透視者アロイス・イルマイヤーの警告「人類最後の予言」/ムー民のためのブック
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知られざるドイツの透視能力者が警告する「3日間の暗闇」とは? 2025年、第3次世界大戦が始まってしまうのか…?
目次
日本ではほとんど知られてないが、アロイス・イルマイヤー(1894〜1959)という透視能力者がいる。本国ドイツでは「最高の透視者」とまでいわれた人物だ。その彼が残した言葉をまとめた『人類最後の予言 世界一の透視者が見た2025年』(知道出版)という本が出版された。イルマイヤーの家族や友人たちによって書き留められたノートを原典とする一冊だ。
まずは本書の著者マンフレッド・クラメス氏について紹介しよう。
クラメス氏は19歳で来日し、禅寺で仏教および中国伝統医学を学んだ。
その後、インド国立グジャラート・アーユルヴェーダ大学で研究生活を送り、スリランカに渡って自然治癒センターを開設した後、母国ドイツでアーユルヴェーダ・アカデミーを開校した。
クラメス氏はドイツ心理学者協会の日本代表者でもあり、現在は鎌倉市でカウンセリングも行っている。また、氏はロシアのプーチン大統領を心理学的に分析し、その結果をまとめた著書『プーチンの第三次世界大戦 止めるのは日本人だ』を発表している。
クラメス氏によれば、イルマイヤーはドイツだけでなく世界レベルでもまれに見る透視者であり、未来を予言する能力を持つ人物だった。透視能力者としての予言の的中率がきわめて高かったことから、アドバイスを求める国内外の要人の数も多かったという。
1894年6月8日、ドイツ南部に農家の息子として生まれたイルマイヤーは第1次世界大戦で出征し、終戦後は父親を継いで農業に従事した。
イルマイヤーの特殊能力は、地下を流れる水脈を発見するという形で発現した。やがて彼の能力は、第2次世界大戦中に連合国軍が爆弾を投下する場所を驚異的な正確さで予言したり、行方不明になった兵士の居場所を言い当ててみせるまでになり、ドイツ中から注目を浴びることになった。
ただ、透視能力者として名前が知られるにつれ、彼に対して、周囲の人間には尊敬の念よりも疑念のほうが膨らんでいった。そして、その疑念によって、1947年に彼は詐欺罪で告訴されることになる。
法廷で自らの能力を証明するよう求められたイルマイヤーは、あふれんばかりに押し寄せた人々の前で、裁判官の妻の不貞をいい当てた。偽能力者としてイルマイヤーを笑いものにしようと考えていた裁判官は、反対に嘲笑の対象となり、最も望まなかった方法でイルマイヤーの能力を認めざるを得なくなってしまったのである。
イルマイヤーの予言は、母国であるドイツに関するものが中心になっている。これは、盲目の大予言者であったババ・ヴァンガの予言が、母国ブルガリアに関するものを中心にしているのとまったく同じだ。ただ、イルマイヤーの予言のスコープは、想像よりも遙かに広い。そして彼は、だれに対する予言であれ、金銭を求めることはいっさいなかった。
アメリカ大統領ロナルド・レーガンがウィーンを訪問した際には、駐独米国大使からイルマイヤーの予言の英訳文が贈られたという逸話も残っている。
イルマイヤーの予言の内容は、書き残されてからおよそ100年がたとうとしている。改めてその内容を検証してみると、驚くほど今現在の世界をいい当てていることが多いのだ。さっそく詳しく見ていくことにしよう。
「通貨はひとつになる。みんな厚い紙きれでお金を下ろす」
100年前の人々に、世界中で使われる通貨がひとつになるなどという状況は想像すらできなかったに違いない。しかし現在、彼の母国ドイツを含むヨーロッパでは、ごく一部の国を除いて全土でユーロが使われている。「厚い紙きれ」という表現は、現代ではだれもが当たり前に使っているキャッシュカードやクレジットカードを意味するのだろう。
「人が黒い小箱で、話したり遊んだりしている」
1955年に残されたこの予言の中で、話したり遊んだりできる「黒い小箱」と表現されているものは、スマートフォンと解釈して間違いないだろう。
著者の解説によれば、この言葉は当時ドイツで流行していたとあるメーカーのタバコに使われていた鉄のケースを意味するようだ。実物はスマートフォンとそっくりな外見だったという。
この「箱」で通話ができるだけではなく、ゲームで遊ぶこともできると記されていることがすごい、と著者は語る。確かにそれはスマートフォンの機能そのものだ。
そしてイルマイヤーは、未来の暮らしに関しても、いくばくかの不安を感じさせる次のような予言を残している。「ある日、お金がまったくなくなる。そして、腹黒い闇の男が世界を支配し、お金が不要になる。そのときから、みんなが番号を取得し、その番号でお金を下ろす」
これは通貨がまったく使われなくなるという意味だろうか。「番号を取得する」という部分について、著者は日本のマイナンバーの可能性を示唆しており、その解釈は納得がいく。
ただ、番号をみんなに与えるのは「腹黒い闇の男」だ。ということは、お金がなくなることの目的は邪悪なものなのだろうか。われわれはキャッシュレス化がさまざまな場面で進んでいる現実を知っている。ビットコインなど、実体のない形での資産形成もごく普通に行われる時代になった。こうした状況をイメージしていたイルマイヤーのビジョンの正確さには恐ろしささえ感じるほどだ。
イルマイヤーの予言で驚くべき点は、第3次世界大戦に関する予言も残されていることだ。
まずは、まさに今起きている状況をそのまま記したとしか思えないものから紹介しよう。
「イスラエルが攻められる。周囲の国はすべて落ち着かず、好戦的だ。こうした恐れが国から国へと広がった。戦争の前の年は、たくさんの果物や穀物が実る豊作で、農家は3月から収穫する」
断言するような響きが感じられる文章である。
「イスラエルが攻められる」という状況は今に始まった出来事ではところでまず脳裏に思い浮かぶのは、2023年10月のハマスによる侵攻作戦だろう。それによって中東地域の安定は揺らぎ、時間の経過とともにイランやレバノン、シリアまでが巻き込まれる状況が生まれた。「恐れが国から国へと広がった」という表現そのままではないか。
以来1年以上にわたって戦闘状態が続いていたが、今年の1月16日に双方が停戦合意に至り、段階的な停戦と人質解放に向けてのプロセスが進められている。ただし、交渉役であるアメリカの政権が変わったことで、停戦ムードの潮目が変わらないとも限らない。双方からの停戦合意違反の指摘も相次いでいる。
予言の後半にある「たくさんの果物や穀物が実る豊作」という部分についてはどうだろう。農業に関する情報を集めたサイトによれば、「2022年のデータでは、世界各国の野菜の国内供給量が過去最高の水準にある」という。なるほど、「豊作」という言葉に当てはまる。
そして、2022年といえば、ハマスによる侵攻作戦の前年である。つまりこの予言は、イスラエルが(ハマスに)攻められ、落ち着かなくなった周囲の国々が好戦的な姿勢を見せたこと、開戦前年はたくさんの果物や穀物が実る豊作だったことを指している。いい換えれば、すべて当たっていると解釈できるのではないか。
ただし、彼の地の紛争がいまだ完全解決しておらず、予断を許さない状況が続いているという事実を忘れてはならない。
パレスチナによるイスラエル侵攻の約1年半前に始まっていたのがウクライナ戦争だ。それに続けて起きた局地的紛争が、第3次世界大戦の引き金になる、というシナリオを想像した人は多かったに違いない。
第3次世界大戦に関して、イルマイヤーは次のような予言を残している。
「ふたりの男が3番目の高位人物も殺害する。それは太陽が昇るところで行われる。彼らはすでにふたりを殺害し、そのための金を無関係者からもらった。殺し屋は背の低い黒い男で、もうひとりは少し背が高い明るい髪の色。もしかしたら地域はバルカンになると思うが、具体的にはいえない」
この予言に関する著者の解釈は以下の通りだ。3番目の高位者(政治家、指導者、大統領)が殺害されるという点で頭の中に入れておくべきことは、すでにふたりの高位者が殺されている(暗殺されている)という前提だ。
3人目の殺害をきっかけに、第3次世界大戦が始まる。「太陽が昇るところ」とは東であり、イルマイヤーの母国であるドイツから見れば、ロシアや中東の国々、そして中国がある。
「無関係者」から金をもらって高位者を殺害したふたりの男。著者はこれについて、政治的動機からの暗殺ではなく、契約殺人である可能性が高いと解釈している。
では、金を払った無関係者とはだれなのか。ひとり目、ふたり目の高位者はだれを指すのか。そして3人目が命を奪われる太陽が昇るところとはどの国を意味するのか──。予測できない結末の訪れを思わせるこの文章は、次の予言のプレリュードとしても機能しているような気がしてならない。
「3番目の男が殺害されると、事は一夜にして始まる。殺人者たちは逃げだすが、その後は塵が積もる。3つの数字がはっきりと見える。8がふたつと9がひとつ。意味はわからない。いつかはわからない」
この謎めいた予言について、著者は❶ゼレンスキー大統領がプーチン大統領暗殺の指示を出す、❷ゼレンスキーがロシアの地下組織によって暗殺される、❸バイデン元大統領の支持者が繰り返しトランプ大統領の暗殺を試みる、というセンセーショナルな3つのシナリオを提示している。
❶の場合、ゼレンスキーは現状のままプーチンとの対立機軸を保ち、それによって全世界の支持を得るという野望を抱いている。しかし、トランプはこれに反対しているため、プーチンの側に立つことになる。
現に、この原稿を書いている時点でトランプがゼレンスキーを「選挙を経ていない独裁者」と呼び、「ロシアによるウクライナ全土の占領」の可能性についてまで言及しているのだ。
トランプとプーチンの関係が深まるにつれゼレンスキーは忍耐力を失い、プーチン暗殺の指示を出す。プーチンの暗殺が成功すれば、ロシアは大統領不在であっても間違いなく報復行動に出る。これが引き金となって世界大戦が勃発する、という。
❷の場合、ゼレンスキーを暗殺する犯人はロシアの地下組織であることが十分に考えられる。ウクライナはアメリカから供与された中距離ミサイルでロシアを攻撃する。ロシアは長距離ミサイルで対抗し、それがポーランドなどのNATO加盟国に落ちる。
NATO加盟国は直接的な攻撃を受けたとみなし、ロシアに報復する。ロシアはこれをNATO軍からの宣戦布告と受け取り、核兵器や化学兵器を使った本格的な戦争に突入、これが第3次世界大戦の始まりとなる、という。
❸の場合、バイデンの支持者──陰謀論的ないい方をすれば「ディープ・ステート」ということになるだろうか──がトランプ暗殺を試みる。2024年の選挙期間中にトランプが狙撃されたことを思えば、無理のないシナリオだ。トランプ暗殺に成功した首謀者は、ロシアが関与しているかのような工作を行う。
アメリカ政府はNATOの一員としてロシアに攻撃をしかけ、戦火は瞬く間にヨーロッパ全土に広がり、それぞれの陣営が多くの関係国を巻き込みながら第3次世界大戦へと発展する、という。
人類は3回目の大戦へと突入してしまうのだろうか。そして、世界は最悪のシナリオをたどっていく。
「目の前には地球が玉のように見え、その上にたくさんの白いハトが熱い砂の中から立ち上っている。数えきれないほどたくさんいる。ハトは黒い箱を本部の上空に落とし、すべて駄目になる。黄色い塵が線状に降る。黄金の都市は破壊される。その都市から線が始まり、湾の中の都市に到達する」
「黒い箱」という言葉は、先に紹介した別の予言でも使われているが、ここではまったく別のまがまがしいニュアンスを持つ響きを宿している。すべてを駄目にし、黄色い塵を線状に降らせる黒い箱とは何なのか。合わせて、次の予言の文章も見ていただきたい。
「黒い箱を落としはじめるときは、晴れた夜である。戦車はまだ進んでいるが、中に座っている人々はすでに死んでいる。人々は真っ黒になり、骨から肉が落ちている。すべてが死ぬだろう。人間も、動物も、植物も、地中深くにいる虫たちも。それだけ強い毒」
白い鳩が落とす黒い箱は、地球上のすべての生き物の命を奪うほど強い毒を放つ。このふたつの予言の内容を合わせて考えると、核爆弾を意味するのではないだろうか。
ウクライナやイスラエルの局地的紛争をきっかけに始まる第3次世界大戦は、キープレイヤーとなる各国首脳の、少なくとも3回の暗殺事件を経て進み、最終的には核爆弾の投下という最悪の事態を迎える。そんな未来が見え隠れするのだ。
さらには、次の予言のような結果を迎えることになる。
「ふたつの世界大戦を合わせたよりも多くの人が、この3日間で死に絶える。暗闇を生き延びる方法。米と豆類の缶詰をいくつか購入して保存すること。パンと小麦粉のように乾燥したものは持つが、肉のような湿ったものは腐る。水道から出る水は飲めるが、牛乳は飲めない。大惨事と暗闇のとき、人々はあまり飢えることはない。薪ストーブは使えるが、使用中72時間は窓を開けてはいけない。川の水量は少ないので渡りやすいだろう」
1959年に亡くなったイルマイヤーの脳裏には、第3次世界大戦が確実に起きてしまうことを思わせるような状況が浮かんでいたのだろうか。
そして筆者は、イルマイヤーが残した言葉が現実のものとなる可能性がはっきりと示されたような場面をその目で見てしまった。
2025年2月28日、ホワイトハウスを舞台にした前代未聞の事件が起きた。この日行われたトランプとゼレンスキーの会談で、ウクライナの鉱物資源の共同開発に関する協定への署名が行われるはずだった。だが、ご存じの通り大統領執務室で行われた会談では、両者が激しい口調でいい合うという異例の事態になり、両者の話し合いは唐突に終わりを迎えた。
強烈なイメージとして残ったのは、ヒートアップした約50分の会談の終わりに、トランプが放ったひと言である。「あなたは第3次世界大戦でギャンブルをしている」といったのだ。
これを聞いた筆者の脳裏には、「3番目の男の殺害」の予言の文言が浮かんだ。この日の出来事が、予言の予兆としか感じられなかったのだ。事態はすでに、多くの人々が決して望むことのない方向に転がりはじめてしまったのだろうか──?
追って行われた3月5日の施政方針演説で、トランプはゼレンスキーから書簡が届いた事実を明らかにした。また、ロシアとウクライナ双方で停戦に応じる機運が高まり、状況は落ち着きはじめたかに見える。しかし、日替わりのように発言や政策を変えるトランプという人物を考えると、確実なことは何もいえない。
さらに、著者からの情報によれば、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州では3月13日に州内一斉の緊急警報試験が行われたといい、著者はこれをロシアに攻撃をしかける準備の始まりだと指摘している。
イルマイヤーの予言の言葉は、2025年から始まる未来のロードマップとなってしまうのか。その答えは、われわれが考えているよりも遙かに早く明らかになるように思えてならない。
イルマイヤーの言葉を伝えてくれたクラメス氏の思いに感謝しながら、刻刻と変わりつづける事態を見守っていきたい。
『人類最後の予言世界一の透視者が見た2025年』
著者/マンフレッド・クラメス/定価1980円(税込)/知道出版
「最高の透視者」アロイス・イルマイヤーが見た第3次世界大戦のビジョンをドイツ人研究者が解説。
『人類最後の予言DVDセット』
著者/マンフレッド・クラメス定価2970円(税込)/ユニバーサルインテリジェンス
世界一の的中率を誇るアロイス・イルマイヤーの予言についてのドキュメンタリー動画を日本語で解説する初のDVDセット。数量限定200部販売
(月刊ムー 2025年5月号掲載)
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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