<体験談>真夜中、宿泊先の温泉宿で不可思議な出来事がわが身に
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◆大庭拓郎/東京都足立区
有給休暇が残っていたため、急きょ、思いたち、1泊2日で温泉に行くことにしました。去年の10月初旬のことです。
紅葉時期のため宿はどこもいっぱい。ようやく、高濃度の硫黄泉がウリの小規模な宿を見つけました。場所は福島です。
宿に到着し、まずは温泉へ。夕食はやさしい味わいの田舎料理です。その後、夜9時には早々に就寝しました。
目を覚まし、スマホの明かりで時計を見ると深夜2時。
トイレに行こうと思い、スイッチを入れるものの電気がつきません。1か所だけでなくすべての電気がつかないのです。
仕方なくスマホの明かりを頼りにトイレに向かいました。
洗面所の鏡に私が写っています。そればかりか、背後に皺だらけの顔の男性老人がおいかぶさるように立っています。
恐怖のあまりフロントへ。しかしだれもいません。呼び鈴を押すのははばかられて、そのままロビーで朝を迎えました。
寝ぼけたと思われるのが癪で、深夜の出来事はだれにも話さず部屋に戻りました。電気がつきます。わけがわかりません。果たして私は夢でも見たのでしょうか。
(本投稿は月刊『ムー』2025年6月号より転載したものです)
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