<体験談>病院で亡くなった患者さんが帰宅したい一心でタクシーに乗った……?
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◆稲取達治
タクシードライバーを生業として27年。
ある日の深夜、繁華街からお客様を乗せて、郊外まで車を走らせました。わりと長距離だったため、お客様降車後、気分よく来た道を戻っていたのですが、ふと気づくと、来た道とは全然違う道を勝手に車が走行してしいます。強い意思を持ち、車が勝手に動いているといった感じです。
カーナビが目的地としてルート案内しているのは、県内にあるがん診療連携拠点病院。空車で走行しているのですから、私がナビの設定をしたわけではありません。
このままでは、病院に着いてしまうのでルート変更しようとするのですが、どうにもかないません。
そこで、車内の空気を変えるためラジオのボリュームを上げてみました。すると嘘のようにハンドル操作が可能となり、それまで示していたカーナビも止まりました。
もしかすると、病院で亡くなった方が、家に帰りたくて、タクシーを待っていたのではないでしょうか。霊の存在など信じない私ですが、そう思えてなりません。
<編集部より>
自動運転が普及したら、霊の意思を汲んだ走行が顕著になりそうです。こわい。
(本投稿は月刊『ムー』2025年4月号より転載したものです)
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