「1980年代のエリア51には卵型メタリックUFOが保管されていた」軍関係者が断言! X線が透過せず、こじ開けも不可、想像を超えた特性

文=仲田しんじ

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    UFOにまつわる“疑惑の宝庫”である「エリア51」に関する衝撃の新証言が届けられた――。1980年代、同所に大型車サイズの金属製の“卵型UFO”が保管されていたというのだ。

    「エリア51」で“卵型UFO”が分析されていた

     米政府とペンタゴンが2020年に“本物のUFO”の存在を認めて以来、内部告発者や証言者の身の安全が保証されるなど情報収集体制が整えられ、昨年にはペンタゴン内でUFO調査部署である「全領域異常解決局(AARO)」が発足した。

     このAAROに昨年5月、なんと「エリア51」に関係する興味深い証言が持ち込まれていたのだ。

     証言を行ったのは、13年間防衛航空宇宙請負業者として働いていたエリック・テーバー氏だ。AAROに彼が明かしたのは、いったいどんな内容であったのか、英紙「Daily Mail」がテーバー氏にインタビューを行った。

     テーバー氏の大叔父、故サム・アーカート氏は、28年にわたり米空軍に勤務した後、防衛請負業者「EG&G」のエンジニアとして、あの「エリア51」に勤務していたという。

    「大叔父の空軍での階級はE8(一等軍曹に相当)でした。その後、彼は1997年から2014年までエンジニアとして“エリア51”で働いていました」(テーバー氏)

    エリック・テーバー氏(左)、サム・アーカート氏(右) 画像は「Daily Mail」の記事より

     つまり、今は亡きアーカート氏は「エリア51」で17年間勤務したことになる。

    「彼はエンジニアリンググループのセキュリティ責任者であり、データ構成のスペシャリストでした。彼のグループは、レーダーのテストを担当していました」(テーバー氏)

    「エリア51」にまつわる数々の“疑惑”を知っていたテーバー氏は、この大叔父からUFOについての話をことあるごとに聞き出そうとしたという。大叔父は「何も知らない」と黙秘を決め込んでいたが、ある日「分かった、私が知っている航空機について話そう」と遂に口を開いたのだった。

     大叔父のアーカート氏は、「エリア51」に勤務していた頃、同僚のある上級エンジニアから、1980年代にCIA関係者によって持ち込まれたUFOを分析した話を聞かされたのだという。このエンジニアのチームは、当局からUFOのリバースエンジニアリングを要求されたのだった。

     おそらく人里離れた砂漠で、完全に無傷で発見されたと思われるそのUFOは、大型自家用車(SUV)ほどの大きさの金属製で、つるりとした卵型をしており、シルバーがかった灰色の機体表面は滑らかで継ぎ目がなく、また文字や記号のようなものもなかった。さらに、翼やフラップや吸気口さえ存在しなかったが、小さな排気口らしきものだけがあった。

    画像は「Daily Mail」の記事より

     チームのエンジニアたちは国内でもトップクラスの優秀な技術者たちであり、このUFOの動力源が何であるか、それを起動する方法、およびそれがどのように機能するかを解明しようと試みた。しかし、分解することができず手のつけようがなかったのだった。

     機体の内部がどうなっているのかX線にもかけられたが、X線が透過することはなく、何度試みても黒塗りの固体として撮影されるだけであった。

     なんとか機体をこじ開けてみようともしたが、実に堅牢な機体でまったく歯が立たなかった。

    「彼らは材料の非常に小さなサンプルをいくつか採取することができたと言いました。そして、同位体比や元素の混合から、彼らはそれが地球で作られたものではないと結論付けたのだと思います」(テーバー氏)

     当局の要求にまったく応えることができずお手上げとなったところで、このUFOは別の基地、おそらくニューメキシコ州のホワイトサンズミサイル発射場へと送られたということだ。

     アーカート氏のこの話は、2023年7月のアメリカ下院が開催した「UFO公聴会」で元米軍関係者である、ライアン・グレイブス氏、デイヴィット・グルシュ氏、デビッド・フレイバー氏が行った証言と一致している。彼らはアメリカ政府が地球外宇宙船を回収、研究し、場合によってはリバースエンジニアリングを実施するための秘密プログラムを進めていたと証言したのである。そのプログラムこそが「エリア51」で行われたこの一件であったのかもしれない。

    「エリア51」へのゲート 画像は「Wikimedia Commons」より

    “卵型UFO”の鮮明な写真を目撃

     2022年8月に75歳で死去したアーカート氏だが、その話にはもう一つ衝撃的な展開があった。

    「私の大叔父はレーダーデータを収集し、それを安全な保管庫に持ち込むと、カタログ化して保管していました。ある日、彼は“タージ・マハル”と呼ばれる中央制御棟にある厳重なセキュリティのデータ保管室の一つにいましたが、そこで上級エンジニアが話していたのとまったく同じ物体(卵型UFO)の、カラー写真を間近で見たのです」(テーバー氏)

     この写真によって、アーカート氏は上級エンジニアの話が嘘やでまかせでないことを理解したのだった。しかし、この写真は軍事機密として厳重に管理されており、まず一般の目に触れることはないと言及したという。

    「大叔父はおそらく一般のアメリカ国民がそれを見ることは決してないだろうと言いました」(テーバー氏)

     2023年5月にAAROへの証言を行ったテーバー氏だが、職員から詳しく事情聴取された後、現在はAAROによってほかの報告書や証人の発言とともに編集されたレポートが作成されている最中で、今年中に議会に送られる予定である。

     テーバー氏は、AARO職員は「プロフェッショナル」で「脅迫的ではない」と述べ「彼らの関心の高さに驚いた」と言及している。

    画像は「Pixabay」より

     さらに、興味深いことにアーカート氏は「エリア51」の「S-4」という施設に勤務していたといわれているボブ・ラザー氏についても言及していたという。

     ラザー氏といえば、1989年の最初のインタビュー以来、「エリア51」でエイリアンの空飛ぶ円盤のリバース・エンジニアリング・プログラムに取り組んでいたと主張してきたが、彼の話は多くの点で疑問視されている。

     テーバー氏は、大叔父がラザー氏が基地で働いていることは知っているが、彼の話の多くは捏造だと話していたという。

    「彼(ラザー氏)がそこにいたのは数カ月だけでした。彼はパプース山脈の麓に“S-4”と呼ばれる場所があり、山の側面に9つの格納庫セクションが建てられ、9機の空飛ぶ円盤を収容していたと述べています。大叔父さんはそれは嘘だと言いました。パプースの山麓にあったのは電波塔の設備だけだっというのが大叔父の見解でした」(テーバー氏)

     テーバー氏がAAROに対して行った証言はこの話にとどまらないということだが、現時点ではテーバー氏はそれをメディアに話すつもりはないという。年内にAAROが議会へ提出するというレポートには、ほかにどのような新たな証言が含まれているのか注目が集まる。

    【参考】
    https://www.dailymail.co.uk/news/article-12838131/Secrets-Area-51-Metallic-egg-shaped-UFO-1980s-whistleblower-claims.html

    仲田しんじ

    場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
    ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji

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