〈体験談〉夢で知らされた「遺品の刀」の真の姿

周囲の反対を押し切って、10代で結婚した父は、生活に困窮し先祖の日本刀を質に入れたそうです。

私は、父がそんな理由で「武士の魂」である刀を、はした金に換えた浅はかさが許せず、父ではなく私が譲り受けていれば…という悔しさを長年抱えていました。

そしてテレビの時代劇で私の先祖と同じ旗本を演じている役者さんたちが、柄や鞘に金の装飾が施され、白い柄糸が巻かれた太く立派な刀を手にしているのを目にするたびに、「きっとこんな刀だったんだろうな……」と、勝手なイメージを抱いていたのです。

ところが、そうではない真実が、思いがけない形で知らされたのでした。

ある夜、まるでタイムスリップでもしたかのような、リアルな体感の夢を見たのです。

戦火の中、忍者に近いような黒ずくめの出たちの男性が駆け寄って、「これを頼む!」と黒一色で細身の長い日本刀を私に託し、再び戦火に中へ消えていったのです。

そのときはただ、「だれ? あのおじさん。なんでコレ(刀)を私に?」という感じでした。

しかし、夢ながら妙に気になって、後日、父に確認してみてびっくり。

「もしかして質に入れた刀って、黒で細身のやつだった?」

「そうだよ。(柄も鞘も)全部、黒一色」

ご先祖様が直々に私に刀を託してくれることは、時制の上では決して叶いません。けれど、夢という形に変えて、私の気持ち(武士の子孫としての心意気)をくんでくれていることを示してくれたのだろうと思うと、涙が止まりませんでした。

(ロウザ)

 ※ あなたのミステリー体験、ご当地の不思議情報などはこちらからお送りください。