◆ゆり

　今から５年ほど前に、Ｅ地区のホテルに泊まったときのことです。

　ホテルのすぐ近くの横断歩道前に、花が供えてあり、しゃがみ込んでいる男性がいました。ご遺族の方かと思い、一礼をして通り過ぎました。

　それからライブハウスへ行き、居酒屋へ寄り、５時間ほど経ってホテルへ戻ろうとしたら、まだその男性がいました。もしかしたら亡くなられた方なのかなと思い、少し離れたところから「大変でしたね」と声をかけました。

　その後すっかり忘れていたのですが、先日、久しぶりに同じホテルへ泊まり、彼のことを思いだしました。

　偶然なのかもしれませんが、その数日後に近くの会社からお仕事をいただきました。それも２社から。

　なんとなく私のパワースポットのような気がします。

（本投稿は月刊『ムー』2025年５月号より転載したものです）

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