UFOに拉致され、謎の手術を受けた「バッタ型異星人」遭遇事件! 両手のひらに残された凹みの意味は…!?

文=仲田しんじ

    カナダ・ユーコンの森で、人間と昆虫のハイブリットのような存在が目撃されている。頭はバッタ、2本脚で立ち、ボディスーツを着た”バッタ人間”の正体は――!?

    森の中、UFOと“バッタ人間”に遭遇

     人間と共通する身体的特徴を具えたヒューマノイドとしてよく知られているのは、異星人の代名詞的存在である「グレイ」や、「ビッグフット」などの獣人系UMA、さらに爬虫類タイプの異星人「レプティリアン」などだろう。しかし、数は少ないながらも“昆虫系UMA”の目撃も報告されている。1987年、カナダでバッタの特徴をもつヒューマノイドが目撃されているのだ。

     UFO研究家のマーティン・ヤセク氏が「ケビン」と名乗る人物から聞かされた話によれば、1987年9月2日、カナダ・ユーコン準州の森の道路をバイクで走行中の同氏が、なんとUFOと“バッタ人間”を目撃したというのである。

     この時、ケビンは仲間と3日間にわたりハンティングと釣りを目的にしたキャンプをする手筈で、この時、ケビンは合流地点に向けて一足先にバイクを走らせていた。このキャンプは仲間内で定期的に行っているもので、周囲の道路や地理には明るかった。

     バイクの調子に何も問題はなかったが、走行中にケビンは突然、不可解な不安感を覚えたという。その不安感がどこから来るものなのか、説明がつかなかった。

     運転中、尿意を催したケビンは道端にバイクを停めて地面に降り立ったが、そのとき約30メートル上空に、真っ黒い奇妙な物体が飛んでいることに気づいた。飛行機やヘリコプターのような翼をもたない奇妙な飛行物体で、完全に無音のまま空を飛んでいたのである。

     道端で立ったまま用を足しつつ、唖然としながらUFOを見上げるしかなかったケビンだが、よく見るとUFOは緑色の楕円型で、側面に灰色の縞があり、そこに丸い窓が並んでいたという。

    画像は「Infinity Explorers」の記事より

     この時、バイクに括りつけた荷物の中にはカメラがあったが、不思議なことにケビンはUFOを撮影しようという気がしてこなかった。

     そしてほんの一瞬、UFOはケビンの視界から消えると、今度は少し近い位置に現れた。そのとき初めて、彼はこのUFOが自分に危険を及ぼす可能性があることを悟った。用を足し終えた彼は、茂みの中にしゃがみ込むと、UFOが飛び去っていくのを待った。

     UFOが丘の向こうへと飛び去っていくのを見送った後、ケビンはバイクに向かったが、背後から「金属的なノック」のような音が聞こえた。そして振り返ると、バッタのように尖った奇妙な頭をもつ2体のヒューマノイドと対面したのだった。

     それぞれのヒューマノイドはぴったりとした青いジャンプスーツを着ており、大きな身体に比較して腕と脚はきわめて細く、ケビンにはこのヒューマノイドが人間とバッタの中間、つまり“バッタ人間”に思えた。

    画像は「Infinity Explorers」の記事より

     信じられない光景に立ち尽くしていたケビンだったが、2体のうちの1体が指先から放ったレーザー光線が直撃。その瞬間から、時間の感覚がおかしくなったという。

    「完全な静寂が訪れ、自分以外には何も存在しないかのようでした」とケビンは語る。

     身体が麻痺し、叫ぼうとしても声が出なかったことをケビンは覚えている。そして周囲が真っ暗になり、まるで自分が空に向かって上昇しているように感じたという。

     時空が歪んだような不可解な体験の後、すべてが突然正常に戻り、ケビンは林道の脇に立っていた。しかし、どういうわけか道の反対側にいて、バイクは道路の向こう側に停まっていた。そして2体の“バッタ人間”はもうどこにも見当たらなかった。

     次にケビンは思わぬ時間が経過していることに気づいた。朝にバイクを走らせていたはずだったが、すでに正午を大きくまわっていたのである。今まで自分は何をしていたというのだろうか。

     ともあれ、ケビンはバイクを走らせキャンプ地へと向かったのだった。

     夕方過ぎになってキャンプ地に到着したケビンは気分が優れず、以前からそこに配置してあるトレーラーハウスの中に入って横になると、気を失うようにして眠ってしまった。

    思い出される“アブダクション”の記憶

     翌日の朝を迎え、落ち着きを取り戻したケビンは、前日に自分の身に起きたことを少しずつ思い出しはじめた。

     彼は、空高く浮いた視点から遠くの木を見下ろした光景を覚えており、自分は空中を浮遊しながらUFOの内部へと誘導されたのかもしれないと考えた。

    画像は「Infinity Explorers」の記事より

     また、彼は仰向けに寝ている自分の顔を覗き込んでいる大きな目――”バッタ人間”ではない”グレイ”の顔を思い出した。

     すると、奇妙な声が頭の中で響き「何も心配することはない」と語りかけてきたのだった。

     ケビンはソファに座ると、頭の中の存在に対して「人体実験を行うつもりなのか」と尋ねた。すると頭の中の声は「もう終わっている」と返答したのである。

     そして、別のグレイがケビンを大きな窓の前に連れて行き、窓の外に広がる真っ暗な宇宙空間にある小さな星を指差した。

    「この明るく白い星があなたの家です」とグレイは彼に言ったのだ。

     グレイが指差した星は地球ということなのか。ケビンは、自分が宇宙船の中にいることを理解した。

     グレイたちは「一緒に遠くへ行こう」と誘ってきたのだが、ケビンは断った。すると彼らは諦めた様子で、黄色い液体の入ったグラスを持ってくると、起こったことをすべて忘れるために飲むよう命じたという。

     ケビンはこの体験を忘れまいと、3口だけ飲んですぐにグラスを置いた。グレイたちは彼がじゅうぶんに飲んだと思ったようだが、こうして体験の一部が思い出せるということは、ケビンの機転はわずかながらも功を奏したといえる。

     しかし、その後の記憶はなく、気づけば森の林道脇に立っていたのだ。

     この一件についてケビンは長らく誰にも話していなかったが、1997年になって親しい友人、ダグに告白。そして地元のUFO研究家、マーティン・ヤセク氏にも伝わった。

     ヤセク氏は、ケビンに起こった身体的影響に注目している。事件後、ケビンの手のひらには異常なへこみができて、今も残っているのである。医師に診せても、何が原因でどんな症状なのか、まったくわからないということだ。

    画像は「Infinity Explorers」の記事より

     ケビンの話によれば、この一件はエイリアン・アブダクションだったことになるが、UFO内部で彼の肉体にどのようなオペレーションが施されたのだろうか。そして、日本人からすれば「仮面ライダー」を連想させる存在かもしれない“バッタ人間”とは何者だったのか。原因不明の手のひらの凹みが今も残るケビンの身に、今後も何か起きるのか? 予断を許さない日々は続く。

    ※参考動画 YouTubeチャンネル「4biddenknowledge Podcast Network」より

    【参考】
    https://www.infinityexplorers.com/grasshopper-alien-encounter-1987-yukon-forest-canada/

    仲田しんじ

    場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
    ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji

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