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愛する人との最後の別れで遺体の顔にキスをする行為について、「危険な行為だ」と主張する医師が現れ、主に欧米で物議を醸しているようだ。
愛しい人の遺体が火葬される前、顔にキスをするのは医学的に危険な行為なのか――!?
TikTokで多くのフォロワーを抱えるモルドバの医師、ヴィクトル・イヴァノヴィク氏が投稿した1つの動画が、死者にキスすることの健康リスクについて警告する内容で大きな話題になっている。
イヴァノヴィク医師は死後9時間が経過すると遺体は腐敗し、有害なバクテリアを放出し始めるのだと忠告し、故人にキスをするとバクテリアにさらされて最悪の場合は嗅覚を失う危険もあると説明している。
「故人の最後の旅路の途中、特に夏場や、エアコンのない部屋で遺体を安置している場合は、キスをしてはいけません。遺体が適切な温度の遺体安置所で管理されている時にのみ、キスすることができます」(イヴァノヴィク医師)
同医師の投稿は多くのフォロワーから「いいね!」されたが、一方で愛する人と過ごす最後のひとときのためならどんなリスクも受け入れるとして、彼のアドバイスを拒否する者もいた。また、イヴァノヴィク氏の警告は悲しみに暮れている遺族に無神経だとの批判の声もあった。
ファクトチェッカーやほかの医療専門家はすぐにイヴァノヴィク医師の主張に反論し、ニューヨーク市の内科医スチュアート・フィッシャー医師は彼の主張を「無意味であり、あり得ない」と一蹴している。
「どんな人にもさまざまな種類の善玉菌が存在しますが、それぞれに役割があります。まるで10万人のシークレットサービスが1人を警護しているようなものです。(遺体の)細菌の数は少なく、免疫システムによってすぐに死滅するでしょう」とフィッシャー医師は英紙「Daily Mail」に語る。
イヴァノヴィク医師が指摘する懸念の中には、最後のキスによってブドウ球菌やクロストリジウムといった危険な病原菌に感染するリスクが含まれていた。しかし、フィッシャー医師はこうした懸念の妥当性に疑問を呈し、「45年間医師として生きてきた中で、そんな話は聞いたことがない」と述べた。
フィッシャー医師は、イヴァノヴィク医師の動画は社会通念を反映していないと主張し「葬式の際、葬儀屋はこのようなことも考慮に入れます。突然、なんらかの新しい感染が発生するようなものではありません」と指摘した。
またフィッシャー医師は、イヴァノヴィク医師の主張は、現代の葬儀における遺体保存の手法を考慮していないとも付け加えている。
さらに興味深いのは、なんと世界保健機関(WHO)まで今回の議論に加わり、「死体が伝染病のリスクをもたらすという証拠はない」と勧告を発していることだ。
「ほとんどの病原体は死後、人体内で長く生存できません。遺体が健康に重大なリスクをもたらすのは、コレラや出血熱による死亡など、ごく一部の特殊なケースのみです」(WHO)
国際医療ガイドラインでも、感染力の高い病気が関係している状況下でもない限り、死後の感染リスクはほぼないとしている。
イヴァノヴィク医師の投稿動画は瞬く間に人気を博したが、欧米の複数の報道によると、同医師の医学的資格を確認できなかったという。そして、彼の主張は医学だけでなく、葬儀の現場などの社会の現実を反映していないと指摘している。
フィッシャー医師によれば、死者へのキスを個人的に支持するわけではないものの「悲しみに暮れる親しい人に安らぎをもたらすのであれば、そうすることを選択することに医学的に何ら問題はない」とのこと。
また、ネットユーザーの多くもフィッシャー医師の意見に同調しており、「最後にもう一度、親の手や額にキスをすることに抗える人などいない」「(キスしないことが)たとえ科学的に正しかったとしても、そういう状況では冷静ではいられない」などの声が相次いでいるようだ。いずれにしても、遺体の安置手法や施設が整っている日本とは無縁な騒動といえるかもしれない。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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