オーストラリアの国立公園で獣人ヨーウィをサーマルカメラが捉えた!/山口直樹

文=山口直樹

    オーストラリアの森林地帯で、伝説の獣人ヨーウィの姿が、最新のサーモグラフィで撮影された。現在、あまり例を見ないサーモグラフィで捉えられた獣人の姿は、研究家たちをはじめ、世間の注目を集めている。

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    ヨーウィが立っていた現場の写真。

    赤外線画像に写った獣人ヨーウィ

     オーストラリアの森林地帯に潜む獣人UMA“ヨーウィ”の姿が、最新のサーマルカメラによる赤外線画像(サーモグラフィ)で捉えられた。
     動物をはじめ、熱を持つ物体からは肉眼では見ることができない遠赤外線が放射されている。サーマルカメラは、この遠赤外線の強弱を検出し、高温部分は明るく、低温部分は暗く表示する熱画像で撮影できるカメラだ。
     暗闇でも映る赤外線カメラは、前方に赤外線を照射し、反射してきた赤外を捉える。そのため、深夜の森を映すと、熱の有無や強弱に関係なく、そこにあるものの大半が映る。
     だが、サーマルカメラでは、熱を持った動物ははっきりと映るが、深夜で冷えた木や地面などはあまり映らない。
     そのため、暗闇で撮影しても、その姿がリアルに表示されるのだ。

     今回、撮影に成功したのは、クイーンズランド州を拠点にヨーウィを調査研究している「オーストラリアン・ヨーウィ・リサーチ」だ。リーダーのディーン・ハリソンさんによると、今年の5月初めの深夜、スプリングブルック国立公園内の広大な森林で、仲間3人と野営をしながらヨーウィを追う探索を実施した。すると、幸運にも2頭のヨーウィに遭遇できたという。

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    調査中のディーン・ハリソンさん(左)とカメラ担当のバック・バッキンガムさん(右)。
    https://7news.com.au/sunrise/

     当夜、サーマルカメラ担当のバック・バッキンガムさんは、熱画像を見ながらヨーウィを捜していた。ズームアップして遠方を見回したとき、突如木陰に立つ獣人らしきものが映った。バッキンガムさんは、息を呑んで録画を始めたが、ズームアップしながらヨーウィを追うのは困難で、すぐに見失ってしまったという。
     しかし、仲間を呼び、ヨーウィがいたあたりに4人で向かい、様子をうかがっていると奇跡が起こった。約20分後、再びヨーウィが音も立てずに30メートルほど先に現れたのだ。しかも、熱画像をよく見ると、木に隠れて2頭のヨーウィが立っており、つがいなのか、仲のよいペアと思ったという。
     2頭とも人の気配を察知していたのか、じっとしている。すると、後ろにいた1頭が驚きの行動を示した。画面右方向にスッとかがみ、地面に左手を伸ばして何かを拾ったかと思うと、すぐに元の姿勢に戻ったのだ。その間、もう1頭は動かず、あたりを警戒していたようだった。

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    サーモグラフィで捉えられた2頭のヨーウィと現場にいた調査員の姿を合成してサイズを比較したもの。
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    後ろの1頭が腰をかがめて何かを拾ったときのサーモグラフィ。

    二足歩行の大型生物の正体は?

     残念ながら、ヨーウィが何を拾ったのかはわからない。だが、この動きによって、熱画像が捉えた物体が、間違いなく2本の足で立つ大きな生物であることが証明されたのである。しかし、以降は2頭とも何もせず、やがて音も立てずに画面奥に去っていったという。
     その後も、4人はそこで待機していたが、再び現れることはなかった。こうして夜が明けると、4人は現場を特定する作業にかかり、ほどなくヨーウィが立っていた場所を突き止めることができた。そして、木々との位置関係
    からヨーウィの身長は約2.6メートルと推測されたのである。
     今回の撮影は、高性能のサーマルカメラがもたらした成果だが、その熱画像のリアルさ、生々しさは驚きだ。
     ハリソンさんが、撮影した熱画像について解説する動画をSNSで公開すると、たちまち大きな話題を呼んだことはいうまでもない。今後、さまざまな映像機器の高性能化と低価格化が進めば、ヨーウィだけでなく、UMAの正体解明は一気に進むと期待される。

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