〈オピニオン〉野崎観音にある浦島太郎の置物の謎

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大東みのる

 皆さんに知ってほしいのは「不思議な置物が野崎観音にある。それは明らかに浦島太郎を描いている」ことである。

 昔、この近くに住む牧師さんから【このお寺の先代の亡くなった住職が「この寺はキリシタンと縁が深い」とか「『ヨハネの福音書』の冒頭の語句と『般若心経』の不思議な類似」とか「キリスト教は禅宗に酷似している」とかの話をしていたらしい】と、聞いた。

『聖書』と『般若心経』には関連がある、とは昔からいわれているらしい。

 さて。この置物の浦島太郎は、何かキリシタンの話と関係があるのだろうか。玉手箱をまだ開く前なのに、若者ではないのが不思議である。

 禅宗もキリスト教も、本山が外国にある。浦島太郎と宣教師は海を渡ってきた点で似ている。

 そうしてみるとこの浦島太郎が禅僧のようにも見えるのだ。

 浦島太郎が抱えている玉手箱の中には『新約聖書』の「ヨハネの福音書」か「臨済録」が入っているのだろうか? 

 牧師さんは著作を書いておられるが、「禅宗とキリスト教の酷似の話」が本筋から外れるとして割愛したらしい。その後に亡くなってしまった。

 後期高齢者の私もこの話を長いこと忘れていたのだ。ムー民広場の皆さんも、一度、野崎観音に来て、観てほしい。

(本投稿は月刊『ムー』2025年11月号より転載したものです)

<編集部より>
大阪府大東市の野崎観音でしょうか。浦島太郎の後半=海から来た老人から連想すると、隠れた歴史が見えてきそうです。

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