人知超えた世界を描いた画家、最初の日本人「白保人」の謎、ほか今週のムー的ミステリーニュース!

文=羽仁礼

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    3月21〜27日にかけて世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    日本初の恐竜学部

     3月22日付『東京新聞』夕刊「恐竜学部」は、福井県永平寺町にある福井県立大学に4月から開設される恐竜学部について紹介。恐竜学を冠した学部は日本初で、県立恐竜博物館や県内の発掘現場などを利用して研究ができる。2月の入試の倍率は7.3倍の高倍率だった。3月24日付『東京新聞』朝刊「TOKYO発」も、福井駅前の恐竜ロボットや恐竜学部など県を挙げた恐竜推しの動きを紹介。

    https://www.tokyo-np.co.jp/article/393240

    神秘の抽象絵画

    画像は「東京国立近代美術館」より引用

     3月21日付『日経新聞』朝刊「知られざる抽象の先駆者『大きな力』が描かせた形」は、東京国立近代美術館で開催中の「ヒルマ・アフ・クリント展」について紹介。アフ・クリントは、スウェーデン出身の神秘主義的画家で、女性芸術家集団「5人」の仲間と交霊会を行ったことで心霊主義や神智学に傾倒した。彼女の生涯のテーマは、男性原理と女性原理、物質と精神といった二元論を超えて、かつて統一していた世界の起源を取り戻すことであり、生前は作品を公開する機会もほとんどなかったが、最近になって再評価され、ワシリー・カンディンスキーに先立つ抽象絵画の先駆者とも言われている。

    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD082D60Y5A300C2000000

    富士山噴火対策

     富士山噴火時の首都圏での降灰対策を考える政府の有識者検討会が21日、住民の避難行動などのガイドライン案をまとめた報告書を政府に提出した。降灰量によって4段階のステージを設け、「3」以下はできるだけ自宅で生活としつつも、30センチ以上の「4」は原則「避難」とした。また、有識者委員会は25日、降灰量の累積が3センチ以上と予想される場合に「火山灰注意報」を発表する内容の報告書を大筋で了承した。3月21日付『読売新聞』夕刊及び22日付朝刊等に関連報道あり。

    https://www.yomiuri.co.jp/national/20250321-OYT1T50079

    ローマ教皇退院

     2月14日よりローマ市内の病院に入院していたフランシスコ教皇が、23日に退院した。教皇は気管支炎で入院したが、その後、呼吸器の感染症や肺炎に罹患していることが判明、一時は呼吸困難で瀕死の状態に陥ったようだ。担当医らは、バチカンの居宅に戻ってから少なくとも2か月の療養やリハビリが必要としている。なお、「聖マラキの予言」では、フランシスコ教皇は予言に登場する最後の人物にあたる。3月24日付朝刊各紙で報道。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16177125.html

    白保人の謎

    白保竿根田原洞穴遺跡(新石垣空港の滑走路左側に見える「ISHIGAKI」の文字の左奥) 画像は「Wikipedia」より引用

     3月23日付『東京新聞』朝刊「日本人はどこから来たのか」は、最新のゲノム解析に基づいた日本人の起源を図解入りで解説。記事によれば、今から20~30万年前にアフリカで誕生したホモ・サピエンスは6~5万年前にアフリカから旅立ち、日本に入ってきたのは4万年前より後になる。沖縄で見つかった約2万7000年前の「白保人」は最初の日本人の可能性があり、縄文人は白保人のゲノムが半分以上だが、残りは中国大陸の北方の要素だった。弥生人については、中国北部西遼河流域から朝鮮半島を経て流入し、最初は縄文人と弥生人の集団は住み分けていたがやがて混じり合ったようだ。
    DNAで見えてきた、わたしたちのルーツ ― 「古代DNA ―日本人のきた道―」(取材レポート) | レポート | アイエム[インターネットミュージアム]

    火星の氷

     高知大学などのチームは、火星の東半球地下に大量の水があることを突き止めたと発表した。火星は約40億年前には温暖湿潤な気候で、この頃の海水の一部が地下に氷として残っている可能性が指摘されていた。チームは、モンゴルなどに広がる永久凍土帯で、地下水が凍ると「周氷河地形」と呼ばれる特殊な地形が地上に現れることに着目、NASAの火星周回衛星が撮影した画像約4800枚を観察した結果、東半球を中心に3つの領域にこの地形が密集していることを発見した。3月24日付『東京新聞』夕刊「火星の氷、東半球に集中」及び3月25日付『日経新聞』夕刊「火星、東半球に氷分布」に関連記事。

    https://www.tokyo-np.co.jp/article/393733

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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