交通事故で臨死体験した男性に起きたオカルト的変化とは!? 「ある存在」の声が聞こえてから超体験が続発
大事故に巻き込まれれば、その後の人生に少なからず変化を強いられることになるが、悲劇的な自動車事故で四肢が麻痺した男性はそれ以降、UFOの目撃をはじめとする超常現象を日常的に体験するようになった――。
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感電事故で11分30秒もの間、医学的に死んでいた男性がその臨死体験について口を開いている。そこは実に平穏な世界であったという――。
通常、死後の世界のことを死者から聞き出すことはできないが、ごくまれに死から奇跡的に生還した人々がいる。そのような臨死体験者が語る死後の世界についての話は、きわめて興味深い描写に満ちている。
カナダ・オンタリオ州ロンドン在住のアダム・タップ氏は、2018年に11分30秒にわたる臨床的な死を 経たが、その最中に体験した「完全な平穏状態」をYouTubeチャンネル「Beyond the Veil」で振り返っている。
救急救命士として20年のキャリアをもつタップ氏は、2018年2月に木工プロジェクトに取り組んでいたところ、木材を削る工作機械の鋭利な部分が手のひらを貫通して大電流を浴び、不幸にも感電死に陥った。
「それは、私の身体のすべての細胞がバラバラに引き裂かれるような、きわめて激しいレベルの絶対的な痛みでした」(タップ氏)
共に木工に取り組んでいた彼の友人、マーク・ウィルソン氏はすぐにタップ氏の手から機材を外し、タップ氏の妻で看護師のステファニーさんに知らせるとともに救急車を呼んだ。
駆けつけた彼女はすぐに夫に心肺蘇生(CPR)を施したのだが、タップ氏はこの間、「一点から外側に向かって球状に見ている」ように感じたと語る。周囲の全方向が見渡せる360度の魚眼レンズのような視点を得ていたのだろうか。
「私は死んでもいなかったが、何者でもなかった。私はただ完璧で、完全な満足感の中にありました。そして全てに一貫性がなかった。私はただ、意識として存在していました」(タップ氏)
周囲の光景は虹色に輝くフラクタルパターンのようなビジュアルで、水に浮いたガソリンの油膜のようであったという。そして、自分がバラバラに引き裂かれ、あらゆるものに沈着している感覚があったということだ。
「それは基本的に“宇宙の織物”になるようなものでした。それは完全に完璧な、恐れることのない、自然な流れでした」(タップ氏)
この体験が続く間、タップ氏は再び感電しているように感じたが、それは同僚の救急隊員が彼を蘇生させようとしていたためだと語る。
「その時は何が起こっているのか理解できませんでした。しかし、今思えば、それは私が除細動(AED)を受けていたのです。私は2回、除細動を受けました。私は心室細動不整脈、つまり心臓がけいれんしている状態でした」(タップ氏)
11分30秒間もの臨床的な死を経て集中治療室のベッドで目を覚ますまで、タップ氏は約8時間昏睡状態にあった。目覚めたタップ氏は、数時間しか経っていなかったと知って驚いたと語る。
「もし誰かが5年か10年だと言っていたら、私は完全にその通りだと思ったでしょう」(タップ氏)
病院から退院した後、タップ氏は自分の身体の「自然なフェロモンの匂い」や「肌の質感」など、自分自身について「非常に意識的」になりはじめたと語る。
人生を変える臨死体験から時間が経つにつれて、タップ氏は最終的に「自分の身体の中にいることを受け入れられるようになった」が、それでも「これは単なるステージであり、単に意識の進化であるという圧倒的な感覚が残った」と話している。
「私たちが今ここにいるのは、単に一時的なものなのです」(タップ氏)
そしてタップ氏は、幻覚剤にも興味を持ち始めたのだった。
「死の体験の本質は、これらの化合物と非常に密接に関係しており、私たちの体と脳内のジメチルトリプタミンが夢と死の原因であると感じています」(タップ氏)
タップ氏は臨死体験によって「無限の意識」と対面した後、「非常に深く精神的になった」という。
タップ氏は自分が個人的にどのように変化したかにも気付いており、「すべてに意味を当てはめるのではなく」、一瞬一瞬を楽しむことにもっと気を配るようになったと説明する。
「そして結局のところ、この経験から何を学んだか、あるいはこの経験に関連するアドバイスは何かと聞かれたら、私が答えるであろう唯一のことは、死はおそらく最も自然な出来事だということです」と語る。
「死ぬのは楽でした。完璧で、美しかったです。ご存じのとおり、生きていくことは困難で辛いのです」(タップ氏)
この世に生きていることは一時的な状態であるというのは、まさに世俗仏教的な“浮世”の考えに相通じるものがあるのかもしれない。結果的に死の恐怖を克服できたというこの臨死体験から得られる貴重な洞察は、ほかにまだまだあってもおかしくないのだろう。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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