911同時多発テロの犠牲者が日本人の少年に転生した！？／MUTube＆特集紹介 　2024年4月号

前世はビルの100階で仕事をしていた

　生まれ変わりの研究で知られる大門正幸氏（中部大学教授・バージニア大学客員教授）が、ユウ君（仮名・10歳）のお母さんからはじめてメールを受け取ったのは5年ほど前のことだ。
　大門氏のもとへは、わが子の挙動の理由がまったくわからず、「もしかしたら前世と関係があるのでは」という思いを抱く母親たちから、たびたび相談が寄せられる。ユウ君のお母さんもそのひとりだった。大門氏とお母さんの間でメールを何度かやりとりし、一度オンラインで詳しい話をうかがいましょう、ということになった。
「お母さんがおっしゃるには、とにかく眠らないお子さんだということでした。10分程度ですぐ目を覚まし、長く眠っても30分程度で、夜泣きも激しく、ずっと抱っこしていないといない状態が続いたそうです。1歳ごろには、ギャッ!　といって飛び起きることもあったと聞いています」
　ユウ君が３歳のときには、母子の間でこんな会話をしたそうだ。
「僕は前、同じようなふたつの高いビルがある中で、英語を話して、コンピューターを使って仕事をしていたの。なんか、火事か事故があったみたいで火災報知器が鳴って、逃げようとしていて、消防車が来ていたんだけど、もうひとつ（のビル）で大変な事故かなんかあって、間に合わなかったんだ。その後、ドーン！　って、おっきな衝撃があって、僕は死んでしまった」
「そうなんだ。怖かったよね？　ほかにはだれかいたの？　その高いビルの何階にいたの？」
「怖かった。ほかにもだれかいたけどよく覚えていない。……（少し間を置いて）100階」
　お母さんの脳裏には2011年の同時多発テロ事件が浮かんだが、ツインタワーは70〜80階くらいだと思い込んでいたので、こう答えた。
「100階もあるオフィスビルなんて、たぶんないと思うよ」
　ここで少々、同時多発テロ事件についておさらいをしておきたい。
　2001年9月11日午前8時46分、イスラム過激派テロリストにハイジャックされたアメリカン航空11便が、北タワーの93〜99階に衝突。そのわずか分後の午前９時３分には、ユナイテッド航空175便が南タワーの77〜85階に衝突した。
　北タワーでは、11便の衝突によってすべての非常階段が破壊されたが、南タワーでは175便が中心からそれて衝突したため、1本の非常階段が使用可能な状態で残されていたという。
　この事件による犠牲者は2977人。
そのなかには現場に駆けつけたニューヨーク市消防局の消防士343人と、ニューヨーク市警察・港湾公社警察などの警察官71人が含まれている。
　事件の経過を見ると、ユウ君が正確に当時の状況を表現していることがわかる。「もうひとつ（のビル）で大変な事故かなんかあって」というのは北タワーへの衝突を指すのだろう。異変を知って避難しようとしたものの、南タワーにも「ドーン！」と衝突したため、命を落とした。消防車が来ていたことも、ユウ君の話と一致する。

（文＝文月ゆう）

続きは本誌（電子版）で。

月刊ムーの特集記事を三上編集長が解説！