「視える人には見える展・零」開幕… 視覚体験で話題の写真展が日本橋で拡大中
人には見えない“何か”が、あなたには見えるかもしれない――。大きな話題を呼んだ写真展「視える人には見える展」が、この夏、日本橋へ。規模を拡大した「零」バージョンとして8月いっぱい開催中。
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文・マンガ=辛酸なめ子 協力=シークエンスはやとも Miyoshi

GinzaNovo(ギンザノボ)で開催された「視てはいけない絵画展」は、とある収集家が人知れず保管していた、いわくつきの作品を特別に一般公開するというもの。……という設定がそもそもフィクションなのですが、制作者たちの「怖がらせてみせる!」という念がこもった絵画は、本物の呪物に匹敵するほどの怖さをはらんでいました。






2025年に、霊視を擬似体験できる写真展「視える人には見える展」を大ヒットさせたシークエンスはやともさんと霊能者のMiyoshiさんのコンビが早くも帰ってきました。今回の「視てはいけない絵画展」は、「ある収集家が集めたいわくつきの絵画」という設定で、観客をディープな世界に引き込みます。
たとえば『自己消費』と名づけられたアメリア・ヴォーンの自画像には「爪や髪の毛といった、ヴォーン目身の身体の一部が微細に粉砕され、顔料に混ぜられていた」という解説が添えられ、ゾクゾクします。
「禁忌の絵があるとしたらどんなものかということや、呪詛のバリエーションについても提案しました」と、Miyoshiさん。絵画を制作した人たちもヒートアップして、実際に血や髪を塗り込めた作品もあるそうで、気づく人は気づきそうです。
「僕らにとっては前回の写真展のほうが霊的な意味ではガチなんですが、お客さんが体調の異変を訴えるのは圧倒的に今回の展示です」(はやともさん)
「前回は何も起こらないように対策をしていましたが、今回はとくにしなかったせいかもしれません」(Miyoshiさん)
人工的な呪物にも、侮れないパワーがあるということでしょうか。おふたりがどんな対策を施したのかも気になります。
子供たちが林間学校で目撃した、黒い霊体のようなものを無邪気なタッチで描いた『林間学校』も無気味で、「この作品が気持ち悪いという人は多いですね」と、はやともさん。
各作品に添えられた短い解説には、作品の裏に潜む怖いエピソードが書かれています。そうした解説を読むだけでも面白いのですが、じつはすべての作品がひとつのストーリーでつながっているという仕かけ。解説を読んで断片的な情報をつなげていくと、全貌が見えてくるかもしれません。ネットでは考察サイトも見かけました。
ホラー×呪物×考察という新しいスタイルが人気を呼び、前回の写真展に続いて会期延長が決定したそうです。
人のクリエイティブな「念」は、呪物を生みだし、エンタメにまで高めるのでしょうか。その計り知れない可能性に戦慄しました。
辛酸なめ子
漫画家、コラムニスト。芸能界から霊能界、セレブから宇宙人まで独自の視点で切りこむ。
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