<体験談>住宅地から突然の雑木林へ……異世界に紛れこんでしまった体験
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◆香田早苗 和歌山県
30代半ばごろ、原付バイクで住宅街を走っていたときのことです。どういうわけか走っているのに同じ地点へ戻ってしまいます。右折も左折もしていないというのに。
とにかく広い道へ出ようと思い、角を曲がった瞬間、呆然としました。広い道に出たはずが、目の前に広がっていたのは延々と続く雑木林。朽ちはてた廃寺も見えます。
原付バイクを止めて振りかえったところ、それまで通ってきた住宅街はどこにもなく、荒地が延々と続いています。
この状況を理解することができず、立ちすくむばかりです。
突然、雨が降りだしてきました。しばらくすると、少し離れたあたりからバスや車の音が聞こえてきます。
大急ぎで音のするほうへと原付バイクで走ったところ、ようやく広い道路に出ることができました。
後日、地図を見ましたが、その近辺に雑木林などなく、所狭しと住宅街が密集しています。
私はあのとき、もしかすると異次元の世界に迷いこんでしまったのでしょうか?
(本投稿は月刊『ムー』2025年2月号より転載したものです)
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