<体験>授業中の居眠りを「兵隊さん」が注意しにきた? 死んだ祖父だったのかも
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◆鈴木悠矢/愛知県豊田市
部活の先輩との酒のつきあいで疲弊していた私は、大学の授業中の居眠りで睡眠時間を稼ぐことがよくありました。
その日も一瞬で寝落ちしました。夜どおし飲んでいたためです。
トントン。
肩をたたかれ、ハッとしました。
“しまった! 教授にバレて起こされたのかな”
そう思い、目を開けようとして違和感を覚えました。なぜなら変わらず教授の声が聞こえてきたからです。
“気のせいだったか”
許されないこととは思いつつ、再び眠りにつこうとしました。
トントン。
また肩をたたかれました。しかし教授の声は聞こえてきます。
友人が何かを伝えようとして私を起こそうとしているのかと思い、目を開けることにしました。ところが、そこでまた違和感を覚えました。
友人は左側に座っています。しかし私は右肩をたたかれました。私たちは3人がけの長椅子に座っていて、私は右端に座っています。
目を開けて左側を見ると、友人も机に突っぷして寝ていました。
“やっぱり気のせいか”
そう思い、もう一度、寝ようと思ったそのとき、右側に人の気配を感じました。
目を開けると、やはり右側に人が立っています。
トン。
今度は肩に手を乗せられました。
“なんだ!?”
直後、さらに違和感を覚えました。下半身しか見えていなかったのですが、大学に通う人たちとはおよそかけ離れた格好をしていたためです。
視線を上げて見ると、そこにいたのは軍服を着た背の高い男性でした。
驚愕した私は、隣の友人のほうにあとずさりしました。
「どういたが?(どうした?)」
目を覚ました友人が声をかけてきました。声につられ友人に視線を向けたのち、再び右側を見たときには、軍服姿の兵隊は消えていました。
「なんか見えたがか?」
じつは私はいろいろと見えてしまうため、またいつものことかと察した友人がニヤニヤしています。
「兵隊に起こされた」
「ほんまかえ? まあ、ここは元兵舎やったきよ。いろいろあってもおかしゅうないろ」
そういうと友人はまた眠ってしまいました。対照的に私は完全に目が覚めてしまいました。
軍服姿の兵隊さんは、何かを私に伝えようとしていたのではないか。そう思うのも、その兵隊さんが亡くなった私の祖父の若いころの姿とそっくりだったからです。
祖父は戦時中、この大学のある場所で訓練をしていたと思われます。その後、中国に出兵。負傷して一時帰国。回復後、再度、中国へ向かうため大阪まで出たところで広島に原爆が落ち、中国へ行くことなく終戦。
離れて暮らしていましたが、いつも優しく、ときには無茶苦茶なことを教えてくれる祖父が大好きでした。
今もときどき祖父の夢を見ます。
どういうわけかいつも祖父は沈んだ表情をしています。
祖父は私に何か伝えたいことがあるのではないか。夢を見るたび、私にはそんなふうに思えるのです。
今回、大学の教室に姿を現したのも、やはり私に何か話があったように思えてなりません。
(本投稿は月刊『ムー』2026年02月号より転載したものです)
<編集部より>
真面目に講義を受けなさい!というメッセージだったとしても、びっくりですね。
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