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旧石器時代のものと見られる「イシャンゴの骨」は、最古の計算機なのか、それとも暦を読む道具だったのか。2万年前の骨に刻まれた「数」の共通点に隠された真実とは――!?
「1」と「その数」でしか割り切れない自然数を「素数」という。たとえば、「2」「3」「5」「7」「11」「13」「17」「19」「23」……などの数が素数となる。2024年10月にはこれまで知られていた最大の素数よりも1600万桁あまり多い新たな素数が6年ぶりに発見され、大きなニュースとなった。
素数が最初に発見されたのは、記録に残る限りでは2000年以上前の紀元前3世紀。古代ギリシャの数学者・ユークリッドの著書『原論』の中で、素数が無限に存在することが証明されている。
しかし、なんとこの通説を覆しかねない発見が、1950年にアフリカ・コンゴの未開のジャングル深くで発掘された。イシャンゴ遺跡で見つかったこのヒヒの腓骨は「イシャンゴの骨」と呼ばれ、大きさは約10センチ。一端には鋭い石英片が取り付けられており、刻印をつけるのに使用されたと見られている。
骨の表面には3行にわたって刻み目が付けられているのだが、その刻み目が計数方法や単純な数学的操作を表している可能があるという。さらに、その中の1行に刻まれている傷を数えると「19、17、13、11」となることから、素数を記録していたのではないかとも考えられているのだ。
イシャンゴの骨は約2万年前のものと言われている。もしも本当に素数を刻んでいたとすれば、古代の人々はすでに高度な数学的概念を理解していたことになるではないか。
イシャンゴの骨には、他にも「7、5、5、10、8、4、6、3」と刻まれた行と「9、19、21、11」と刻まれた行がある。各行をそれぞれ合計すると「48」と「60」。先の素数が刻まれた行も合計「60」となる。各行が「12」で割り切れる数となっていることに、なんらかの関係がありそうだ。
研究者の間では「原始的な月暦」「時間の測定手段」「12進法を用いたゲームのようなものの記録」など、さまざまな推測が飛び交っているが、いまだ確かなことはわかっていない。
プログラミング言語のような規則性も見られるため、最古の計算機ではないかともいわれている「イシャンゴの骨」。旧石器時代の人がただ手慰みにつけた傷なのか、それとも当時にはまだあるはずのない「素数」の概念が実は存在していたことを示すオーパーツなのか……。今後の研究でその謎が解き明かされるのを心待ちにしたい。
【参考】
https://www.math.buffalo.edu/mad/Ancient-Africa/ishango.html
webムー編集部
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