ビッグフットと別種の獣人UMA「デビルモンキー」の謎! アメリカ南部を震撼させる凶暴性と怪力

文=ブレント・スワンサー

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     おそらく、あらゆる未確認生物の中で最も有名で象徴的な存在は、サスカッチとも呼ばれるビッグフットだろう。しかし、毛むくじゃらのヒューマノイドは彼らだけではないようだ。何十年もの間、ビッグフットとはまったく異なるサルのような奇妙な生物が目撃され、アメリカ全土の原野をうろついているのだ。

    ビッグフットと異なる獣人型UMAの謎

    「デビルモンキー」と呼ばれるこの生物は、典型的なサスカッチとは大きく異なり、まったく別の霊長類の一種であると考えられている。デビルモンキーは通常、身長3~5フィート(約90~150センチ)の背丈と言われ、赤みがかった暗褐色または黒色のボサボサの毛で覆われ、首と肩の周りは太くなっている。報告によっては、この生物は無尾であったり、逆に目立つふさふさした尾を持っている。一般的な体型は、サスカッチのような二足歩行の人間型よりもサルや他の大型霊長類に似て、四つん這いで動き回ると言われることが多い。また、カンガルーを彷彿とさせる驚異的な脚力を持ち、最大20フィート(約6メートル)以上の距離を跳躍することができると言われている。

    画像は「Cryptid Wiki」より引用

     デビルモンキーの手には邪悪な爪があり、顔には犬のようなマズル(突き出した鼻と口の部分)がある。大きな口には鋭い歯と特大の犬歯が堂々と並び、非常に大きな唸り声、口笛、泣き声、叫び声、吠え声、その他さまざまな声を使い分け、非常に攻撃的であるという。

    恐ろしい遭遇事件の数々

     この奇妙なデビルモンキーの最初の目撃例は、1934年にテネシー州サウス・ピッツバーグで起きた。ヒヒのような生き物が野原や道路を飛び跳ねたり、猛スピードでダッシュするのを見たという目撃情報が相次いだのだ。当時は、その様子から脱走したカンガルーではないかと推測されていたが、報告が突然途絶えてしまったため、確かなことは誰にもわからない。

    画像は「Devil Monkeys」より引用

     デビルモンキーを一躍有名にした事件は1959年に起きた。ボイドという夫婦が、娘のポーリーンを連れてヴァージニア州ソルトヴィル近くの人里離れた暗い田舎道をドライブしていた時のことである。ドライブ中、通り過ぎる木々の単調な風景から突然、サルのような獣が現れると、車に向かって突進して攻撃をしかけてきたのだ。ポーリンは、その攻撃的な生き物について「明るい飴色の毛があり、首と下腹部に白い模様があった……。筋肉質の大きな2本の後ろ足で立っていて、前足は短かった。」と証言した。一家に危害は及ばなかったものの、それが何であれ、家族の心と車に深い傷を残したようだ。

     このとても恐ろしい事件のほんの数日後、2人の看護師が前述と同じソルトヴィル近郊を車で走っていたところ、同じ生物かそれによく似た存在に襲われたと証言している。目撃者によると、その生き物は彼らのオープンカーを激しく引っ掻き、車の幌を引き剥がした。襲われた2人は大きな悲鳴を上げ、なんとかサルのようなものを追い払ったという。

    画像は「Devil Monkeys」より引用

     しかし、同様の奇妙な生き物による凶悪事件は1970年代まで続いた。ケンタッキー州アルバニーでは、犬のような顔で大きくふさふさした尻尾をもつ、サルのような生物が牛を惨殺したり、怪我を負わせたとの報告がある。この謎の生物の目撃情報があまりにも多く寄せられたため、かの有名な未確認生物学者ローレン・コールマンが1973年に実際にこの地域を訪れ、調査を行った。コールマンは、怪物の確たる証拠を発見することはできなかったが、何か奇妙なことが起こっていることを確信し、こう語っている。

    「私は目撃者たちにインタビューを行い、非常に誠実な証言を得ています。それは毛むくじゃらで、尻尾のあるサルのような生き物で、ビッグフットとはまったく異なるのです」

     また、似たような事例では、1979年にジョージア州の片田舎で、鼻がつぶれ、尻尾がビーバーのように平たいが、ふさふさの毛がある生き物が数回目撃された。

    終わらないデビルモンキーの攻撃

     デビルモンキーの目撃報告は近年も続いている。

    画像は「Devil Monkeys」より引用

     1994年、ヴァージニア州ロアノークに住む女性が夜中2時頃、暗い道を車で走っていたところ「サルと狼を掛け合わせたような」非常に恐ろしい生き物に遭遇した。女性の証言によると、その生き物は身長1メートル前後で、ひょろひょろとした細い体躯に猫のような脚を持ち、なめらかな黒い毛に覆われていたという。米国狩猟野生動物局の職員は、この報告を単なるオオカミか野良犬だと一蹴した。

     興味深いことに1996年にも、バーバラ・マリンズという名の女性がルイジアナ州のハイウェイ12号線を車で走っていた際に目撃をしている。走行中、道端に大きな塊が横たわっているのに気づいた彼女は車を停めて外に出て調べたが、それは犬の死骸ではなく、大型犬ほどの大きさで毛むくじゃらの、尖った耳と、サルのような手足を持つヒヒに似た生き物であった。マリンズは謎の死骸の写真を撮影したが、そこに映ったものは何なのかと、多くの論争を巻き起こすことになった。デビルモンキーの死体か、犬か、それとも別の生き物か…… 正体は今も不明である。

    この時に撮影された死骸 画像は「Cryptid Wiki」より引用

     1997年には、オハイオ州ダンキンズヴィルでも、前述したヒヒのような顔の生物が目撃された。また、2001年にはニューハンプシャー州ダンビルで、この地域に生息する野生動物とは異なる、得体の知れない遠吠えや悲鳴が真夜中に響き渡り、住民を驚かせた。この不気味な音を発する生物を実際に見たという人々の報告によると、それは犬のようなマズル、目立つ爪、鋭い歯、暗赤褐色のボサボサの被毛で覆われた、大きな霊長類のような生き物であったという。ダンビルの消防署長を含め、その生物は2週間の間に少なくとも9回目撃されたと言われている。ちょっとした集団ヒステリーを引き起こしたが、その後、報告は途絶えた。

     2006年、イリノイ州シカゴでも目撃談があった。同年1月12日、とある男性が帰宅した際に彼のペットであるラブラドールレトリバーを襲う “悪魔のような生き物 “を見つけた。それは、「長い牙、サルのような尻尾、非常に明るく光る目」を持ち、彼は写真にも収めたと主張した。実際、カメラのフラッシュの光で追い払えたようだが、その証言には多くの疑問も残り、デマの可能性も指摘されている。

    デビルモンキーと思しき死骸 画像は「Cryptid Wiki」より引用

     2009年には、ルイジアナ州の田舎でデビルモンキーを見たという野生生物学者の報告がある。彼は遭遇時のことをこう説明している。

    「最初は犬かと思いましたが、近づくにつれて違うことに気づきました。30フィート(約9メートル)離れているフェンスと木の間を四つんばいになって走り、5フィート(約1.5メートル)のフェンスを一跳びで飛び越えた。そして私の側に来ると、2本足で立ち上がった! その時、私との距離は3メートルしかなかった。背丈も3メートルくらいで、黄色がかった大きな目、尖った大きな耳、ぼさぼさの毛がまばらに生えていた。ややふさふさした長い尻尾はリスのような感じだったが、鼻先は猫のようだった。顔に太い毛が生えていたが、ひげだと思う。一旦立ち上がると、腕は人間のように両脇に垂れ下がっていたが、肘はわずかに曲がっていた。手の指には爪が目立っていた。私はその日、説明のつかない何かを見たのだ。私は誰かを納得させたいわけではなく、自分自身で答えを見つけたい……。いずれにしても、私が見たものはいわゆるデビルモンキーだったと固く信じている」

    画像は「Devil Monkeys」より引用

     さて、デビルモンキーが何であるかについては、さまざまな考察がなされている。ある者は、アメリカの隔絶された荒野に生息する未発見の霊長類の一種であるという。またある者は、犬、オオカミ、コヨーテ、あるいは脱走したカンガルーなどの誤認ではないかという。他にも、エキゾチックなサルや類人猿ではないかという考えもある。もっと奇想天外なのは、突然変異の実験動物、エイリアン、チュパカブラ、異次元の獣というものだ。あるいは、結局すべてデマで、都市伝説なのかもしれない。

     本当のところは誰にもわからないし、デビルモンキーの報告もいまだに散見される。いずれにしても、北アメリカを故郷とするサルのような謎の生き物はビッグフットだけではない、それだけは確かなのだ。

    Brent Swancer(ブレント・スワンサー)

    豪ミステリーサイト「Mysterious Universe」をはじめ数々の海外メディアに寄稿する世界的ライター。人気YouTubeチャンネルの脚本、米国の有名ラジオ番組「Coast to Coast」への出演など、多方面で活躍。あらゆる“普通ではない”事象について調査・執筆・ディスカッションを重ねる情熱と好奇心を持ちあわせる。日本在住25年。『ムー』への寄稿は日本メディアで初となる。

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