「エクトプラズムと握手した」著名ジャーナリストが導き出す衝撃の結論! 別の現実が存在し、脳は意識の受信機にすぎない?

文=仲田しんじ

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    霊的存在は物質化するのか――? ある女性ジャーナリストは降霊会に参加した際、霊的存在と実際に握手をしたと話している。

    エクトプラズムから物体化した手に触れる体験

     UFOや死後の世界といったテーマを長年研究してきた調査ジャーナリスト、レスリー・キーン氏。彼女は過去のインタビューで、死者との交信を目的とした降霊会に出席した時の体験を語り、霊的存在の手が現れて実際に握手することができたと明かしている。

     キーン氏によると、降霊会では深いトランス状態にある霊媒師のスチュアート・アレクサンダー氏が霊と交信し、部屋の物体を移動させたり、空中に浮かせる等の物理現象を引き起した。さらに、全身から「エクトプラズム」(霊の姿を物質化させる際に関与するとされるエネルギー)を放出すると、それが実体化して手となり、テーブルを叩くなどの行為に及んだという。しかもキーン氏は、興味本位にその手に触れることができ、「きわめて人間的な感触だった」と振り返っている。

    レスリー・キーン氏 動画はYouTubeチャンネル「Metaphysical Milkshake with Rainn & Reza」より

     作家のジェフリー・ミシュローブ氏によるインタビューの中で、アレクサンダー氏は「半世紀以上にわたり心霊術の実践を続けてきたが、心霊術師は一般の人よりも多くのエクトプラズムを体内に持っていると考えられる」と説明している。

     アレクサンダー氏によれば、エクトプラズムは霊媒師の耳・鼻・口・太陽神経叢などから放出されている可能性があり、最初に放出された時は煙のように見えるが、霊界からの力によって実体のある物体へと変化するという。

     霊媒セッション中のアレクサンダー氏はトランス状態にあるが、だいたい意識を失っているため、後からほかの参加者から聞いた話や、心霊術や霊媒術に関する本で読んだ内容を検証して知識と理論を構築したのだという。

     これまでにアレクサンダー氏が放出したエクトプラズムの作用で物体化した手の中には、「ウォルター」という名前の霊の手があり、それは参加者が見て触れることができる「エーテル体」の手であったという。しかも、華奢で柔らかいことから子供の手だと主張する参加者も少なくなかった。

     ちなみに、霊媒セッションでは撮影や録音は禁じられている。アレクサンダー氏は、たとえ研究による記録であっても、現代の技術を使えばあらゆる物事を模倣できてしまうため、人々が映像を偽物として片付けてしまうことを懸念しているらしい。そして、そもそも降霊会は参加者全員の協力のうえに成り立っているとのことだ。

     アレクサンダー氏は、降霊会の最中に確認された“トランペットが空中を浮遊する”といった現象についても語っている。同氏はほかの霊媒師の交霊会でもトランペットを目撃しているが、浮遊したトランペットから時折、故人の声が聞こえることもあったそうだ。

     声が聞こえてきた故人の1人である「バーネット医師」の霊は、人々を癒すためにしばしば実体の姿を伴って現れるという。とある回の降霊会では、降臨したバーネット医師の霊が重度の心臓病を患った参加者男性を治療し、実際に症状が劇的に改善された。その理由は、男性の主治医にもまったく説明できないものだった。

     さらにアレクサンダー氏は、降霊会で座っていた椅子が宙に浮くといった現象も明かし、「そのような時でも霊界を全面的に信頼している」と語る。彼は降霊会の時のみ霊媒師の役割を担い、家族や仕事と霊的な生活は完全に切り離しているようだ。

    スチュワート・アレクサンダー氏 画像はYouTubeチャンネル「New Thinking Allowed with Jeffrey Mishlove」より

    死後の世界は存在するのか

     前述のレスリー・キーン氏は、アレクサンダー氏が明かしたこれらの出来事を、物理的現実の背後に「隠された世界」が存在するという視点と結びつけ、現実は我々の感覚が知覚しているものよりもはるかに大きなものである可能性を示唆している。

     彼女は「これらの経験によって他者との繋がりが深まり、意識が拡張された」と述べ、より超越的で非物質的な経験に対して心が開かれたと語る。さらに、一般的に臨死体験と呼ばれる現象こそが、その「隠された世界」を垣間見ている状態ではないかと指摘する。

    Pete LinforthによるPixabayからの画像

     彼女は、これまでに見聞した興味深い臨死体験談をいくつか紹介している。

     マリアという女性は臨死体験中に病院の屋根に隠された靴を目撃したが、彼女の話を聞いた看護師によって、実際に屋根裏に靴が放置されているのが確認された。

     また、手術を受けて長期にわたり脳活動が停止していたパム・レイノルズ氏のケースも見逃せない。脳の機能は失れていたにもかかわらず、後日、レイノルズ氏は手術室で起こった出来事について知るはずのない詳細を語り、しかも病院スタッフによってそれが事実であることが確認されたのだ。

     キーン氏は、われわれの意識が脳活動に由来した現象ではない可能性を示し、脳はおそらく非局所的な意識の受信機、またはフィルターのようなものだろうと推測。「唯物論的な科学では説明が難しい」と述べている。

     このキーン氏の見解は、意識を物質よりも根本的なものと捉えている。死は確かに肉体の終焉を意味するが、なんらかの形で意識が継続している可能性がある、という意味だ。死後がどのような様相であるのか具体的には不明だが、「何かが生き残る」と信じているとキーン氏は訴える。

     キーン氏によれば、臨死体験や超常現象は、それを体験した人にとっては「現実よりもリアル」に感じられることが多い。そして、そのことは日常の物理的世界と並行して別の形態の現実が存在する可能性があることを示しているというのだ。

     霊的な世界、あるいは死後の世界は存在するのか。そして我々の意識はどこから来ているのか。依然として謎に包まれたこれらの問題にさらに鋭く迫る研究に期待したい。

    ※参考動画 YouTubeチャンネル「Metaphysical Milkshake with Rainn & Reza」より

    【参考】
    https://howandwhys.com/leslie-kean-ectoplasm/

    仲田しんじ

    場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
    ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji

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