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現代科学ではそのほとんどが、ガスでできていると説明される。だが、木星探査機ジュノーが地球に送ってきた最新映像は、その「常識」を根底から覆くつがえすものだった。その映像の内容とは!? 三上編集長がMUTubeで解説。
木星は太陽系にある惑星のひとつで、内側から5番目の公転軌道を周回する。太陽系のなかでは大きさ、質量ともに最大の惑星である。
木星および土星はガスを主成分とすることから「木星型惑星(巨大ガス惑星)」と呼ばれる。かつては天王星、海王星も木星型惑星に含まれていたが、現在ではこの2惑星は「天王星型惑星(巨大氷惑星)」に分類されている。
科学者によれば、木星はガスのかたまりの巨大天体であると考えられている。表面に見られる大赤斑は、南半球に存在する巨大な楕円形の嵐で、半時計周りにまわっている。
風速は地球上のどんな嵐よりも強く、しかも1830年代から継続的に観測されてきたこの巨大な嵐は、350年以上前から続いていると考えられているのである。
NASAの探査機ボイジャー1号と2号が木星を観測した1979年には、この大赤斑の大きさは地球の2倍もあった。以降はどうやら縮小しつづけているようで、2022年4月の観測では幅が約1万6000キロ(地球直径の1.3倍)になっている。
大赤斑の深さについても、探査機ジュノーによる観測データから見ると、その根元が雲頂から約300キロまで大気中に入りこんでいることが示されている。
また木星のオーロラは太陽系で最も強烈なものであり、その明るさは地球のオーロラの1000倍を超える。発生源についても、宇宙空間に放たれてプラズマ化した溶岩だということが判明している。
木星の衛星イオは、太陽系のなかで最も火山活動が活発な天体だ。この衛星には400以上の火山が存在し、上空数万メートルもの高さまで頻繁に溶岩を噴きあげている。この溶岩がプラズマ化して、木星の軌道にとらえられる。天文学者ジェームズ・オダナヒューはこのプラズマを「電荷を帯びた物質のスープだ」と説明する。
宇宙空間に放出されてプラズマに転じた溶岩は、木星の強力な磁場に取りこまれ、この惑星の両極に導かれる。ここで電荷を帯びた粒子が大気中のガスと反応して発光し、オーロラが発生するというわけだ。
過去20年にわたり、木星のオーロラ発生メカニズムに関しては、この説でほぼ決着がついたと考えられてきた。ところが2016年、NASAの探査機ジュノーが木星に到着すると、この定説に疑問符がついた。木星を周回する軌道からジュノーが行った探査では、両極付近で予想される荷電粒子の流れを観測できなかったのだ。
中国科学院地質・地球物理研究所の姚忠華らの研究チームはこうした特徴に注目し、シミュレーションによってX線オーロラの明滅が木星の閉じた磁場と関係していることを示唆する結果を得ていた。これを検証するため、ヨーロッパ宇宙機構(ESA)のX線天文衛星XMMニュートンとNASAの木星探査機ジュノーにより、遠近からの同時観測が実施された。
XMMニュートンは2017年7月16日から17日にかけて26時間連続で木星を観測し、27分周期で明滅するX線オーロラをとらえた。このときジュノーは木星上で、夜明け前となる領域の上空62~68木星半径(1木星半径は71.492キロ、地球半径の約11倍)を飛行していた。シミュレーションによれば、ここがオーロラの明滅を引き起こすうえで鍵となる領域だった。
この観測により、X線オーロラの明滅が木星磁場の変動に伴うものだったことが明らかになった。
木星の自転に伴い、磁場も引きずられるように回転する。木星で朝を迎えるとき、上空では太陽風がぶつかって磁場が圧縮されるのだ。その結果、磁場に閉じこめられていた荷電粒子が加熱される。これが引き金となって「電磁イオンサイクロトロン波動(EMIC波動)」と呼ばれる電波が生じる。
そうして磁場内の荷電粒子(イオン)はEMIC波動に運ばれ、磁場に沿って移動して大気にぶつかり、X線オーロラとなるのである。
(文=ToM)
続きは本誌(電子版)で。
webムー編集部
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