ロシアの謎の短波放送「ザ・ブザー(UVB-76)」に異変! 無気味な暗号の連続送信は緊急事態の前兆か!?
謎のブザー音を放送し続けるロシアの短波ラジオ放送「UVB-76」が、連続して暗号メッセージを発信したという――これは偶然か、それとも不吉な予兆なのか!?
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冬山ハイカー9人全員が命を落とした未解決事件に新たな展開か――。ロシア人科学者が犠牲者たちの死因について言及している。
さかのぼること66年前の1959年2月2日の夜、ソビエト連邦(当時)のウラル山脈北部で雪山登山をしていた男女9人が不可解な死を遂げた「ディアトロフ峠事件」。その謎は今も多くの憶測と論争の的となっている。
1959年2月26日、ホラート・シャフイル山の山頂から約300メートル下ったディアトロフ峠で、捜索隊がテントを発見した。中にはハイカーたちの私物や書類が入っていた。
翌日、テントからかなり離れた場所で2人の遺体が発見され、続いて別の場所でほかの2人の遺体が発見された。 3月にも1人の遺体が発見され、雪が溶け始めた5月になって残る4人の遺体も発見された。法医学的検査が行われた後、犠牲者全員がスベルドロフスクの墓地に埋葬された。
現場検証と調査の結果、2月2日の夜、メンバー9人全員が、理由は不明だが着の身着のままテントを出て、山腹を下り、おそらく川沿いにある倉庫に向かったことが判明した。
しかし一行は道に迷い、一部の者はテントに戻ろうとしたが、激しい吹雪によって遭難し、グループのメンバー全員が数時間以内に死亡したとみられる。
法医学的検査によると、参加者のうち6人が低体温症で死亡し、3人は重度の骨折などの外傷で死亡したとみられるが、その原因は特定できていない。
調査ではグループの死因を正確に特定することはできなかった。テント内の貴重品は何も盗まれておらず、遺体には争った形跡もなかったため、先住民や身を潜めている犯罪者による襲撃説は否定された。
1959年5月28日、スベルドロフスク地方検察庁は刑事事件の終結を決定し、公式の死因は「参加者が克服できなかった天災」とされた。
それにしてもなぜ、彼らはその日の深夜、しかも吹雪の中、テントを出たのか。
彼らの不可解な行動を説明する説としては、メンバー間での仲違いがあったとする説や、付近で行われた秘密兵器の実験の被害に遭ったという説、UMA襲撃説、UFO来襲説なども語られてきたが、その中でも雪崩によるものであるとする説がこれまで有力視されてきた。就寝中に襲った雪崩でテントが潰され、全員がなんとか脱出できたものの結果的に行き倒れになったという解釈だ。
旧ソ連時代の66年前の出来事であるだけに当時の関係者は少なくなったが、不運なハイカーたちを個人的に知っており、彼らの探検に参加することも検討していたという科学者のペトル・バルトロメイ博士が今になって口を開いている。
バルトロメイ博士は、雪崩や犯罪者の襲撃、秘密兵器の実験など、これまで考えられていたさまざまな説を全て否定し、硝酸への曝露という“技術的現象“がこの恐ろしい事件のきっかけになったのではないかと国営「タス通信」に説明したのだ。
先日、記者会見を行ったバルトロメイ博士は、ディアトロフ峠事件の現場にはハイカー自身の足跡とテントの跡以外に外部からの足跡が一切残っていないことを改めて指摘。そして(猛吹雪の中でも)雪にハイカーたちの足跡が残っていたことは、現場周辺で化学物質に起因する“熱衝撃”が起きていたと考えられるという。
「これらの事実を踏まえ、雪面への硝酸の曝露があったと考えられます。…(中略)…これこそが、ディアトロフ事件に対する唯一の正しい科学的説明です」(バルトロメイ博士)
さらにバルトロメイ博士は自身の見解を裏付けるため、悲劇が起きた1959年2月2日の夜、ロシア南部アストラハン州のロケット発射基地「カプースチン・ヤール」からロケットが打ち上げられ、この地域を飛行した事実を挙げる。そして、このロケットの打ち上げ時に大量の硝酸が使われていた。
やはり、峠の上空を飛行したロケットから大量の硝酸が漏れ、彼らのテントの上に降り注いだのだろうか。硝酸の燃えるような熱で起こされた彼らは、テントから飛び出るもすでに全身に硝酸を浴び、身悶えながら命を落としたのかもしれない。犠牲者の中には片目と舌を失った若い女性メンバーもいたが、目と舌に硝酸の直撃を受けたとすれば説明もつきそうだ。
このように、ハイカーたちを大量の硝酸が襲っていたならば、彼らが灼熱(酸が引き起こすような熱)を感じた理由、雪の中に熱源を示唆する異常な足跡があった理由、他者との争いの痕跡がなかった理由、犠牲者たちが苦悶の表情を浮かべていた理由など、すべての謎を説明できるというのだ。
過去の記事では、全ロシア熱工学研究所(VNIIMT)の主要研究員ウラジスラフ・カレリン氏が、ディアトロフ一行の死因を、「ミサイル実験に巻き込まれ亡くなった」と結論づけたことをお伝えしたが、今回のバルトロメイ博士の主張は、この“ロケット(ミサイル)硝酸説”を強力に後押しするものだ。
1938年生まれのバルトロメイ博士は御年87歳であり、自身に残された時間を考慮して今回の発言を行ったのかもしれない。そうだとすれば、きわめて重みのある言説であることは間違いない。
今回の発表を受け、一部の専門家からは「硝酸はロケットの打ち上げ時に消費され尽くされるため、そのような結果を引き起こすことはあり得ない」との反論も上がっているようだが、果たして今後の議論はどうなっていくのか? まだまだディアトロフ峠事件をめぐる議論から目が離せない。
【参考】
https://anomalien.com/technogenic-phenomenon-new-theory-emerges-in-dyatlov-pass-deaths/
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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