ホワイトハウスは幽霊に取り憑かれている! 元シークレットサービスが明かす歴代大統領の幽霊との遭遇

文=仲田しんじ

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    かねてより“出る”と噂されている米ワシントンD.C.にあるアメリカ合衆国大統領官邸「ホワイトハウス」だが、新たな証言者が決定的な暴露発言を行っている。長年ホワイトハウスで大統領の護衛任務に就いていた女性が、勤務中に幽霊に遭遇するのは日常茶飯事だったと赤裸々に語ったのだ――!

    元特別捜査官がホワイトハウスの幽霊を赤裸々に暴露

     米国のクリントン、ブッシュ、オバマ政権時代にホワイトハウスの警備任務に就いていた元シークレットサービス特別捜査官が、「ホワイトハウスには幽霊が取り憑いている」と著書やラジオ番組で暴露した。

     元特別捜査官のエビー・ポウンポラス氏は、バラク・オバマ大統領の厳重警護隊員の一員として、ペンシルベニア・アベニュー1600番地にあるアメリカを象徴する大邸宅、ホワイトハウスで何年も過ごし、想定され得るあらゆる潜在的脅威から大統領を警護していた。
     しかし、彼女が遭遇した最も恐ろしい存在はテロリストではなく、幽霊だったと語る。彼女は赴任当初、すでに何十年もホワイトハウスに勤務している家事スタッフから、この建物の超自然的な歴史についての話を聞かされたという。

     元アメリカ海軍特殊部隊所属のマイク・リトランド氏のポッドキャスト番組に今年3月に出演したポウンポラス氏は、この機会にとばかりに“ホワイトハウスの幽霊”について赤裸々に語っている。

    エビー・ポウンポラス氏 画像はYouTubeチャンネル「hauntedwhitehouse1」より

    「真夜中のシフトで働いているとき、彼ら(官邸スタッフ)は私にこう言いました。『そうそう、あそこに幽霊がいるよ』と。彼らは『夜に音が聞こえるでしょ?』と言うので、私が『はい』というと、『それこそが幽霊だよ』と」(ポウンポラス氏)

     彼女がオバマ大統領の警備を担当していた時、ホワイトハウスで頻繁に不気味な声や説明のつかない足音を聞いていたにもかかわらず、超常現象に遭遇したことを誰にも話さなかったという。

    「仕事を続けたかったのです」と彼女は笑って説明した。話せばメンタルの状態を疑われてしまうかもしれないと危惧していたのだ。

     不気味な感覚の一部は、その歴史の重みに起因している可能性もある。真夜中に邸内を巡回警備している時には、一抹の恐怖を感じることも多かったという。

    「下を向いているケネディの写真が掛かっている場所がありますが、その前を通り過ぎる時にゾクゾクする瞬間がありました。邸内は静かで、まるで美術館です。そこは荘厳で、そのような“歴史の重み”を感じる瞬間があります。ちょっと怖いこともありますよ」(ポウンポラス氏)

     ポウンポラス氏のホワイトハウス勤務時代は、まさしく“戦々恐々”の日々であったようだ。

    ホワイトハウス 画像はWikipediaより

    もっとも出るのは「リンカーンの幽霊」

     ホワイトハウスの歴史を保存し、一般の人々が利用できるようにすべく1961年に設立された「ホワイトハウス歴史協会(White House Historical Society)」によると、ホワイトハウスとその周辺では、何世紀にもわたる歴史を通じて、いくつもの不思議な幽霊の目撃が報告されているという。
     
     同協会によると、アンドリュー・ジャクソン大統領(1767~1845)の幽霊は19世紀から20世紀にかけて目撃され、現在、女王の寝室として知られている場所にあるベッドが「喉を鳴らしたような重厚な笑い声を上げた」ことが記録に残されている。
     同協会は「ホワイトハウスの幽霊の中で最もよく知られているのは、第16代アメリカ合衆国大統領、エイブラハム・リンカーン(1809~1865)である」と指摘する。

    エイブラハム・リンカーン 画像はWikipediaより

     リンカーンの寝室では、何度か幽霊が目撃されたと報告されており、グレース・クーリッジ大統領夫人、イギリスのウィンストン・チャーチル首相、オランダのウィルヘルミナ女王らは、ホワイトハウスでリンカーンの幽霊を見たと主張している。

     グレース・クーリッジ大統領夫人は(1879~1957)かつてリンカーンがホワイトハウスの執務室で窓の外を眺めているのを目撃したと話している。

     イギリスの大物政治家、ウィンストン・チャーチル(1874~1965)はかつてホワイトハウスに滞在した際、夜にバスルームから裸で出てきた時に、客室の部屋に立っていたリンカーンにばったり出くわして驚いたという。

     しかし、さすがは名宰相というべきか、チャーチルはリンカーンに向けて「こんばんは。大統領閣下。どうやら私は不利な立場に置かれているようです」と自虐的なセリフを口にしたという。

     ゴーストハンターのジャレッド・ブローチ氏は「リンカーンは国が困っている、あるいは危機に瀕していると感じると必ず戻ってくると言われています。彼はただ2階の廊下を行ったり来たりし、ドアを叩き、窓際でただ立っているだけだと言われています」と説明している。

     このホワイトハウスの幽霊は人間だけを怖がらせているわけではないようで、同協会はホワイトハウスの一部のペットが特定の部屋に入るのを拒否したり、“目に見えない存在”に向かって狂ったように吠えたりすることがあると言及している。もはや“出る”ことが既成事実化しているホワイトハウスから、今後どのような新たなエピソードが届けられるのだろうか。

    ※参考動画 YouTubeチャンネル「hauntedwhitehouse1」より

    【参考】
    https://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/white-house-haunted-abraham-lincoln-32445504
    https://people.com/politics/white-house-haunted-stories/

    仲田しんじ

    場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
    ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji

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