エイリアン・アブダクション「ヒル夫妻誘拐事件」の痕跡から新事実が発覚へ/並木伸一郎
1961年にアメリカで発生した異星人によるヒル夫妻誘拐事件。これまでにさまざまな検証が行われてきたが、事件発生時に着ていた衣服に着目した例はないだろう。誘拐された際、激しく抵抗したヒル夫人が着用してい
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2017年に行われたUFOシンポジウムで、驚きの告白をする人物に話題が集まった。テリー・ラブレスという男性は、約47年前にUFOに遭遇、アブダクションを受けたうえ、今も、軍や地球外生命体の監視を受けているというのだ!
「私はアブダクション被害者であり、今でも体内にインプラントが埋め込まれている」
2017年9月。米・テキサス州ヒューストンで行われたUFOシンポジウムで、アメリカ領サモア司法次官補や、バーモント州医療業務委員会の州検事を務めたテリー・ラブレス氏(69歳)が、壮絶なアブダクション体験を告白した!
ラブレス氏の体内に埋め込まれているのは、足の爪ほどの大きさの金属片に2本のワイヤーが取りつけられているもの。形状としてはRIGDのフィルムコンデンサに似ているようにも見える。右脚ふくらはぎの筋肉下に埋め込まれていることから、今でも走ると痺れて動けなくなるなどの障害があるという。
これまでもインプラント=異物埋め込みにまつわる被害者のレポートは数多く報告されてきた。だが、その中でもラブレスのケースは極めて証拠能力が高いエイリアン・アブダクション事件のひとつとして、元ペンタゴン職員でUFOプロジェクトを主導していたルイス・エリゾンド氏も公言、今なお調査の対象となっているのだ。
事件が起きたのは、1977年6月。高校卒業後、米空軍で衛生兵として勤務していたラブレスは、当時、同僚だったトビーに誘われアーカンソー州北西部に位置するデビルズデン州立公園へキャンプに訪れていた。
「光害なしに星を眺めたい」と、森の奥まで車を走らせ、小高い丘の上にテントを設営。ふたりでのんびりと星空観測を楽しんでいた。
そして夜9時50分ごろ。たき火をしながら他愛もない会話をしていたふたりは、急に、森の中が無気味なほど静かなことに気がついた。揺れていた木々の葉は止まり、カエルや虫の音も聞こえない。
まるで時が止まったかのような静寂の中ーー
「あの奇妙な光は何だ?」
——トビーが、フォーメーションを組みながら飛行する奇妙な3つの発光体に気がついたのだ。
それはまばゆい光を放ちながら巨大な三角形を形成し、ふたりがいるキャンプ場の方へと向かっているようだった。そこでトビーがイタズラ半分でUFOに向けて、懐中電灯を3回点滅させた、その時。突然、三角形の中央部からソフトボールほどの大きさの白い光が現れたかと思うと、ふたりをまっすぐ射抜くかのように照射したのだ。
その時の状況についてラブレスは、特に体に変化は感じなかったと述べている。だが、これまで経験したことがないほど、急激に体がだるくなり、倒れるように眠ってしまったのだという。
そしてどれくらい眠ったのだろうか。ラブラスはテントの中に差し込む白、黄色、オレンジといった色とりどりの強い光で目が覚めた。不思議に思って外を覗くと、巨大な産業機器の近くにいるような低いハム音が聞こえ、トビーがひとりで空を見上げているのが見えた。
時刻は午前3時になっていた。体は重く、とても怠い。
「トビー、どうしたんだい?」
外に出てみると、周囲はナイター球場のように明るく、12人ほどの小さな子供たちが草地の上を歩いていた。そしてトビーが見上げるその先には、巨大な三角形UFOがあったのだ。
UFOは側面約20メートルの正三角形をしており、高さは15メートルほど。ラブレスたちのテントから約10メートル上空で、強い光を放ちながらホバリングしていた。
するとUFOから白い〝光の柱〟のようなものが発せられ、吸い込まれるようにして子供たちが登っていくと、機体は熱気球のようにフワッと上昇。そして猛スピードで空の彼方へ消えていったのだ。
ずっと言葉も出なかったラブラスたちだったが、そこで急に呪縛が解けた。信じられないものを目撃してしまったという興奮と、恐怖で体が震え、転がるようにして車に乗り込むと、テントや荷物もそのままに逃げ出したのだ。
トビーはすべてを覚えていた。車の中で、アレが子供ではないこと。そして体に傷をつけられたことなどをラブレスに話した。そう、ふたりはUFOに連れ込まれ、そこで人体実験を受けていたのだ。
ミズーリ州にあるホワイトマン空軍基地へ戻ったふたりは、全身に重度の日焼けをおい、脱水症状を引き起こしていたため、基地内の病院に2日間入院することになった。
ラブレスは入院中を含め、数回に渡り、空軍の保安警察捜査部門から、かなり厳しい取り調べを受けたそうだ。職場はもちろんのこと、自宅や車も捜索され、今後のキャリアのためにも今回の出来事は他言無用であると脅されたという。
事実、ラブレスは死ぬまで自分がアブダクション被害者であることはいわないつもりだったそうだ。だが、2012年、レントゲン写真に写っていた謎の物体を見て、この事実を公表することに決めたのだという。
約45年以上経過しているとはいえ、ラブラスはまだ監視の対象だったようだ。2017年に事件を公表してからというもの、週2回〜多い時で毎日、テキサス州の自宅周辺をエアバス350や軍用ヘリコプターが低速飛行するという嫌がらせを受けたという。それは1年間にも及び、証拠としてヘリコプターを撮影したところ、UFOも一緒に写り込んでいたときがあったことから、氏は、軍、地球外生命体、両方の監視を受けている可能性があると語っている。
アブダクション被害者の多くに見られるトラウマは、ラブレスにも残されている。氏は今でも、夜の野外は恐怖の対象であり、心からぐっすりと眠れた日は事件以降1度もないという。
またラブレスの同僚だったトビーは、事件をきっかけに配置換えとなり、顔を合わせる機会がなくなってしまったそうだ。だが、知人つてに聞いたところ、退院後すぐにアルコール中毒となり空軍を除隊。1982年、ミシガン州フリントでホームレスとなり街角で遺体となって発見されたという。事件から5年後の出来事で、この時トビーはまだ25歳だったということだ。
【参考】
https://www.strangeoutdoors.com/mysterious-stories-blog/2018/2/19/terry-lovelace-strange-encounters-in-missouri(昔のラブレスの写真とか)
https://www.howandwhys.com/terry-lovelace-alien-abduction-most-convincing-ufo-encounter/
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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