貢献をした」と序文で述べており、確かに、その研究は目標を達成していた。それでも、その結論は、アメリカのほとんどの政府関係者や科学者が、いまだに現実的ではないと考えるようなものだった。一方、これらのUFOが地球外からの探査機や乗り物であることが証明された場合、それは人類史における記念碑的な発見であり、文明の進化における一里塚になることは確かだった。そのような発見の可能性が少しでもあるならば、科学者がそれを調べてみる価値は十分にあると思える。そして、報告書の委員たちも、そのような結果はもっともらしいし、そしておそらく期待できると述べていた。
本書は、私がUFO問題に初めて興味をもった理由と経緯、私たちが実際に何をしてきたのか、そしてUFOについて何がわかっていないのか、どのようにしてもっと知ることができるのかを説明している。これに関しては、COMETA報告書が触媒の役目を果たしてくれた。私は、もっと早くUFO問題に取り掛かりたかったのだが、厄介に思えていたので、いつも後回しにしていた。人間が作ったものではない物体が、本当に空を飛び回っているのだろうかと、ずっと疑問に思っていたのだ。それらの飛行物体は、おそらくアメリカが極秘に開発した航空機、または他国の高度な軍用試験機ではないだろうか、と。だが、これに対してCOMETAの委員たちは明確に「ノー」と言っていた。いずれの国も、実験機を無断で外国の空域へ繰り返し飛行させたり、あとでそれについて否定したりすることはできない。詳しく調査すれば、これらの物体が何十年にもわたって、さまざまな形や大きさで、時には集中的に、あるいは押し寄せる「波(ウェー ブ)」のように世界中で繰り返し目撃され、私たちの科学的理解を超えた性能を示していたことがわかる。それは神話ではない。そして、おそらく、フランスの将軍とその同僚たちは、彼らが開示した以上のことを知っているにちがいないのだ。
COMETA報告書の執筆者たちは、全員がその結論を支持しただけでなく、国際的な行動を促していた。彼らは、フランス政府がUFO問題について「関心のある欧米諸国との部門協定」を結び、欧州連合(EU)がアメリカとの外交活動を始めることを推奨し、この政治的および戦略的提携の範疇で、この重大な問題を明確にするために有効な圧力をかけるように勧告していた。その報告書は、『UFOと防衛:何に備えるべきか』という標題であった。それは行動を促す言い回しであり、未知の物体との将来における遭遇を見越した準備を求めている。自分自身にとって、また政府にとって、あるいは私たちの将来にとって、これらすべてが何につながるのか、私にはわからなかった。フランス人の同僚は、その報告書の英文コピーを事前に寄越し、それを読むように言ってきた。その報告書は、のちに全世界に公開されると聞いていたが、これまでのところ、フランスでのみ公開されている。その同僚は、私が多くの出版社と関係をもつフリーランスのジャーナリストであることを知っている。彼は、この問題をUFOを真摯に受け止めようとしない従来の主要メディアに任せるのではなく、私が先取りすることを望んでいた。「全米で英語版をもっているのはあなただけです」と、彼はパリからの電話で私に熱弁した。そして、「それはすべてあなたのものです。しかし、あなたがどこで手に入れたのかは、誰にも知らせないでください」と念を押された。
それは、魅力的だが、神経をすり減らす作業だった。私は、ラジオ局にいる親しい同僚にも黙ったまま、このUFO問題を密かに広範囲にわたって調べはじめた。責任ある進歩的なジャーナリストであれば、人間の生死に関わるような問題に焦点を当てるだろう。だから私は、自分が、ほとんどのジャーナリストがばかげているか、せいぜい刺激的であると考えているものを追求しているにすぎないことを知っていた。数か月が経ち、報道番組を日々制作している間、UFO問題への関心の高まりを抑えることがますます難しくなり、自分が、あたかも違法薬物の使用を隠蔽しているかのように感じはじめた。振り返ってみると、こうした私の心配や不安は大げさだった。しかし、UFO問題というタブーが私を支配していたため、すべてにおいて、他のあらゆる点で相容れない仕事をする人たちの態度に対処できる事実と洞察力を身につけるまで、しばらく時間を要したのである。
これは簡単なことではなかったし、他のジャーナリストがそうしなかった理由も理解できる。当初は、私もまるで克服できないような障害に悩まされていた。UFOの話題は、陰謀説、偽情報、そして単なる杜撰さに汚染され、ジャーナリズム的に捉えどころのないものであったからだ。まずはそれらすべてを、合法的な資料から注意深く取り除く必要があった。UFO現象によって提起された疑問は、私たちの慣れ親しんだ考え方を困惑させることが多い。UFO問題はひどい汚名を背負っていたので、公職に就いている人々にとっては職業上のリスクとなるのだ。しかし、それはまた、おそらく革命的な何か、私たちの世界観全体へ挑戦するような何かを意味していた。恐ろしいことだが、そのことは私にとって、いっそう魅力的だったと告白しなければならない。そして、学べば学ぶほど、UFO問題に光を当てる追加の調査事例や政府文書の有用性を、よりよく理解できるようになった。何十年にもわたる証拠の蓄積である集計データは、十分に説得力があり、まったく奇跡的なものであった。何か問題があっても、それを無視することは、もうできなかった。
結局のところ、フランスからのその一方的な報告は、当時私が想像もしなかった方法で、私のジャーナリストとしてのキャリアを根本的に変えた。UFOに関する最初の記事がボストン・グローブ紙(訳注:二〇〇〇年五月二一日付日曜版)で発表されて以来、UFOは職業人生の中心になった。私が以前、ニュース解説を毎週書いていたボストン・グローブ日曜版フォーラムの編集者は、UFO問題を取り上げることに一抹の不安を感じていた。だが、長い議論の末、彼女は勇気をもって私の記事を発表してくれた。一方で私は、このばかげた問題を注目に値するものだと思ったジャーナリストとして「露出する」ことに、とても緊張していた。しかし、私はこれがスクープであると確信していたのだ。フランス人の同僚が六か月前に要求したように、私はこのCOMETA報告書をニュース記事として発表し、その報告書を執筆した将軍や他の人々の身分を明かし、自分を嘲笑から回避させようとした。さらに、UFOと国家安全保障に関連するアメリカ政府の公式文書に記載されている暴露情報に基づく追加の分析も含めた。これらはすべて、フランスでの見立てを裏づけている。嬉しいことに、この記事はニューヨーク・タイムズ紙を通じて配信され、全国の新聞に取り上げられた。明らかに、全米国民の関心を集めると思われた。
UFO問題を追求している人々は、少なくとも一つの大手の新聞がこの話題を真摯に受け止めたことに歓喜し、ある議会の職員は、ボストン・グローブ紙に賞賛の手紙を送った。またその記事に応えて、UFOの目撃者から何通もの電子メールが届いた。そのなかには、これまであえて人前に出ることのなかったパイロットも含まれていた。私はこれで目が覚め、後戻りできないところまで来てしまったのである。
記事は、フランスの退役将校が述べたとおりに「何らかの知性によって操縦されている、並外れた性能を備えた、まったく未知の飛行物体」として、その日の別の記事と同じように、はっきりと印刷された。私は、この記事は話題になるはずであり、他のジャーナリストが、私が中断したところから調査を始めるだろうと素朴に思っていた。しかし、驚くべきことに、何も起こらなかった。私は、この奇妙な世界の、別の側面にさらされたのだ。それは予期せぬ事態であり、不可解な現実への通過儀礼だった。UFOは、単なる正体不明の飛翔体であって、まったく世間から容認されず、存在しないふりをしているかのようだった。
ボストン・グローブ紙に寄稿した記事が自分の興味を深め、自信を強固にして以来、私はこの問題をさらに集中的に調査してきた。それは終わりのないプロセスだった。基本的に、長年の研究と主要な関係者への綿密なインタビューのあとで、UFOが真の科学的謎であることを知った。アメリカでは過去六〇年以上にわたってUFOの目撃例があり、その多くはパイロットや軍人によるものであり、物理的な証拠を残すことも多かった。一九五〇年代以降、学識のある研究者や科学者によって大量の事例研究が発表され、世界中のUFO事件が記録され、現代の科学者によるさらなる分析を必要とする確実な記録が残されている。
最も信頼できる情報源は、UFOが定義上、地球外宇宙機であるという一般の仮定に反して、その物体が何であるかが不明であることを明確に認め、それを繰り返し指摘している。しかし、COMETA報告書の筆者らが明確に述べたように、これらの驚くべき高性能の未確認飛行物体が存在するという事実に、私は何度も同意しなければならなかった。時間をかけてそれを研究すると決めた人たちには、解明するのに利用可能な十分なデータがある。爆発的なインパクトがあることなのに、そのことを嘲笑することなく深刻に受け止めていながら無関心でいることが、私にはよく理解できなかったのだ。
やがて私は、その後の調査と発表を通じて、この話題が当時の自分には衝撃的なニュースのように思えたものの、その話を適切に伝えることができず、変化を生じさせるのに十分でなかったことに気づいた。そして、どんなに短いニュースでも、タブーを克服することができると気づいた。UFOの存在に関するニュースを実際に報道してみて、これまで知らされていなかった人々にUFOの存在がもたらす影響を適切に伝える唯一の方法が、このような本の出版であると信じている。本書には、世界で最も優れた情報源のいくつかが含まれているが、簡単な言い回しでは、これを正確に伝えることはできない。
あなたがこれから読む各章は、UFOに関する基本的な疑問に答えているはずだ。私たちはそれらについて何を知っているのか。これらの物体は宇宙からのものである可能性があるのか。パイロットたちはそれらを見たことがあるのか。政府と軍はUFOの目撃をどのように考えているのか。なぜアメリカではUFO現象についてこれほど多くの嘲笑と否定があるのか。それらの答えは、まったく驚くべきものである。
(文=レスリー・キーン)
「UFOs 世界の軍・政府関係者たちの証言録」
著/レスリー・キーン、訳/原澤亮
2100円+税 二見書房
https://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=9784576220826
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