UFOが冷戦初期の核実験を監視していた事実が判明! スプートニク以前の未確認飛行物体
核実験が再開されてしまうと、今以上にUFO/UAPの出現が増えるのかもしれない。新たな研究で、冷戦時代の核実験でUAPの出現が著しく増加していたことがついに確定!
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毎回、「ムー」的な視点から、世界中にあふれる不可思議な事象や謎めいた事件を振り返っていくムーペディア。 今回は、人類誕生以前から地球を周回し、異星文明の遺物とも都市伝説とも囁かれてきた謎の人工物を取りあげる。
1957年10月4日、当時のソビエト連邦は、世界初の人工衛星スプートニク1号の打ちあげに成功した。
人工衛星の打ちあげ技術は、長距離ミサイル開発にも直結する。当時の冷戦構造の下、軍事や科学技術だけでなく、あらゆる分野で共産圏と鎬(しのぎ)を削っていた西側諸国は、人工衛星の打ちあげでソ連に先を越されたことに衝撃を受けた。いわゆる「スプートニク・ショック」である。

アメリカも負けじと、翌年の1958年1月31日、エクスプローラー1号を打ちあげ、米ソ両国は熾烈な宇宙開発競争を開始した。
その後日本やフランス、中国やインドなど多くの国が自前の人工衛星を打ちあげるようになり、近年では毎年2000基以上もの人工衛星が軌道に投入されている。
人工衛星の役割も、地球表面の観測や電波通信だけでなく、気象観測、GPS、火山活動の監視、地震や森林火災など天災による被害状況の確認、さらには温室効果ガスや水の管理、牧牛の管理、老朽化したインフラの発見など多岐にわたっており、今や人工衛星なしでは平穏な日常生活を営めない状況となっている。
他方で、故障したり軌道を外れた衛星、さらには剥離した部品の一部といったものがスペースデブリと化し、他の衛星や宇宙ステーションに損害を与える可能性も増大している。また、人工衛星の光で天体観測が困難になる、いわゆる光害などの問題も生じている。

現在1万5000基ほどと推定されるこうした衛星の中に、じつは現在の人類が打ちあげた以外の謎の衛星が含まれているという都市伝説が以前から囁かれている。
この謎の衛星は、黒い色をしているとされ、「ブラックナイト衛星」と呼ばれている。一説には、1万3000年も前から北極上空を通る特殊な軌道を周回しているともいう。


ブラックナイト衛星を打ちあげた者はだれか、その目的は何か、といった点についても、さまざまな憶測が飛びかっている。
だれが打ちあげたかについては、他の天体に住む異星人が地球に送ったという説のほか、かつて地球上に存在した古代文明の遺物ともいわれている。
その目的については、かつて地球に生命の種を送り込んだものだとも、その時が来るまで静かに人類の進歩を見守っているのだともいわれる一方、じつは何らかの方法で地球の天候を操っているという者もいる。
一見荒唐無稽な話のようにも思えるが、このブラックナイト衛星が関係するという事件は、19世紀末からいくつも報告されているのだ。
最初の事件は、1899年に起きた。このとき、人類初ともいえる無線送受信の実験を行っていたセルビア系アメリカ人発明家のニコラ・テスラが、発信元不明の謎の電波を受信したのである。

テスラは1856年、当時はオーストリア領だったクロアチアに生まれた。両親ともセルビア人だったが、テスラについては、じつは金星人の子どもだったと主張する者もいる。
1882年、アメリカの発明王トーマス・エジソンがパリに設立したコンチネンタル・エジソン社に就職した後、1884年にはアメリカにあるエジソンの会社に移る。しかし、エジソンの直流方式に反対し、交流電気システムの利点を主張したことでエジソンと対立、1887年には自分の会社テスラ電灯社を設立した。
現在、世界的に交流電気方式が普及しているのはテスラの功績であり、ほかにも無線操縦、蛍光灯など数多くの技術を開発、電気や電磁波関連技術の歴史を語る上で欠かすことのできない重要人物となっている。
テスラはそれ以外にも、「世界システム」なる全地球的送電システムや殺人光線、人工地震装置なども構想しており、晩年にはUFOを設計したともいわれている。
そして問題の1899年、テスラはロッキー山脈のコロラド・スプリングス近郊に研究所を設置し、イタリアのグリエモ・マルコーニに先だって無線送受信の実験を行っていた。このとき、彼の受信機が一定の規則正しい間隔で送られてくる奇妙な電波信号を受信したのだ。

もちろん、当時の地球上には、このような電波を発する設備はなかった。この直後、テスラと無線通信の特許を争った因縁の相手であるマルコーニもまた、無線通信の実験中、奇妙な電波を受信している。

ブラックナイト衛星の存在を主張する者は、こうした電波はブラックナイト衛星から発信されたものだとする。
次に記録されている事件は1927年に起きた。この年、オランダのアイントホーフェンに世界最初の短波ラジオ局PCJJが開局し、世界中でこの局の番組が聴取されるようになった。
短波放送というものは、電離層に反射することで地球上のどこにでも届くのだが、ラジオ局の電波を直接受信できる場所にいると、直接受信する電波の約0.13秒後に電離層からの反射が届く。
しかし、ノルウェーの首都オスロの自宅でこの放送を聴いていたヨルゲン・ハルスは、奇妙なノイズに気がついた。0.13秒後のエコーのほかに、何秒も遅れて受信される音声が聞こえたのだ。

同じような現象は他の国でも確認され、電離層よりさらに上、宇宙空間にある物体に当たった電波が反射してくるのではないかと考えられた。
そして1954年、アメリカのUFO研究家ドナルド・キーホーは、地球を周回する少なくとも1基、あるいは2基の人工衛星の存在をアメリカ空軍が確認したと発表し、当時いくつもの日刊紙がこのことを報道した。
キーホーによれば、これは冥王星の発見者として知られる天文学者クライド・トンボーが当時行っていた、地球近辺の天体の観測プロジェクトによって発見されたものだという。

さらに1960年2月、アメリカ海軍は赤道面から79度傾いた奇妙な軌道を公転する謎の物体をレーダーに捉えた。
そして1963年5月15日、アメリカの有人宇宙船マーキュリー・アトラス9号に搭乗した宇宙飛行士ゴードン・クーパーは、地球軌道周回中に奇妙な物体を目撃したと伝えられている。


こうした謎の物体について、「異星人が1万3000年前に地球に送り込んだ探査機である」と最初に主張したのは、イギリスのダンカン・ルナンであった。
ルナンはスコットランド出身の著述家で、天文学や宇宙飛行、SF分野での著述で知られている。また、スコットランド宇宙飛行研究会(ASTRA)の創設者として、天文学に詳しい人物でもあった。

そのルナンは1973年、以前ノルウェーやフランスで観測された奇妙なエコーについて研究していた。
彼は「エコーが何回生じたか」を横軸に、その「ひとつひとつのエコーの遅れが何秒か」を縦軸にした平面図を描いた。すると奇妙な図形が浮かびあがった。その形は、地球から見たうしかい座の形そっくりだったのだ。
ただし、その配置は現在のものとは少しばかり異なっていた。ルナンがこのずれを調査したところ、紀元前1万1000年前のうしかい座の配置に一致することがわかった。
さらにルナンは、こうしたエコーが暗号化されたメッセージではないかと考えて解読したところ、うしかい座イプシロン星第6番惑星の住民が月軌道に探査機を送り込んだというメッセージがあらわれた。
1998年、国際宇宙ステーション建設のミッションであるSTS-88に従事していたスペースシャトル「ディスカバリー」が撮影した写真の中に、黒い、奇妙な形の物体が写り込んでいるのが発見された。そして、これがブラックナイト衛星ではないかと噂されたのである。
しかし、こうした事件や証言は、本当にブラックナイト衛星の存在を示すものなのだろうか。
1899年の謎の電波に関し、テスラ本人は当時、火星、あるいはその他の太陽系の惑星から送られた通信だと解釈していた。しかし現在では、テスラはパルサーの電波を受信したのだと解釈されている。
パルサーはパルス状の光線や電波を発する天体の総称で、1967年になってその存在が確認されたため、さしものテスラも正体がわからなかったのだ。
1954年のキーホーの発言については、引用されたトンボー本人が否定しており、1960年の衛星はアメリカが密かに打ちあげたスパイ衛星だったことが判明した。
宇宙飛行士ゴードン・クーパーの目撃は、公式記録にはいっさい残されておらず、彼は宇宙船内で酸欠状態になって幻覚を見たのだともいわれている。
1973年にうしかい座イプシロン星からのメッセージを解読したと述べたルナンも、のちに自分のやり方が科学的でなかったとしてこれを否定している。
さらに、1998年にディスカバリーが撮影した物体は、船外活動の間に船体から外れてしまった断熱材であるとされた。
残る1927年の謎のエコーであるが、これは「超遅延エコー」と呼ばれる現象である。そして、ハルスは現在この現象の発見者として名を残しており、今でも時折観測されている。
ただし、超遅延エコーの原因自体はまだ解明されていない。とはいえ、ブラックナイト衛星と関連があるという証拠もないのである。
このように、ブラックナイト衛星実在の根拠として主張されてきた証言は、かなりあやふやなものだが、1998年以降も、ブラックナイト衛星の写真と称するものが何度か話題になっている。

また、アメリカのジェミニ計画やアポロ計画に参加した宇宙飛行士たちが地球周辺で奇妙な物体を目撃したり、地上の天文学者が月面を横切る謎の黒い物体を目撃したという報告も他にいくつもある。
それが異星人の探査衛星かどうかはともかく、何らかの謎の物体が地球近くの宇宙空間を飛行している可能性は否定できないだろう。
●参考資料=『Black Knight Satelite』(Philip Heide著/個人出版)
羽仁 礼
ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。
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